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台南でいちばんおいしい「牛肉湯」はココです

帰国から半年。台湾の味を懐かしんでいる。

留学前は気づかなかったけれど、意識して探してみると東京には台湾料理屋さんが沢山ある。そして、いろんな種類の「台湾料理」を、現地に行かずとも楽しめる。すでに魯肉飯や牛肉麵、雞排も三杯雞も大根餅も食べた。蛋餅、豆花、あるいは擔子麵も東京で楽しんだ。

ところがひとつだけ、見かけないメニューがある。台南であれだけ食べていた牛肉湯niúròu tāngだ。

牛肉湯(←これも私はわざわざ中国語読みで入力している)は台南の地元料理で、さばきたての生の牛肉に、熱々のスープを注いで食べるというもの。

朝ご飯屋さんで提供されることが多い。お好みで細く刻んだ生姜を入れ、甘めの醤油ダレ(←ただし私は不要派)も加える。

シンプルだけれど本当においしい! これを肉燥飯(←いわゆる魯肉飯の南部の呼び方)とあわせれば、これはもう最高の朝ご飯なのである。

実はこの料理、台湾でも、台南を離れるとほとんど見かけない。

聞くところによると、牛肉をレアなまま食べるというのがポイントらしい。むかし台南郊外には台湾でも随一の屠殺場があった。そこから出荷された牛肉がその日のうちに流通する台南でのみ食べられる料理として、牛肉湯は広がったのだとか。

最後に食べてからもう7カ月になる。いま、わたしは牛肉湯に飢えている。牛肉湯を食べたい。牛肉湯を食べるためだけでいい、そのためだけに、また台南に行きたい。

そんな思いがあまりに強くなってしまった。今回の投稿では、留学生活のあいだに食べた牛肉湯をぜんぶリストアップするという暴挙に出ることにした。

Twitterの投稿をもとに振り返ってみたら、わたしは半年間の滞在中、少なくとも約20店舗で50回ほど牛肉湯を食べていたようだ。

まずはおすすめのお店からご紹介。


【新鮮牛肉湯】

まずは東区にある「新鮮牛肉湯」。


住んでいた寮の近くにあり、わたしが足繁く通った朝ご飯屋さん。値段とのバランス、味、店主の控えめな接客、なにをとっても非の打ち所がない名店だった。

途中、大家と家賃交渉が決裂したらしく閉店したときは絶望した。1カ月ほどのお休みの後、100メートルほど離れたところにある新物件で営業を再開したときは本当にうれしかった。




【長榮牛肉湯】

こちらが寮の最寄りの牛肉湯屋さん。道路に面していて、オープンな雰囲気が最高。木でできたロングテーブルや椅子がローカル感たっぷりで本当に好きでした。ただし味は甘め。雰囲気重視のお店と言っても良いかもしれない。


台南で初めて牛肉湯を食べたのもこのお店でした。



ああ。新鮮牛肉湯と長榮牛肉湯。両店が寮から徒歩5分以内にあったという幸せ。この2店に通えただけで良い留学生活だったといえるのではないか。


【2023/02/26の日記】

机に向かっての勉強時間はゼロ。

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