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【毛沢東戦略】中共軍の損害1-第二次国共内戦初頭の戦闘

国共内戦・日中戦争・朝鮮戦争の各戦闘において、中共軍の損害はどのようなものだったのだろうか。
ここでは、損害という観点から中共軍を考察する。

本記事では、第二次国共内戦初頭の戦闘における中共軍の損害を検討する。



毛沢東の記述

毛沢東は、第二次国共内戦が本格開始した三か月を振り返って、以下のように述べている。

この三か月間の経験は、敵軍一万人を殲滅するには、わが方も二千ないし三千人の死傷者をだすという代価を支払わなければならない、ということを証明している。これは避けられないことである。

毛沢東「三か月の総括」1946年10月1日(『毛沢東選集 第四巻』外文出版社、1968年、147項)


検討

ここで述べたいのは、以下の2点である。

(1)ほとんど損害を受けずに敵に勝利したのではなく、一定の損害を受けながらの勝利であったこと。

(2)戦闘における国民党軍死傷者は、中共軍の死傷者と同数程度ではないか。

「殲滅」には、敵を捕虜にすることも含まれている。
また、国民党軍は士気が低く、多数の捕虜を出したことが知られている。
このため、直接戦闘における国民党軍死傷者は「一万人」のうち少数であろう
おそらく、国民党軍死傷者は中共軍の死傷者と同数程度ではないだろうか


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