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フリーライターはビジネス書を読まない(あとがきに代えて)

1991年1月10日付で、5年2カ月勤めた綜合警備保障株式会社を依願退職して、フリーランスのライター稼業がスタートした。

今年で30年の節目を迎えるから、なにか書き残してオトシマエをつけるつもりで「フリーライターはビジネス書を読まない」を書き始めた。

タイトルの由来は、本当に読まないから。
自分は仕事で書くくせに、他人が書いたビジネス書の類はほぼ読まない。ビジネス書のつくられ方というか、制作の裏側を知ってしまったからかもしれない。

さて、全75話と、思いのほか長編になってしまった。
よく続いたものだと、我ながら感心するやらあきれるやら。

登場人物は、ときにイニシャル、ときに仮名になっているけれど、どれにもモデルになった人物が実在する。ストーリーも、ほぼ事実をなぞった。

後半3分の1ほどは、東北の地方都市からやってきた女性デザイナーとの不思議な同居生活を書いた。
はじめは70話で完結させるつもりだったけれど、事件の多い人で、書き進めるうちに70話までに収まらなくなった。仕方なく延長したが、それでも75話で強引に終わらせた感がある。

表に出しても差し障りのない出来事だけを本編に書いてあるけれど、実際にはもっと多くの事件があった。ただし色っぽい話は皆無。どれも神経をすり減らす「事件」だった。

事件のひとつひとつにまたストーリーがあるので、いずれ吐き出していこうと思っている。

2021年1月1日

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