刀ミュ 阿津賀志山異聞2018巴里 ライビュ感想

注:本記事は、Privatterに投稿した記事を、note用に加筆修正したものです。

観劇情報

ミュージカル刀剣乱舞 阿津賀志山異聞2018 巴里
日時:2018年8月19日 大千秋楽 ライブビューイング
会場:品川

会場

品川の映画館。
スクリーン6、6列目。
目線の高さがちょうど画面の真ん中。
段差がはっきり付いているので、
前の人の頭で困ることはない。

椅子はフカフカ。
ちょっとリクライニングが効いてる感じ。

背景知識

初めて見る刀ミュはこれ、が良いのでは?
歴史的には頼朝と義経のこと、義経自刃の刀が「今剣」とされる物語もあることがわかってればよいと思う。

more:
泰衡と蓮の話
加州清光は池田屋で欠けて行方不明に
石切丸は石切劔箭神社の御神刀

あらすじ

阿津賀志山異聞に同じ。

キャラ

・三日月宗近(黒羽麻璃央)
妖艶さが増していた。
「つはものどもがゆめのあと」を経て、観客から読み取れることが増えたせいか、三日月について考えることが多かった。
三日月の小鍛冶が見られたので完全に元を取ったと思った。
「言葉など、偽りばかりよ」、つはもので泰衡の前で歌い舞ったことを思うと、真心で向き合っていたのだな、あの友と……と胸が熱くなる。

・小狐丸(岩崎大輔)
代役の方だったけれど、野性味と上品さのある、素敵な小狐丸さんでした。歌も殺陣も上手かったよ。

・石切丸(崎山つばさ)
加持祈祷が長くなってる。
ベースがおこりんぼ系から温厚系に変更されているっぽい。
「三百年の子守唄」を前にして「矛盾という名の蕾」はずるい。石切丸は人を殺めたくない。矛盾は悲しみという花を咲かせる。

・岩融(佐伯大地)
「つはもの〜」を考えると、(役者さんではなくて)岩融は本当に成長したんだな……と。役者さんも成長しているんだろうけどそれはそれで。
改めて思うけれど、たとえ仲間が嬉しがったからって、歴史を改変していいわけがない。刀剣男士なんだから。
だから、「阿津賀志〜」の岩融と今剣は、刀剣男士としてほんとに経験が浅いんだな……と感じた。
審神者にしても、顕現したての刀剣男士ってこんな不穏分子なのか……って思うよな。私ならおっかないわ。
だけどだいたい、刀剣男士は葛藤を背負っているし、それは修行に出るまで吹っ切れない。
というか、修行に出なきゃと自分で思うようになるまでは。

・今剣(大平峻也)
義経公を生き延びさせるために清光に刃を向けるなんて、刀剣男士として全然だめやんけ〜〜!! と改めて思うなど。
身軽で無邪気で、一生懸命で、ああ今剣ってこういう子だったなと。うちの今剣ね。今はもう極めてきてしまった。
義経公が「子供の相手をしている」感が強くなっていて、微笑ましかった。

・加州清光(佐藤流司)
最初の芝居が結構ニュアンスが変わっていて、それでもやっぱり加州清光だった。
男子中学生から男子高校生になった感じ……?
「お手入れがあるから」、健在。

場面

【一部】
・華の台
最初の人影が誰か察した瞬間、嘘でしょ……って思った。開始1分で泣いてた。
三日月が介入したから守られた歴史を見せてくれて、「つはもの〜」から繋げてくれて、ありがとうございます……。
泰衡殿に明らかに迷いが見えて、義経に負けてホッとして笑ってすらいて、でもきっと三日月に説かれたことを思い出したから果敢に義経に向かっていく、その姿が儚くて泣いた。

・小鍛冶
畑当番は!?!?
パリ山見てから「つはもの〜」見たら、また違う感慨を抱けるんだろうな、と思うとゾクゾクする。
これを北園さんの小狐丸で見られなかったのが残念でないとは言わない。だけど、逆に、受け継がれる物語というか、人間の世代がごっそり入れ替わっても伝えられてきた物語があったからこそ刀剣男士になったであろう小狐丸のことを思うと、役者が違う「小鍛冶」、これはこれで意味のある符丁に思えてくる。
それに、岩崎さんの小鍛冶もとても素敵だった。フルバージョンを見せてくれてありがとう。

