地方の軍事勢力3ー北伐後の地方軍事勢力

ここでは、北伐後の地方軍事勢力について述べる。



国民党への合流

北伐に対して、奉天派・直隷派などは安国軍を結成して抗戦した。
しかし、一部の軍閥は国民党側に合流したようである。
おそらく、北伐後も「軍閥」的な勢力が残置した背景には、このような側面もあるのだろう。

北伐後の地方軍事勢力「地方軍」として、以下のようなものが紹介されていた(※1)。
これらの勢力は、(張学良を除いて)国民党に合流した勢力(※3)と一致している。

張学良(東北)
馮玉祥(河南・陝西)
閻錫山(山西)
李宗仁、白崇禧(広西)


北伐後の地方反乱

これら「地方軍」は、北伐以後も中央政府への反乱を繰り返した(※2)。
しかし、1932年以降の反乱は、いずれも短期間のうちに中央政府によって収束させられたようである。
確認した反乱は以下の通り。

中原大戦(1930年)・・・閻錫山ら地方指導者、汪精衛ら改組派が反乱。
広州にて地方政権成立(1931年)・・・孫科らの広東派。
福建事変(1933年)
両広事変(1935年)


参考文献

※1 並木、杉本 編著『中国の歴史を知るための60章』明石書店、
   2011年、229項。
※2 尾形、岸本 編『中国史 下』山川出版社、2019年、156項。
※3 久保ら『現代中国の歴史 第2版』東京大学出版会、2019年、38項。


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