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昭和の☆アニメーター

昭和の☆アニメーター
※作品については昭和のTVアニメ関係をメインに紹介しています
※こちらに紹介したのは魅力的な昭和のスターアニメーターのごく一部の方です。実際にはもっとたくさんの活躍されたアニメーターさんがいらっしゃいますが、自分の語れる範囲の中で選びました、あしからず


大塚 康生-おおつか やすお(1931~)島根県出身
代表作「白蛇伝」「わんぱく王子の大蛇退治」「ホルスの大冒険」「侍ジャイアンツ」「ルパン三世」「未来少年コナン」「風の谷のナウシカ」等多数。
  
元麻薬Gメン(補佐)から東映動画に入社()という異色の経歴を持つ・
東映動画第一期生として入社し、東映長編アニメの中心アニメーターであった。独立後もそのダイナミックな動きを武器にTVアニメ「侍ジャイアンツ」等の作品で活躍。また深い知識を生かした本物以上にホンモノらしい車や武器等の動きは「ルパン三世」等、多くの作品で生かされている。またその知識と画力で模型関係の仕事もこなした。
東映動画で後輩だった宮崎作品には多く参加しており、宮崎作品の成功の大きな力となってきた。


宮崎駿-みやざき はやお(1941~)東京都出身
「パンダコパンダ」「ルパン三世」「未来少年コナン」「風の谷のナウシカ」他多数

学習院大学経済学部卒業後、東映動画に入社、組合運動等しながら東映の長編映画にかかわる。退社後「長靴下のピッピ」製作を志すがかなわず
「ルパン三世」に始まり「アルプスの少女ハイジ」等のTVアニメを手がけ、演出も含め彼の独壇場となった「未来少年コナン」や原作物ながら独自のカラーを突き進めた映画「ルパン三世・カリオストロの城」等、どんな作品でも宮崎色に染め上げるその個性や奥行きあるレイアウトと動きで、アニメファンから絶大な人気を得るようになる。
そんな宮崎人気を背景にアニメージュで連載された漫画「風の谷のナウシカ」は映画化され大成功。その後スタジオジブリへと発展した。


荒木 伸吾-あらき しんご(1938~2011)愛知県出身
代表作「キューティーハニー」「グレンダイザー」「ダンガードA」「ベルサイユのばら」「聖闘士星矢」
  
漫画家から生活の為、虫プロに入社しアニメーターとなる。
その後東映動画作品を多く手がけ「バビル二世」では原作をよりスタイリッシュにしたキャラデザインを手掛ける。 
荒木プロダクションを設立し、所属の姫野美智氏とともに少女漫画に負けない美麗なキャラでは他を圧倒、透過光がなくともキラキラして見える程だった。
「グレンダイザー」のフランスでの人気は、荒木キャラあってのものかもしれない。
その能力が原作物の「聖闘士星矢」でも大きく発揮され、少年漫画でありながら、それまでにないほどの多くの少女ファンを取り込んだ。



芦田 豊雄-あしだ とよお(1944~2011)千葉県出身
代表作「バルディオス」「ミンキーモモ」「Drスランプ」

TCJ ,虫プロ等を経てスタジオライブを設立。
宇宙戦艦ヤマト、サイボーグ009等作画力は注目されていたが、脚光を浴びたのはキャラデザインも手掛けた「ミンキーモモ」や「バイファム」だ。
その作風を「Drスランプ」でも最大限に発揮。
作画やキャラデザインの他、演出、プロデュースと広範囲で活躍、画風と同じ軽妙洒脱なキャラもアニメ界では有名だった。


杉野 昭夫-すぎの あきお(1944~)北海道札幌市出身
代表作「あしたのジョー」「エースをねらえ」「宝島」

漫画家を目指していたが荒木氏と同じく真崎守氏から虫プロに勧誘される。
1070年虫プロの「あしたのジョー」で荒木氏らとともに作画監督に抜擢される。この時の演出家、出崎統氏とはその後長くタッグを組みTMS系での「エースをねらえ」(旧作&映画版)「家なき子」「宝島」「マルコポーロの冒険」「あしたのジョー2」「スペースコブラ等々、アニメ史に残る名作を数多く残している。
止め(引き)絵を多用する出崎演出だが、それを可能にしたのは杉野氏のドラマチックな画力あってこそと言えよう。
出崎氏とともに設立した”すたじおあんなぷる”には森本晃司、福島敦子、大塚伸治らの実力派アニメーターも在籍、様々な意味でジャパニメーションを育てた中核的アニメーターである。