・清光登場、三条合流
相変わらず加州清光は本人だった。
間の取り方がますますうまくなってる。
三条の自由度は増してた。
石切丸の長い祝詞が聞けて最高だった。
石切丸の似顔絵が「地面」呼ばわりされていて笑った。この時はまだ得意じゃないんだね。もともと絵を描くのが好きらしくてちょっと意外だけど。

・うたかたの子守唄
残してくれてありがとう!!!!!!!
また見られて嬉しい!!!!!!

・矛盾という名の蕾
ここ話がわかりやすくなっていた。
清光と石切丸が「ごめんなさい」し合うのが、なんかグッとくる。背景の違う刀剣男士たちは、最初から分かり合えるわけではなく、ぶつかって理解しあって仲間になるんだろう。
しかし「三百年」のこと考えると石切丸のバカ!!! って言いたくなるね。こんなに悲しみのことを考えているくせに。
靴紐気にするのはらぶフェス2016以来かな、あれも恒例なのか……。

・最終決戦
こう、走って行って次のステージ、っていうのが、ちょっと刀ステを思い出させたよ。
中傷からの真剣必殺、わかりやすかった。本公演みたいな演出はなかったけども、問題なかった。
しかし岩融も今剣も折れそうで胸が潰れるかと思った……。岩融が人質に取られてつらかった……。
敵のビジュアルもやりすぎじゃなくてよかった。
そういえばあの刀については何の説明もなかったな……?

・清光と審神者
「幕末天狼傳」だけ明確な布石が出てこないな〜〜と思ったら最後に入れて来たよ!!!!!!
さすがだ……。

【二部】
・M1
曲を覚えていない。
第一形態三日月宗近を見て「ガンダム……?」と思ってしまった。
以下ずっと新曲でびびった。曲目同じだと思い込んでたから。

・M2
曲を忘れてしまった。
第二形態の石切丸様を見て、私の服は白のシャツに緑のワンピースに濃いグレーのタイツだったので、実質石切丸だった。笑

・MC
禊の「思わせぶりな残暑見舞い」がすごく良かった。
三日月は流石である。
小狐丸のことにさっそく触れてくれて、胸は痛かったけど、ありがとうと思った。

・M3
beautiful life!!! 以来の衝撃アイドルソング。
石切丸、混ざりたかったのか、あのテンションに……。アイドルに……。
だんだん錯乱して「彼氏がそこで踊っているのでは??」という気持ちになった。落ち着いて。

・M4
三日月ソロ。
「タイムライン」を連呼するからツイッタラーかと思ったら、最後の方で小狐丸の歌声が入る演出がヤバヤバのヤバだった。泣いた。

・M5
清光ソロ。
アップテンポな、難しそうな曲で、でもすらすら歌い上げていてカッコよかった。
花言葉の歌だったんだけど、白い花だかなんだかというので「安定がどうした??」って思ってた。
清光ソロに椅子持ってくるのは恒例なの?? いいぞいいぞ!

・M6
客降り。
365日の歌。
三条の歌って、素朴に寄り添ってくれる楽しい歌が多い気がするんだけど、これはほんとにそういう曲だったと思う。
「結びの響、始まりの音」の男性的な勢いとは違うなー……。

・M7
太鼓。
弁慶様の「打ち納めじゃ」がいつになく静かだった。
太鼓は安定の技量。

・M8
新曲しかないじゃん、と焦りながら、最後に「獣」来たら消し飛ぶと思ったけど「漢道」だった。
よかった。危なかった。
紐は赤白になってた。めでたい。
石切丸様の力こぶ見られて幸せ。

全体の感想

「阿津賀志山異聞本公演」よりも、台詞回しが変わって、話がよりわかりやすくなっている。
演出も、比較的余分に思えた部分は削られていた。派手に魅せていく方針でなくても、魅力的な作品になってる。
これまで築いてきた土台が十分に盤石だから。

この千秋楽で300公演だそうです。めでたい。三百年。

ごきげんオタクライフに使わせていただきます🌱