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台湾統一地方選 「前夜祭」をのぞいてきた

前回投稿は11月5日(土)の話だったけれど、カレンダーは一気に進んで、この投稿は台湾の統一地方選(いわゆる九合一)を翌日に控えた11月25日(金)の話。立候補者のひらく選挙前日の集会をのぞいてきた。

25日は私が通っている大学の語学センターの秋学期最終日。授業を終え、17時30分からクラスメートたちと日本式の火鍋屋さんに行き、かなりお腹いっぱい、もう来週には帰国する人もいるのですこし感傷的にもなり。20時30分くらいに解散、そこからひとり、タクシーに乗りこんだ。

向かったのは台南市長に立候補している黃偉哲氏の競選總部。競選總部=選挙を競う総合本部、意訳するならば「選挙対策事務所の本部」ってところだろう。台南の中心部からはやや外れた、仁德區というところにあった。

20時50分すぎに到着。ステージ上に市長や支持者たちが並んでいて、ああ、なんとか間に合った、まずはホッとする。事前の情報収集が不十分だった自分が悪いのだけれど、どうやら18時30分くらいには集会は始まっていたらしい。

郊外ということもあってか専用の会場はそこそこ広め。前回訪れた市議候補者の集会は一般の道路を封鎖しての臨時の特設会場だったので、こちらのほうが設備は整っているような気がする。

でも来場者数は実はそんなに変わらないような。違いがあるとすればステージ脇に警察(あるいは警備員)がいて目を光らせていたこと、あとはカメラクルーがいたことくらいか。

ステージ脇に警察(あるいは警備員)を2人配置

市長は相変わらず台湾語。けど時折「所以」などの中国語がはさまる。

このインタビューに関しては後から高雄の大学卒の台湾人に聞いたところ「わたしはもともと宜蘭在住ですが市長に投票するためにきょう台南までやってきました」みたいなことを言っているとのこと。ただ台湾人の彼からしても「訛りが強すぎてはっきりとは何を言っているかわからない」らしい。

帽子と旗は現地で配られていたもの

と思っていたら、市長はマイクを置いて、退場。

座るための脚立?を持参した支持者もいたみたい
七股區と書かれたプラカードをもっているので、台南北部の人たちのバスなんだろう。各地域の支持者団体が一緒に集会に来てるってことなんだろうか。おじさんおばさん多め

団体さんがいなくなると、会場は一気にさびしくなってきた。若めのヒップホップ系歌手が登壇したけれど、会場に残っているのもみんなおじさんおばさんなので、わりと選曲にミスマッチ感がある↓。

ヒップホップ系歌手が歌い終えると、今度はジャズバンドが壇上へ。ボーカル、サックス、トランペット、ドラムス、キーボードという5人構成。こっちのほうがおじさんおばさんたちには合ってそう。

何曲か終わるころ、おそらく別会場に向かうための準備を済ませた市長が再び姿を現した。

ステージに上るように促されて、歌手とデュエットを披露する。こういうときマイクを渡されたら、一応すこしくらいは歌わないとノリの悪いやつって思われちゃうんだろうな。政治家って大変だ。

会場はそこそこ大掛かりなんだけど、このまえの市議候補の集会が「市議クラスでこんなに賑わうの?」と思ったのと比べると、「市長のわりにはそこまででもない?」という印象を抱いた。

まあ今回の台南市長選は競争があまり激しくなくて、(この会場を競選總部にしている)現職市長がかなり優勢と想定されていたので、そこまで盛り上がっていないだけなのかもしれない。

「市長が会場を後にしたあとも支持者たちはバンドの演奏に耳を傾け、民主国家・台湾にとって最大のイベント、九合一選挙の前夜祭はいつまでも終わることがないのであった……」的な展開を個人的に想像していたが、完全にただの妄想だった。

トイレは10基くらい用意されていた

最後に別会場もちょっとだけ覗くことにする。


【2022/11/06の日記】

机に向かっての勉強時間は4時間00分。

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