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シングルマザー家庭で育った子供の視点から見る「コアリー」

シンママ限定マッチングアプリ「コアリー」というサービスがローンチされ、SNS上で論争を巻き起こしています。
シングルマザーの家庭で育った子供の視点から
「コアリー」の問題点ついて書いていきたいと思います。

「コアリー」とは?

2023年1月27日にローンチされた
シングルマザーのためのマッチングアプリです。

  • シンママの恋活・婚活を応援

  • 女性はシンママ限定

  • 男性はお子さんがいらっしゃる女性との恋愛を希望する方のみ

  • 日本シングルマザー支援協会公認

問題点1 こどもの性別と年齢を公開する仕様」

まずこどもの性別と年齢を公開する仕様に問題点があるように感じます。
シングルマザー家庭の子供が継父や母親のパートナーから性被害や暴力を受けるケースは実父に続いて2番目に多い。
また実際被害に遭った子供が母親のことを思って被害を母親に打ち明けられないなど事件化されない暗数があると考えます。

私の母も「もし付き合った人から性被害や暴力を受けたりしたら…」と言って離婚後、パートナーを作らずにいました。(居ても家に連れ込まないなどはあった)

学生の頃は「私がいるから母が自由に生きられないのでは?」や母親のケアをするポジションになりがちで悩んだこともありますが…

大人になった今では母の
子の安全>>>>>>>自分の恋愛 
と言う気持ちはよくわかります。

問題点2 搾取されやすいこと

シングルマザー家庭の多くは貧困家庭です。

  • 正規雇用が難しいこと

  • 女性の賃金が低い

  • 養育費の未払い率が高い

  • 教育費が高い

など様々な要因はありますが、
私の育った環境では高校や大学に行くことも塾に行くことも当然できないし、まともな食事をすることもできないくらい貧しかったです。

親戚が母親に対して「扶養してくれる再婚相手を探せ」と言ってるのを見聞きしたり、私や母親に対してパパ活を持ちかけてくる男性もいました。
あなたを助けたい、あなたたち親子を助けたい、そういう声のほとんどはお金を支援する代わりに…というものばかり。
貧乏に耐えるか貧乏が嫌なら男性に頼らないと生きられないのかな…と悩んだ時期もあり、大人の男性は信頼できませんでした。

母子家庭の子や母親は搾取されやすく、性的な被害だけではなく
宗教やネットワークビジネスの被害を受けることもあります。

問題点3 そもそも何故シングルマザー限定なのか?

シングルマザーだけではなく、シングルファーザーもいますよね。
シングルマザーもファーザーも出会いを探す事はあると思うし、
あっても良いと思います。
ただなぜコアリーはシングルマザーに対象を絞ったのでしょうか。

シングルマザーが新たに恋愛をすることが難しいから?
では難しい理由は何故なのか。
利用する男性は「お子さんがいらっしゃる女性との恋愛を希望する方のみ」なのも疑問に感じます。

そもそも好きになった相手に
子どもがいてもいい」のと「子どもがいてほしい」のでは大きく違う。

シングルマザー家庭で育った子供として

シングルマザーの家庭で育った子供として、
母親が恋愛したりすることに対してはネガティブなイメージはないし、
それぞれの事情があるので離婚後に恋愛できるようになるのは一歩だとは思います。
しかし男児女児問わず、子どもに対する暴力や性加害のリスクが大きく、
再婚=幸せでもないことも事実としてあります。

少なくとも女性への搾取が当たり前に行われる国で、
コアリーの性善説は成り立たないし何かあってからでは遅い。

困窮しているひとり親を助ける目的なら
正面から困窮者援助をすべきではないか?と考えます。


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