見出し画像

【エンジニア奮闘記】タスク管理が混沌としたチームにスクラムを導入した2021年を振り返る

2021年は将来の僕にとって転機の年になるのでないだろうか。
2015年以来、がむしゃらに走ってきたエンジニア人生だが初めて「これだ!」っていう役割を見つけることができた。

そんな刺激的な1年間。
せっかくなので記しておこうと思い、超~久しぶりにnoteの編集画面を開いています。お付き合い頂けますと幸いです。

突然の別れ、そして激動

リードエンジニアの退職

2021年3月初旬、チームを引っ張ってくれていたエンジニアから突然メッセージが届く。

大変残念ではありますが、3月末をもって〇〇を退職することになりました。

え?まじ?
完全に迷子の子猫さんになってしまった。

「まぁでもやるしかないよね~がんばりましょう」なんてメンバーと慰め合いつつ、リーダーを失った僕らは年度末の荒波に飲まれる。

我々の通常業務

僕らのチームは総務や財務といったバックオフィス部門の方々が利用する業務システムの開発/保守/運用を担当している。

そのため年末や年度末には、就業規則改訂に関連する開発やスタッフ入社処理など大量の業務が雪崩れ込むのである。

年度末の戦い

2021/3/31~2021/4/1、チームのslackに飛び交う至急と急遽の呪文たち。

本日中に対応しなければいけない課題の打ち合わせが急遽決まったので定例会に遅れて参加します。
2021/3/31
ちょっと仕様の確認が手間取っているため、まだ完成の目途は立っていませんが、本日深夜に稼働したいので、今日中にはレビューをお願する予定です。
2021/3/31
至急の確認が来ておりまして、業務終了後申し訳ないのですが調整つくようならちょっと見て欲しいです。
2021/4/1

む、むり…なんでこんなことに…。

これまで依頼を受けてすぐ対応するというバッティングスタイルで戦っていたので、ちょっと依頼が立て込むとあっという間に破綻してしまう。

部内で事例紹介した際、こんなスライドを作っていました。

このままではダメだ!ちゃんとタスクを可視化して円滑に開発出来るようにしなくては!

チームビルディングって美味しい

「『ちゃんとタスクを可視化して円滑に開発出来るようにしなくては!』なんて言ったってどうしたらいいのかなぁ。」

以前と変わらず悶々とタスク消化を続ける日々。
チームの皆と頑張って作業の自動化には着手出来たものの、すぐにタスクが舞い込んで開発どころではなくなる日々。

そこで入社したばかりの頃、3ヵ月だけ担当したチームでスクラムをやっていたことを思い出す。

みんなで付箋使ってワイワイしたりして楽しかったなぁ~やってみるか~

正直日々の業務がしんどくなっていた時期というのもあり
楽しくやりたい!
という気持ちでスクラムに挑戦することを決意しました。

いややるしかねぇ

スクラム導入にあたって

スクラムはちょっとやったことあるくらい。
なので本を買ってみようと相談したところ上司に勧められたのは、この2冊。

スクラムは体験型学習と言われることが多く、ほんの少しの経験があるだけでも書籍から得られることは多かった。
まだ未経験だがこれからやりたい!というのであれば、まずは書いてある通りにやってみるのが良いと思う。

そして上記2冊を読んで僕がやりたいのはスクラムマスターなのだという事も学べた。POをお願い出来そうな人がチーム内にいたのは幸いだった。

なんとく進められそうな気がしてきたところでメンバーにやりたい旨を伝える。
こういう時、僕のいるチームは、みんなポジティブな反応をくれるので本当にありがたい。

スクラム準備

次はスクラムに必要なツールやルールを準備していく。

ツール
タスク管理 → backlog
スプリントタスク管理 → スプレッドシート
ふりかえり → Miroで付箋を使う

スプリント
水曜日~火曜日の1週間。
(これは弊社の週間ルーティンに沿っています。独特だけど)

スクラムイベント
毎朝のデイリースクラム(15分報告、15分相談)
火曜日にふりかえりとプランニング
金曜日の夜にバックログリファインメント
(イベントは全て教科書通り)

ここまで出来れば後はやってみるだけ。
という事で7月からスクラムSTARTしました。

スクラム開始

まずはプランニングをして1週間にやるタスクを決める。
当たり前のことだけど、しばらく個人で管理しているタスクをこなしていくスタイルだったので、本当にこれでいいのだろうか?という気持ちになる。
いいんです。

そして無事に初のスプリントが完了。

そしてふりかえり

実際にスプリントレトロスペクティブで使っているボード

こんな感じでMiroに付箋をペタペタ貼りながらふりかえっていく。
これが楽しいのなんの…求めていたのコレ!って感じで、これだけで導入してよかった~という気持ちになる。

ふりかえりもスプリントを追うごとに進化させている。
ピンクの「めも」は最初はなかったし、最近では「よかったこと」「もっとよくできたこと」にハマらない気持ちを各々書く欄も作ってみたりした。

変化を加えることでマンネリすることなく楽しくふりかえりができ、翌週のスプリントに良い効果をもたらしている。

朝会やふりかえりを楽しくやりすぎて上司からは「男子校の雰囲気」と称されているくらい。
(平均年齢32歳くらいのチームなんですけど)

でもこれが僕の求めていたチーム像なんです。
ビジネスライクなんて〇くらえです。

スクラム導入をふりかえって

こうして、各メンバーのシステムに対する習熟度が高かったこともありスクラムは順調に進んでいる。部内でも評判が良いみたいだ。

チームメンバーの残業時間が、それぞれ1/3になったりもした。
もちろん生産性は下がっていない前提がある。

様々な効果が出てきて「チームに変化を加えることってこんなに成果が出て楽しい」と感じ、チームビルディングって何それ?美味しいの?という具合で一人作業を好む傾向だった僕が

チームビルディングって美味しい

と気付けたことが個人的な2021年最大の成果です。

2021年の総括

前述のように2015年にエンジニアとしてのキャリアをスタートして以来、自分はテックリードになりたいのか?それもとプロセス特化のチームリーダーになりたいのか?どっちつかずのまま突っ走ってきた。

今の会社に入社した時もユーザーの近くでエンジニアリングがしたい!の一心で事業会社に飛び込み、がむしゃらに頑張ってきた。

そして今、スクラム導入や(なんとなく)チームリーダーっぽい役割を任せてもらっている中でプロセス特化のチームリーダーを極めていきたいと考えている。
自分一人で出来ない事や困難な事は、みんなで一緒に取り組めば乗り越え成長できると実感できた。
僕は自分一人が何かを作る事よりも、みんなで作る事を楽しいと感じるようだ。

そして2022年、年明け早々に困難な出来事が待っている。
またチャレンジングな1年になりそうだが、次の年末年始に「こんな成果を得られた!」というnoteを書けるよう、更に知識と技術を磨いて突き進んでいきたいと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?