アマチュアのタイトル戦エントリー方法、どうすればいい?

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こんにちは、夕灘ゆうなだです。

私自身はあまりタイトル戦に参加しないので、別に触れなくていいゾーンの話題にはなりますが、最適解はなんだろうって皆で考えたいな、と思い筆を取ってみた次第です

目次は作ってないですが、小テーマは「複数エントリー」「どこの代表選手になるのか」「ドダキャンのリスク」「参加者の質」というイメージです

アマチュアが参加できるタイトル戦というのはいくつか存在していて、例示すると「最強戦」「發王戦」「ヴェストワンカップ」などがありますよね。

これらは共通の形式として、全国の各地方で予選があり、各地方で上位にランクインすると、本戦へ出場することができます。また、私の知る限り、この地方予選は日程がバラバラで、一人が複数の地方予選に参加することができます(私立校入試みたいな感じですね)

で、色んな視点で立つと、このシステムっていうのはメリット・デメリットが複数存在します。結局なるようになるので、現状のシステムが落ち着いているのであれば、それは変わらないだろうし、論じても空想の域を出ないわけです…つまり、今回のこの話題は、無駄っちゃ無駄な議論になります。

どの立場に重きを置くかで、アマチュア予選のシステムはその形態を変えます。売上重視なのか、運営の手間重視なのか、競技的公平性重視なのか…

現行のシステムは売上に重きを置いているなー、と思っています。だってお金と時間があれば、複数の予選にエントリーできるのだもの。

もし純粋に競技大会として、トーナメントのイメージで、公平に勝った人が次に進むシステムにするなら、ひとりが参加できる地方予選は1回に限定するべきです。名簿なりを作成して、各地方予選で共有する。複数エントリーはNGです。

でもそうしてしまうと、当然総エントリー数は減りますから、定員割れは発生しやすくなり、売上が下がるリスクが高まります。

一方で複数の地方予選にエントリーできる現行システムのデメリットはいくつかあって、
お金と時間のある人がチャンスを多く持つ__というのは世の常だから置いておくとしても、
明確にキャンセル数が増える、という点が発生します。どこかの地方予選で勝ち上がってしまえば、それ以降の地方予選には出る必要がない、というか出られませんから。

その欠点を抱えていても、いずれのタイトル戦も複数エントリーOKなのは、そのキャンセルが運営にそれほど痛手では無いからでしょう。別に、ドタキャンされるわけではないからですね。寧ろ、一度別の地方予選で敗退した人が、自店の予選にもエントリーしてくれて売上が上がるリターンの方が圧倒的に大きいでしょう。

だから、現行のシステムはずっと変わらないと思います。

私がタイトル戦に参加しないのは、運要素の大きい1day大会なのに加えて、複数エントリーによる不平等性にモヤるからです。複数の地方予選を経て本戦に勝ち上がって、1つの地方予選しかエントリーせず勝ち上がった人に勝って得る名誉に、あまり惹かれないんですよね。

また、地方予選は勝ち上がると、大会によっては「〇〇代表」みたいな肩書きで本戦に出場することになります。これについても、感覚的にしっくりこないことが多いです。

「北海道代表」なのに道外にお住まいの人だったり
「〇〇店代表」なのに〇〇店には普段来ないお客様だったり
というパターンです。

複数エントリーが可能だから起きるバグといいましょうか。所詮肩書きなので、取るに足らない小事ではありますが…
別に、その肩書きの実質的な意味が殆どない大会があってもいいと思います。でも、特に前者の「地方代表」については、その地方の人であって欲しいし、なんなら地方予選には、その地方が最寄りの地方の人しか参加しないで欲しい…と思ってしまいます。

例えば、「仙台予選」があるのに、仙台在住の方が「札幌代表」になる、みたいなのがモヤモヤするってことです。
(また、「青森予選」は無いから、青森の人が最寄りの「仙台予選」に出るのはOKってことです)
プロスポーツなら、猫ひろしさんみたいに国籍を変えますよね(あれもどうかと思いますが)
他地方の代表になるコストは飛行機代だけかよ!笑
って思っちゃいます。まぁある意味そういうところが「アマチュア」らしいと言えばそうなんですが(笑)(プロたる価値ってこういうところにもあるんだなーと思ったり…)

