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ビバ!春菊天そば

みなさま、立ち食いそばはお好きでしょうか?

私は仕事柄、打合せでの訪問がそこそこ多いため、
訪問前やランチタイムを逃してしまったタイミングでも、
ひとときの幸せ時間を提供してくれる立ち食いそばに、
ついつい立ち寄ってしまう一人です。

そしてもうひとつ質問です。春菊はお好きでしょうか?

子供の頃は苦手だったという人も多い春菊ですが、
年を追うごとにお互い歩み寄り、独特の香りと苦味がクセになり、
今ではお鍋には欠かせないどころか、春菊のサラダも好物の1つです。

さて、菊といえば「きく」と読むのが当たり前ですが、急に音読みが気になりました。
正解は・・・「キク」が音読みで、訓読みがないそうです。
理由は、中国から来た植物で、その当時は日本になかったものだからだそう。
ちなみに春菊には「春」の文字が入っていますが、旬は冬です。
これは春に花を咲かせ、葉が菊に似ていることから名付けられたそうです。

そんな立ち食いそばと春菊天が織りなすハーモニー、春菊天そば。
(きちんと系?蕎麦屋さんにはない)立ち食いそば店ならではのメニューで、温かいそば汁に浸した春菊天の独特の香りが食欲をそそります。

そんな大好きな春菊天そばなのですが、全国的にはあまり知られていないようで、基本的には東京近郊でしか見られないメニューのようです。
東京の立ち食いそば屋でもない店も多く、季節限定などもよく見られます。
私は、あればほぼ頼んでしまう、ある店をググってしまう、そんな春菊天そば。

本日は、個人的におすすめの春菊天そばをいくつかご紹介します。

・柳屋(笹塚)

歴史を感じる激狭のお店。でも、座れる。注文は口頭でどうぞ。
そば汁は真っ黒。おそばと香り豊かな春菊天が絶妙な組み合わせ。
新宿からは京王線で一駅ですが、京王新線だと3駅目なのでお気をつけて。

・よもだそば(新宿西口)

コロナ禍を経て、昼飲み居酒屋も増えた新宿西口。
ここで人気なのが「よもだそば」。入って右がイス、左が立ち食いの選べるスタイル。
春菊天がピーンと伸びて生えているかのようなビジュアル。汁に付けてよし、そのまま食すもよし。
丸型とは異なる野菜感。そしてなぜか?!インドカレーも人気メニュー。

・亀島(茅場町)

立ち食いそばの中でも人気のお店。立ち食いのみのストロングスタイル。
ここの春菊天は緑色が強く、出汁との相性も抜群。多めのネギもうれしい。
茅場町はなかなか行きませんが、食べるだけでも行きたくなるお店。

・天花そば(築地)

築地の人気店ですが14:30頃が幸いして即入店。でもすぐにほぼ満席。席といっても座れない立ち食いスタイルですが。
そば汁に春菊天がじゅわっと染み込んだふんにゃり具合がまた最高。
東京の東よりの立ち食いそばは、やはりレベルが高い。水道橋にもチェーン以外のお店が欲しいところ。

・文殊(馬喰横山)

ラストは今一番のお気に入り。都営新宿線の馬喰横山駅から東日本橋駅までの乗り換え途中、エスカレーターに乗っている時点で、もうすでに出汁の香りが漂ってくるこのお店。
改札抜けて0秒でお店に到着。たまに空いててラッキーと思っていると食べ終わったあとに満席に気づく。
こちらも立ち食いのみですが、お店はきれいめ。
春菊天様がどーんと汁の湯に浸かり、「さ、どうぞ」と言わんばかりの佇まい。
大きくて食べ応えがあり、サクサクとしっとりが味わえる逸品です。

同じ春菊天そばでも、スタイルはいろいろ。
もっといろんな春菊天そばが食べたくなりました。知りたくなりました。
春菊天そばが東京中心のメニューであること、春菊の訓読みがないこと、春野菜ではないこと等
歳をとっても知らないことは、まだまだ盛りだくさん。

もっともっと知見を広げていくべきことも、春菊天そばが教えてくれました。
食にも、知識にも、貪欲でありたい。クリエイティブ部、外山でした。

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