地方の軍事勢力2ー北洋軍閥

袁世凱の死後、袁の配下の北洋陸軍出身者が覇権を争った。
彼らは「北洋軍閥」と呼称される。



北洋軍閥の構成

北洋軍閥の主な構成は、以下の通り(※1)。

安徽派
人物:段祺瑞(だんきずい)
支援国:日本
支配地域:安徽、浙江、山東、福建

直隷派
人物:馮国璋(ふうこくしょう)、曹錕(そうこん)、呉佩孚(ごはいふ)
支援国:イギリス、アメリカ
支配地域:江蘇、江西、湖北

奉天派
人物:張作霖
支援国:日本
支配地域:黒竜江、吉林、遼寧

奉天派が旧満州を支配していたのはともかく、安徽派と直隷派の支配地域に華北~華南の沿岸部が含まれている点に注目したい。
奥地を含めた華北一円だけが「北洋軍閥」だと思っていたのだが、違うようだ。

また、支援国家にも注目したい。
これらの国から兵器の供与が行われた可能性があるからだ。
この時期に供与された兵器は、当該地方の地方小規模武装勢力では日中戦争期でも依然として使用されていた可能性がある。


北洋軍閥内部での軍事衝突

北洋軍閥内部での軍事衝突は、以下のものを確認した(※2)。

安直戦争(1920年)・・・直隷軍勝利
第一次奉直戦争(1922年)・・・直隷軍勝利
第二次奉直戦争(1924年)・・・東北軍勝利



参考文献

※1 並木、杉本 編著『中国の歴史を知るための60章』明石書店、2011年、229項。
※2 尾形、岸本 編『中国史 下』山川出版社、2019年、140-141項。

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