ここらで一旦断っておきますが、あくまで私の価値観ベースの話です。だからエントリーしないし、なら素人は黙っておれ…と言われても仕方ない。
別にそんなことどうでもいいじゃん!と言えば済む話ですよ。
一般論じゃなく私個人の自己紹介みたいな話です。

で、なにやら一意に聞こえる話になりますが、
だからこそ、「地方予選」は日頃その地方で研鑽を積んでいる方々しか原則エントリーできない、みたいなシステムは、私の価値観にはマッチするんですよね。いかにもその地方の代表っぽくて、いいじゃないですか。負けた人も応援したくなるし。

ただ、そこに一歩踏み込んで理想を語るなら、そういったシステムを取るのであれば、全ての地方予選でそうしていただきたい。
でないと、独裁的じゃないですか。そのシステムにモヤる人、沢山出てきますよね。

つまり理想っていうのは、各地方予選に同一の参加資格を設けるっていうシステムです。参加資格というのは、その地方で定期開催される練習会の参加回数とか、或いは別イベントも含む来店回数とか。
でもそうしちゃうと、地方予選の会場から遠方にお住まいの方が不利になっちゃうんですよねー。アマチュア大会として、そっちの方がよろしくないのではないでしょうか?

こうしてぐるっと話は戻ってきて、結局アマチュアの「〇〇代表」に価値を持たせることなんて困難なんですよ。
「〇〇代表」同士が本戦で戦う!みたいのをやりたいのならね、
そういった専門のタイトルを創設するか、プロになっていただきましょう(笑)
大事なのはコンセプトの明確化と、同一大会内でのコンセプトの統一化だと思います。

アマチュアの大会は等しく万人に参加資格が与えられるべき…特に住まいの地域に関係なく。そうは思いますが、同時にこれはいくつかのリスクを孕みます。

まず、ドタキャンリスク。残念ながら、麻雀イベントのドタキャンは全国的に非常に多く、解決することは難解です。
やむを得ない事情なのか、個人の低い民度からなのか、ドタキャンの理由を運営サイドで知り得ないというのもまた、この問題を混迷させています。

まして参加費が当日払いだと、ドタキャンはノーコストですることができます。嘘をついてやむを得ない事情を騙れば、信用すら大きくは失いません。

麻雀は4の倍数人でなければ大会を実施できませんので、ドタキャンは運営にとって非常に痛手になります。
加えて、タイトル戦によっては、本戦出場枠が予選参加人数に比例するパターンもあります。
ドタキャンによって本戦出場枠が減るというのは、誰も望んでいないことでしょう。

こういった性質から、いかに運営サイドはドタキャンを減らすか策をめぐらせる必要があります。
個人的な考えでは、前者は黒子の用意、後者は「予選参加人数で本戦出場枠数が決まるシステムを廃止して、前日までの申込人数で本戦出場枠数を決めるシステムにする」という手法で解決できるかとも思いますが…(後者は運営コスト面で難しいのだと思われます)

だからやっぱり、ドタキャンは宿泊施設同様、キャンセル料を参加費の100%取るべきだと思うんですよねーー。異業種である宿泊業界という先人の知恵を借りましょうよ。結局ドタキャンへのリンクヘッジのベストアンサーは、キャンセル料の徴収だと思いますよ。

やむを得ない事情の人からキャンセル料をいただくのは胸が痛む、というお気持ちは大変わかりますが、他の業界もそうしてるんだから、そういうものだとご理解をいただけるんじゃないでしょうか?
それよりも、ドタキャンによってディスアドを被る他の参加者と運営に胸を痛めませんか?