安彦 良和-やすひこ よしかず(1947~)北海道紋別郡遠軽町
代表作品「機動戦士ガンダム」「アリオン」

学生運動等を経て弘前大学中退後、虫プロ養成所に入りアニメーターとなるも虫プロ倒産。
その後もアニメーターや絵コンテ等の仕事をする中で「勇者ライディーン」「わんぱく大昔クムクム」「ザンボット3」等でのキャラデザインも多く手掛けるようになる。
愛らしく美麗でスッキリとしたスタイル(やすひ腰ともよばれた)のキャラはアニメファンの人気を集め「機動戦士ガンダム」の作画&キャラデザインでブレイクした。
また高千穂遥氏の「クラッシャージョー」シリーズの挿絵も担当。
「アリオン」等の漫画も発表しはじめ、次第に漫画家へシフトしていく。
アニメーターとして手掛けた作品は少ないが、彼の絵なくしてその後のガンダムブームはなかったかもしれない。そういう意味で間違いなく昭和のスターアニメーターの一人だ。


金田伊功-かなだ よしのり(1952~2009)奈良県出身
代表作「銀河旋風ブライガーOP」「アクロバンチOP」「サイボーグ009OP」「幻魔大戦」「BIRTH」その他ジブリ映画等々

東京デザイナー学院出身。
手掛けた多くのアニメで独特のダイナミックな動きや独自の爆発描写等で注目される。仲間とともに設立したスタジオZは鍋島修氏、亀垣一氏ら、ロボット物を得意とする金田派?ともいえる新しい動きを追い求めるメンバーが集結していた。
キャラは似ていなくても、その絶対的な動きのセンスですべてが許されw、多くのジブリ作品にも参加。
ダイナミックな戦闘シーンを得意とする反面、可憐な少女の絵も描けるのも魅力だった。漫画として原作を手掛けるとともに後にOVA化された「BIRTH」(原案武上純希)では、メカと可愛い女の子という彼の魅力が存分に発揮されていた。
本当にカッコいいアニメーターだっただけに、早逝が惜しまれる。


なかむら たかし(1955~)山梨県出身
代表作[ゴールドライタン」「ウラシマン」「幻魔大戦」

多くの異才を輩出しているタツノコプロ出身。作画を担当していた「ゴールドライタン」は12Ch&早い時間のマイナーアニメでありながら、なかむらたかし氏担当回はTVアニメとは思えない精緻な絵と動きと完成度の高さで、まだビデオ録画がままならない時代、多くのアニオタをTV前に鎮座させた(←私)。またこれが宮崎駿氏の目にとまり、ナウシカへの参加を依頼されたとの逸話もある。



昭和アニメーター2



~番外編~
▢キャラデザインでも注目されたアニメーターたちl

高田明美-たかだ あけみ(1955~)東京都出身
代表作「クリーミーマミ」
タツノコプロを経てフリーになり、スタジオぴえろ「うる星やつら」等のキャラ設定を担当。
フワフワとしたパステルな雰囲気の「クリーミーマミ」等、独自の女性らしさを生かしたキャラデザインで人気となる。
「きまぐれオレンジ☆ロード」「機動警察パトレイバー」等のキャラ設定も手がけた。
キャラ設定だけでなくその画力を生かし多数のイラスト集も出版している。


いのまた むつみ(1960~)神奈川県出身
代表作「幻夢戦記レダ」

高校時代からのアニメの仕上げのバイト等を経て葦プロに入社。「バルディオス」「ゴーショーグン」等で美麗なキャラを手掛けその実力が買われ、移籍したカナメプロでは「プラレス三四郎」等のキャラデザインも手掛ける。
また生き生きとした華のある線を生かした絵でマンガ「幻夢戦記レダ」や、藤川桂介氏の小説「宇宙皇子」等、多くの小説の挿絵等も描き、人気を集めた。しかしその絵柄とは裏腹に格闘技ファンでもあったりする。


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