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#コロナ下だからできたこと 「大学生になったらやりたいことリストを真っ白にしてみた」

新型コロナウイルスの影響でほとんどキャンパスに通えなかった、あるいは、対面授業はあったけど一部だけだったという大学1年生は多いですよね。今年春に入学する新1年生のキャンパスライフもどうなるか見通しがつきにくいです。そんな状況の中でも、考え方一つで自分を取り巻く環境を変えることはできます。Webイベント「#コロナ下だからできたこと」の登壇者の一人、慶応義塾大学1年の矢島向日葵さん(やじま・ひまり)さんのお話はきっと皆さんを勇気づけます。イベントに先立ち、矢島さんにインタビューしました。(聞き手はU22桜井陽)

Q 大学1年生なんですよね。新型コロナウイルスの影響で学校には通えていないのではないですか。

A 春学期はずっとオンライン授業だったので、上京せずに8月まで実家にいました。本当にやりたかったことが全然できなくてつらくて、一時期、ベッドから起き上がれない時期もありました。

Q メンタル大変だったんですね。いまはどうですか。

A つらくなっていたのは、本来やりたかった行動ばかりをみていたからということに気づきました。そうではなくて、なぜそれをやるのか、ということにフォーカスしました。例えばわたしは外交官になりたいので海外留学をしたかったですけど、コロナだから難しい。でも考えてみたら、留学の目的は英語のエキスパートになることだったり、新しい自分に出会ったりすること。だったら手段は海外留学だけではないということに気づいて。

Q おお、それはすごい転換。表面的な行動ではなく、目的や理由のほうに目を向けたんですね。

A はい。それで、オンライン英会話のレッスンを詰め込んで、一人英語合宿を実践してみたり(笑)。これで海外に行かなくても英語力磨けるかも、と。あとはコンサルティング会社のインターンをオンラインで始めたんですけど、これもほかに大学生があまりいない場所でスキルを磨いたら新しい自分に出会えるかもしれないって思ったからです。

Q 面白いですね。普通に大学に通っていたら今とは違う生活でしたか。

A そうですね、たぶん、普通に通学していたらアルバイトやって、サークル入って、友達と海外旅行に行ってとかだったと思います。でも、コロナで状況が変わったことで、「大学生になったらやろう」と想定していたことにとらわれなくなったというか、興味の幅を広げることができたし、自分なりに動き出してみたことで、本当に必要なものがわかりました。

Q いまはどんなことをやっているのでしょう。

A インターンを3つ掛け持ちしています。一つが、日米の高校生の国際交流プログラムの運営、もう一つがコンサルティング会社でのアシスタントの仕事、そして、国会議員の事務所でのインターンです。

Q 1つでも重たそうなのに、3つも(笑)。生き急いでいるんですか。

A そうかもしれないです(笑)。ぎりぎり頑張っています。

Q それぞれつながっているんですか。

A いえ、そういうわけではないんですけど、国際交流プログラムは自分も高校生のときに参加してすごく自分の選択肢が広がったので、恩返したいんです。コンサルは就活について調べたとき適性診断を2〜3個試してみたら全部コンサルだったので(笑)。議員事務所は、いま政治学科で勉強しているんですけど、政治が動く瞬間や政治家の熱い思いを間近でみられたらいいなって思って。

菅総理が指名された瞬間も議場でみていて、おお、総理が変わったみたいな、ダイナミックな場面をみられたのはよかったです。

Q 政治家の印象って変わりましたか。

A 直接たずさわる前は、「政治と金」とかマイナスイメージを持っていた面もありましたけど、日本を変えたいという思いや夢を持っている大人ってカッコいいです。

Q 外交官になりたいと言ってましたよね。なぜですか。

A 安全保障に興味があるのと、スケールが大きい仕事がしたいというのがあります。複数の国家や、いろいろな人が関わる中で、国益と国際益の両方を考えるという仕事をしてみたいです。

Q コロナによって、外交官になるまでの計画って変わりましたか。

A もともとすごく計画を立てるタイプなんです。外交官になるための大学4年間のルートもきちっとつくっていましたし、それに添うつもりでした。コロナもあって高校生のときに思い描いた通りにはいっていないけれど、今年の経験は絶対にプラスになるって思っています。それに、ルートがあるといことは、自分の可能性や選択肢を狭めていることでもありますし、外交官になるのに直接的には関係ないけど、やってみたいことをやってみる余裕が生まれてきました。

Q なるほどね。「コロナのせい」と言って、自分の夢や道をあきらめちゃったような子もまわりにいますか?

A せっかく東京の大学に入ったのに、ずっと上京できずに地方にいる子もいます。新しい夢に出会えたのかもしれないのに、高校生のまま動けなくなっちゃっている子もいます。

Q 今回の「コロナ下だからできたこと」というイベント、どういう人に聞いてほしいですか。

A やっぱり、同年代ですかね。本当はやりたいことがいっぱいあったりとか、すごく素敵な子がいっぱいいるのに、コロナで足踏みをしてしまってるのはもったいないし、コロナをやりたいことをやらない理由にせずに、選択肢を広げられる機会としてとらえてもらうことができたらいいなと思って準備をしています!



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