よって、当日の参加費徴収はやめて、エントリー時支払いに移行した方が、私はいいと思うんですよね…

さて、エントリー時支払いといえば、最近は地方大会へネットからエントリーできる事例が散見されます。
遠方の方もエントリーしやすく、参加者にやさしいシステムですね。でもこれ、メリットばかりがあるわけではありません。

誰でもエントリーできるということは、言葉を選ばないと、民度が低い人もエントリーができるとも言えます。

当然、ドタキャン率は高まりますし、運営サイドの心情を慮れば、顔も知らないお客様が、当日大会に来てくれるのか、不安で胸いっぱいでしょう。やっぱり大会の運営としては、参加者は全員知っている人がいい!これは僕も主催者を何度か経験しているので、強く感じるポイントです。その心労たるや、想像を遥に超えるものだと思いますよ。

ドタキャンだけで済めばまだよくて、一見さんはどんな人か全くわからないですからね。コンビ打ちをする参加者、プロアマ混合大会で推しの女流からは見逃したりアシストしまくる参加者、ゲームの進行を著しく壊す参加者が居るかも知れない。また、そういった人と同卓した人・しなかった人との間の公平性も損なわれます。

アマチュア大会というのは、夥しいリスクの中で開催されています。少しでもリスクヘッジしたいというのが運営心理。
手放しでインターネットエントリーができるというのは、一番運営がやりたくないことなのです。

これに対する対抗手段として、インターネット申込を廃止して対面申込のみにする、という手法もありますが、
今度は遠方の方が参加しづらくなってしまう…

そこで私が提案するのは、「会員制」の導入です。
会員になる方法は2つあって、お店に来店して登録するか、既存会員の紹介を受けるか、です。
会員は設定したIDとPASSをもって、インターネット上でエントリーができるようになります。

勿論、それでも完全にリスクを排除することはできませんが、
大幅なリスクヘッジにはなり得ると思います。

当然遠方の方はエントリーが難しくなり、その点での公平性は損なわれます。が、これは競技の大会ですよ。「遊び」ではないのです。
アマチュア大会といえどね、一定の敷居を設けないと、無法地帯になりかねないのです。その点を、参加者にご理解いただくのではいけませんか?

一度、一度でいいのです。お店に来店するか、知り合いを一人つくるのか。その両方ができない人には、心苦しいですが参加をご遠慮願いましょ。競技麻雀の裾野を広げるのに、その門がタイトル戦である必要はありますか?遠方に住んでいるのは、その人の意思です。タイトル戦に参加し難いくらいのリスクを承知でお住まいいただくという考えは、都市に住む人間として傲慢ですか?これは、競技の大会ですよ。厳格であるべきじゃないですか?

…と私は思うので、
不正を行う参加者がいるかも知れなかったり、ルールのグレーゾーンを突く行為(下家がツモるまで親指で切った危険牌を隠すとか)をする人がいるアマチュアの麻雀大会には、あまり参加したくないのです。(アーー具体的な話を出しちゃッタ!!!)

いやいや、競技大会に参加したがってる麻雀ファンを沢山受け入れましょう!と思うなら、どうぞご自由に。そうしている運営サイドは、それに付随するリスクを承知しています。

エントリーの裾野をどれくらい広げるのか、あるいはどれくらいリスクヘッジをするのか。そのバランスを決めるのは、運営サイドであって我々参加者ではありません。

他の参加者から受けるリスクを鑑みて、私はなるべくタイトル戦のような、誰でも参加できるうえに結果を求めるイベントには参加しません。
タイトル戦に出るならプロになるべし!
自分は楽しむことが主目的のイベントだけでいいや。
勝敗を求めるなら友人を集めてリーグ戦だ!(ゆうなだリーグ)

自己防衛しましょ。

参加者は運営の心情を汲み取り。リスクを認識して参加する
運営は独裁的にならず公平に。守れる範囲で善良な参加者を守る

互いに少しでも歩み寄って、このギスギスしたアマチュア競技麻雀大会界隈が、少しでも居心地のよい場所になればいいなと思います。

(了)


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