傷の位置でわかる苦手な運転

傷の位置でわかる苦手な運転

【はじめに】

ぶつける位置でその車を乗っているドライバーの苦手としている運転がある程度わかります。

基本的にぶつけるのは以下のどれかが原因である事が多いです。

以下の優先順位で重要です。
・判断力不足
・確認不足
・注意力不足
・車両感覚の欠如


【判断力不足】

判断力が欠如すると「このくらいなら、まっいっか」と思って勢いで行動してしまいます。

判断力は必ず安全を確保できるかどうかの生命線です。

事故の大半はこの判断力の欠如が発生原因です。

事故に限らず確認を怠るという判断を下してしまうとぶつけてしまう原因になります。


【確認不足】

確認をすることで大半の衝突は回避できます。

確認というのは、進行方向周辺に何があるのかを確認したり、ドライバーから見えにくい部分があったら顔を前に出すなどして視点を変えたり、場合によっては車を降りて見てみるなどの行動です。


【注意力の欠如】

注意力というのは、ドライバーから見える様々なものの中から車にぶつかりそうなものに注意が及ぶか否かです。

注意力が及ばなかった時に確認をすれば良いわけですが、そこで確認を怠ればぶつけてしまいます。


【車両感覚の欠如】

車両感覚は車体の端が空間上のどこを通過するかがイメージできる感覚です。

これが欠如するとぶつからないつもりで通過し、結果としてぶつけます。

普通の人はある程度接近すると、「なんと無く危ないかも」という心配が出てくるので、あとは確認するだけですが、ここでも判断力を問われます。

これは車の大きさ大きくなっても小さくなっても慣れていないぶんだけ「なんと無く危ないかも」の心配がより強くなるため問題ないですが、同じくらいの大きさの車で車の形が違ったり、運転席から見える風景に違いが出るとぶつけやすいです。


【車両感覚とは何か?】

車両感覚とは運転席に座っているときに車両の左右方向の距離や前後方向の距離を把握する感覚です。

運転席に座っていると死角が多く、周りの環境を把握するのは難しいです。

基本的に肩から下のものは死角になって見えないし、前もボンネットが邪魔して見えません。

肩から上でも上の方は屋根があって見えないし、ピラーが邪魔して見えない部分があります。

距離感は自分から離れれば離れるほど曖昧になります。

自分の車の左側の車輪が通る場所を把握出来る人はどれだけ居るでしょうか?


【ぶつける位置ごとの特色】

ここから本題です。

傷の位置から苦手とする運転を推測していきます。

左右は右ハンドルと左ハンドルで大きく見えかたが違うので、左ハンドルの方は左右を入れ替えて読んでください。


〈バンパー下側〉

バンパーの下側は運転席から見て死角です。

近寄る前に見えているはずなのにぶつけてしまうのは路面の凹凸もしくは低い位置の障害物が見えてなかった。すなわち注意力の欠如です。

車の方向が変わったために正面に来た時には既に死角に入ってた場合も挙げられます。
この場合は確認不足です。

自分の車のバンパーの低さを把握しておらず、輪留めにぶつけてしまう。
もしくは輪留めに擦ってバンパーが乗り越え、バックで駐車場を出る時にバンパーが大きく割れてしまうことがあります。

障害物に注意が行かなかった注意力の欠如です。

見えてないぶんだけ激しく損傷するケースが多いようです。


〈バンパー上側〉

最も出っ張っているところに傷があるのは車両感覚の欠如です。

特に横方向に擦っている車が多く、前後方向の長さが把握できていないのが原因で擦ります。


〈左前〉

左側は運転席から遠いので車両感覚の欠如で傷つきます。

通れると思い込んで突っ込んでしまうケースが多いと思います。


〈右前〉

自分に近いものにぶつけてしまうのは、以下が考えられます。

①精神的な死角に入ってしまって注意がまったく行き届いていない。

②たまたま運転席から見えづらい位置(肩より低い位置やピラーの影)にモノがあった。

③ハンドルの向きがあやふやになっていて、まっすぐ下がっているつもりが曲がってしまっい、フロントをぶつける。


①人などの動物は視覚がとても発達していて、四角の中を自動的に判別して、物体と背景を瞬時に認識し分けます。

その中でも動くものとそうでないものを見分けるのは得意ですが、逆に動かないものを背景として認識してしまいがちです。

②は確認不足です。
見えないところに何かある可能性を捨ててはいけません。
上体を動かしたりして視点を変えるだけで見えるようになることも多いです。

③ハンドルの誤操作は慌てていたりすると起こしやすいので、初心者や運転が得意ではない人が多いと思います。

自信がないときは慌てずたっぷり時間をかけましょう。


〈前輪と後輪の間(ホイール含む)〉

内輪差を意識出来ていない人が多いです。

また、車両の違いによる運転感覚の違いによってもこの部分の傷が出来やすいです。

運転席の位置は車によって異なります。

標準的なスタイルの車からキャブフォワードの車に乗り換えると運転席の位置がかなり前になるためハンドルを切り始める位置が手前になり、ぶつける人が多いです。

軽トラ・軽バンは車両そのものが小さいので良いですが、ハイエースなどのワンボックスに乗るとぶつけやすいようです。


〈後方に縦長の凹み〉

柱にぶつけてしまった跡であることが読み取れます。

バックするときに、左右のミラーばかり見てルームミラーを見ていない。

いつも輪留めをあてにしてバックしていると輪留めの位置が変わっていて柱に当たるということがあります。

駐車場の施設はいつも人がいるわけではないので、適切にメンテナンスされているとは言いがたいです。

ワゴン車などリアのオーバーハングが長い車はぶつけやすいです。

しかし、このタイプの傷はハッチバックの車が多いような感じがします。


〈後方下半分に凹み〉

見えない位置にある障害物への衝突なので確認不足です。

もし、自分の車に同様の傷がある人は軽く考えないでください。

背の低い子供が同じ位置にいたらとても大変な事故になります。

ぶつかったのがモノで運がよかったと思い、猛省するのが良いでしょう。


【あとがき】

車をぶつけると車も凹みますが、ドライバーも凹みます。

しかし、ぶつけるということは事故と隣り合わせだということを忘れずに。

確認をすることで大半の衝突を避けることはできますが、車両感覚を鍛えることも大事です。

車両感覚の鍛え方は下記のノートを見てみて下さい。


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