コンビニの接客は付加価値の高い仕事なのか?
このニュースの中で語られていたのが、ファミマの飲料補充ロボット導入の話。
ニュースソースはこちら
で、気になったのがここ
『より付加価値の高い業務に多くの時間を割けるようにする業務改革が狙いだ』
付加価値の高い業務。さて。
コンビニでの客の対応は付加価値が高いサービスなのか?
引っかかったのはここです。
コンビニの顧客対応、そんなに大事だろうか?
大事で付加価値の高い業務に賃金の安いアルバイトを使っているの?という疑問は湧いてくる。
コンビニのサービスとしてのコアは「顧客対応」ではあるまい、と。
少なくとも自分はコンビニエンスストアの接客に高いサービス品質は求めていない。モノが買えたり、必要なサービスが受けられればそれでいい。店員がヤンキーっぽいお兄ちゃんでもご老人でも全く構わない。人でなくてもいい。
コンビニに行く目的は高い顧客対応品質ではない。
立地的に近く(相対的に自分のいる場所と近い)にあり(だから即応性があって便利)、必要な商品・サービスが手に入る、そして時間の制約がないことがコンビニの価値だと思う。
目的が達成できればよく、顧客対応が多少悪くてもそんなに気にはならない。そもそも期待をしていない。
コンビニに行って、すごく接客の品質が高いというのはそんなに経験がないのだが、記憶に残っていることは2つ。
一つは、会社の近くのファミマの若い店員さんがすごくホスピタリティの高い人で、ものすごくにこやかで細かい気遣いをする方だった。コンビニに行くだけなのにすごく得るものの大きな体験ができた。気遣いってこうやってやんのかーとか。
もう一つは、最寄駅の近くのセブンでこっちはおそらくフランチャイズオーナーがとてもしっかりした方で、バイドだろうがしっかり教育していて接客が素晴らしい。今どき、シフトの開始前に唱和をしていて声が聞こえてくる。ブラックなんじゃ…?という可能性もゼロでは無さそうだが、統率がとれた店舗運営は見ていて気持ちがいい。
ただ、これらは例外だと思う。
繰り返しになるが、コンビニにそんなことは期待していない。
コンビニで海外の方が働いていれば、日本に来てくれてありがとう、と結構素直に思うし、日本に嫌な感情を持たないでほしいな、とは思う。接客の質なんて正直どうでもいい。客としての自分が試されているとすら思う。なるべく「いい客でいたい」と思う。
接客に期待していない。むしろこっちが緊張しているまである。
目的のサービスを受けたい、とは思っているが、コンビニで提供しているサービスはおそろしく多様だ。
例えば、先日自分はバイクの自賠責保険契約をコンビニで手続きした。「便利!」と思って手続きに行ったが、案の定アルバイトの店員さんはそんなレアな業務を単独で遂行できずベテランさんが来るまで待たされた。そりゃ知らんよな、そんな手順。僕は「いい客でいたい」人なので黙って待ってた。
コンビニへの期待値は何か?
顧客対応に多少の問題はあっても「多種多様なサービスを提供できる」というコンビニの価値に救われているので自分は満足している(期待が満たされている)。
コンビニの価値の源泉はそこではないかと思う。
おそらく、コンビニ各社の運営側もそこ(=商品も含めて多種多様なサービスをコンビニひとつで提供できること。それによって訪れる客にとっての生活の利便性を向上すること)を価値として設計してるのではないだろうか。
(地方での生活・コミュニケーションインフラとしてのコンビニ、という役回りはありそうなので、その場合は顧客との対応の価値は上がるのかも、という側面は否定しない)
やっぱり「顧客への対応」というシンプルな表現では正しくないような気がしてくる。
ちなみに
ここがこの話のオチなのだが、ファミマが出しているリリースには「顧客への対応など、より付加価値の高い業務に多くの時間を割けるようにする業務改革」といった説明は一切書かれていない。
実際に書かれているのはこちら。
違和感なし!
店舗の労働環境、採算の改善、経費の低減
により、質の高い店舗運営の実現につなげると書いていて、超納得感がある。
顧客対応に時間を割くなんて全く書いていない。
実際のところ、どういう経緯でこの食い違いが起きたのだろうか??
リリース後にメディアから個別に取材依頼があることはあり得るので、そこで顧客対応の話をしたのか?とか?
謎は解けないままだが(正直どうでも良いのだが)今日はここまで。
コンビニの店員さんに過剰な期待をするのはやめましょう。
むしろ試されているのは客の方です。
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