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Boys are back in town

久々のnoteです。何を書こうかと言うまでもなく。

本日ROCKIN'ON JAPANの2022年11月号、ELLEGARDENの特集が出た。
9/9のあの事件から今日までのいろんなことをひとつ区切りとして書いておきたいと思う。
4年前の活動再開からあれこれと騒がれたり、ここ数週間の間にもわちゃわちゃと騒がれていたことについてはあえて触れないけれど、世間の賑わいとは少し違う感覚で、エルレの存在とかこれまでの布石のようなものを考えている自分がいた。

Mountain Top
9/9の22時に公開と同時に聴いて、おそらく初めてなんだけれど、エルレの曲を最初に聴いて目頭を拭った。エルレの曲ってのはなんと言っても刹那的な「これなんだよ」という瞬間のシナジーがデカい曲が多いんだよね。
だから、聴き込んで、曲の解釈とかを自分なりに得て、その上でふとした時に涙することはたくさんあったけれど、"Mountain Top"この曲に関しては不思議とそれすらも超越した(と言うと大袈裟か)ような。そこには16年の蓄積されて美化された思い出も多分にあるんだけれど、とにかく瞬発的なシナジーがすごい曲だった。一瞬で持っていかれた、そんな感覚が大きかった。
曲として大それたこともしていないし、極めてシンプルな曲だからこそ響くものがあった。特に"I'm the one~"からの部分は毎度涙が溢れそうになる。

あるひとは「もうエルレの細美ではない」「エイタスとかモノじゃないか」そんなことを言っているらしい。わかるよ。そう言いたくなる気持ちもわかる。だけれど、17年?18年?(時々自分が何年エルレを聴き続けてきたのかわからなくなるね)の時を重ねてELLEGARDENというバンドの存在意義やそれぞれのキャラクターを鑑みたときに、この音は間違いなくエルレでしか出ない音だと思う。怒られることは覚悟で言うと、ギターは間違いなくmasaさんの音でもトディの音でもないし、ベースはスコットの音でもウエノさんの音でもない。ドラムなんて特に、この奇妙なフレーズは柏倉さんや一瀬さんでは出しえない音だと思う。そういう一つ一つの解釈というか肌触りみたいなものに「ああ、エルレの音だ。」というものを感じた瞬間にやはりシナジーを覚えずにはいられないし、涙を流さずにはいられなかった。

ロッキンオンの特集を読んで、ああそう言うことかと因数分解できた部分もあれば、ちょっと意外だったこともあったけれど、最も共感したこととしては、なんというかMountain Topから感じた不思議な「この4人ならなんだかわからないけれど大丈夫だろう」という心強さと安堵の気持ちだと思う。なんというか、こういう言い方は後から解釈を足したみたいで嫌いだけれど、「自分はエルレを好きでよかった」という答え合わせのような。活動休止の時には一旦リセットされてしまったその感情を取り戻したというか。

ちょっと雑誌の内容の話に触れるけれど(ネタバレっぽいからごめんね)、昔のエルレのデモの作り方とかアレンジの感じってのは意外と細かく語られたことなかった気がして、なんとなくそうだろうなって思っていたことが言葉にされていたことが嬉しかったり、そんなに大変だったんだって思ったこともあったり。でも、そういう緊迫感とか必死さみたいなものがちゃんと曲に反映されていたんだなと、特にELEVEN FIRE CRACKERSに関しては答え合わせができたのが、今回のインタビューではすごく大きな収穫だった部分。

総括の部分で山崎さんが述べている、「速くてパンキッシュな音楽がエルレだっていうのはBRING YOUR BOARDとかPepperoni Quattroの頃」という話には100%同意する。誰がなんと言おうと「エルレを知れ」というプレゼンにおいては僕は絶対に"Don't Trust Anyone But Us"を勧める。
メロディアスでグランジの泥臭さを見せるあのアルバムこそがエルレの本質だと思う。売れ専だとは思わないけれど、ライブアンセムが生まれていったのそれより後の話だと思うから。
そういう意味で今回のMountain Topは、とっても「素のエルレだな」という印象があったわけだ。それは別にミドルテンポだとかCadd9から始まるとかローコードのEmを使っているからとかそういう技術的な部分じゃなくて、もっと根源的なサウンドの部分でというか。これは一番言葉にするのが難しいなあ、ミックスの雰囲気まで含めての肌触りの話だからね、そこでエルレを感じたわけで。

アルバムが今はとにかく楽しみでしかない、だけど、その前に区切りとしてLost Songs Tourで過去曲のケジメもつけておきたい、エルレの歩んできた足跡をそこで感じておきたい、そんな欲張りな気持ちもある。でも、もう自分がエルレを知った頃には全然チケット取れないバンドになっていて、18年もファンやってるのにエルレのライブ行ったことないんだからそのくらいの欲は許されてもいいだろう?という気もする。まあライブの回数がファン度数ではないけれど。

改めていうけどさ、ELLEGARDEN、いいバンドだから聴いてくれよな。


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