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ウルティマオンラインでパネルクイズアタック25のアシスタントをしていた頃の話

先日、TwitterでUO史上最大規模の大バズを記録したので詳細を振り返ってみたいと思う。ウルティマオンライン(以下UO)でパネルクイズアタック25のアシスタントをしていた頃の話をしよう。

※現在UOは基本料金無料でプレイすることができる。ぜひ原初のMMORPGを楽しんで見て欲しい。

▼アタックチャンス!

『パネルクイズビパップ25』とは、イベント運営組織ぶりビバのPippin氏が考案したUO上で『パネルクイズアタック25』を再現するためのミニゲームパッケージだ。

体感視聴率は91%、国民支持率98%の怪物クイズ番組であるパネルクイズアタック25について、特に説明する必要はないと思うが要するにこういうことだ。

5x5マスの空白のバトルグラウンドを前に4名の回答者が登場する。司会者が進行を進めながらアシスタントがクイズ問題を読み上げる。クイズに正解した回答者はバトルグラウンドの好きなマスを己の色で染める。これを繰り返しリバーシの要領でバトルグラウンドを奪い合いながら最終的に最もバトルグラウンドを染め上げた回答者が勝利する。

特徴的なルールは「アタックチャンス」の存在だ。既存のマスに対してチャンス獲得者がアタックを宣言。そのマスは中立な黄色のマスになる。アタックマスに対しては全ての回答者が色を染め上げる権利を持つため、すべての回答者が全力を尽くす価値があるエキサイティングなシステムである。

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▼どのように開催されていたのか

世界最古のオンラインRPGであるUOは、現代のオンラインゲームと比較しても珍しい固有ルールを保持している。それは「どんなアイテムでも地面に置くことができる」というものだ。また「容易かつ多彩に布の着色ができる」ことも特徴の一つである。Pippin氏はこれらの仕様を組み合わせて「5x5マスのバトルグラウンドを整備しリアルタイムに色の塗り替えを行う」というアタック25の完全再現に成功した。

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バトルグラウンド用の布25枚、回答者用の4色カラーローブ、同色の染め桶4色+アタックチャンス用の黄色い桶、これが必須の舞台装置となる。(金額としては微々たるものである)

フル構成※(25マスルール)の場合は長時間の収録になることが多く、コンパクトなポータブル版(9マスルール)も考案された。これにより「コンテンツの輸出」が容易となり、様々なシャード(個別世界を保持するサーバ)へ「アタック25」は羽ばたいていった。

※パネルクイズアタック25のフル構成は、出演者4名、司会&アシスタント2名、観客、カメラマン(固定カメラでイベントの様子を撮影するスタッフ)が必要になる上に、クイズは不正解を考慮すると25問では足りないので50問ストックして、収録が二時間くらいかかることがある。フル構成は出演者への負担も大きく簡易版の「アタック9」も開催されました。なお、司会・出題には専用プレイヤースキルが必要とされる。

他シャードへ輸出されたビバップ25の様子。初期装備ながら抜群のステージングを見せる司会者Pippin氏。(私はアシスタント兼実況兼カメラマンとしてサポートしています)

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国民認知率98%のクイズ番組なので、ルール説明が簡素でも試合の流れは把握できています。

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以降、ビバップ25は大型バザーイベントへ出張や地域祭への出展を繰り返し、認知度と人気を高めていきます。

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地元シャードでは、演出や美術(装備品)も豪華になります。なぜかアタック25を象徴するアイテムは「金色のハンマー」でした。理由は謎です。

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▼タレント活動の一環として

当時、私(Mottie)は吟遊演歌歌手という特殊なクラスでUOに参加していました。いわゆる歌手・執筆・タレント・司会業・企画・プロデュースをこなす堺正章のようなマルチタレントです。「ビバップ25」にはアシスタントや司会として参加しながら、持ち前のステージ感と仕切り能力により抜群の働きをできていたのではないかと思います。

ステージ現場での経験値というものはとんでもない伸びしろを生み出し、演歌歌手Mottieはこのようなタレント活動を経て、後にウルティマオンライン公認日本一のプレイヤーになるのですが、それはまた別のお話。

▼未来へ

創意工夫を凝らし何度も大型企画を成立させ花開いて行ったビバップ25ですが、司会者やアシスタントの環境の変化もあり自然に終了していきました。私も開催ノウハウや司会資格は所得しているので細々と活動はしていたものの、しばらくの間は開催されていません。

近い将来、参加希望者や観客が募れば、またUO上で開催出来たらという気持ちがあります。かつてのようなアタック25専用ドーム球場は用意できないかもしれませんが、司会のコ・ダマやゴールデンハンマーがお待ちしております。

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アタック25専用ドーム球場での開催の様子

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司会のコ・ダマ氏(その正体は謎とされているが、当日は有名演歌歌手が姿を現さなかったとされている)

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以上です。



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