”調達方針”を定めてみた
自社でできることの第一ステップとして、調達方針を定めることにしました。
サステナブルツーリズムの国際基準であるGSTCでは、「D1.1環境に配慮した購入」、「D1.2効果的な購入」という項目に関連する内容です。
※旅行商品に関する仕入れ(=交通手段や宿泊などの手配先)という意味での調達ではなく、自社で使用する備品や消耗品の購入に絞っています。
現在の消費状況
方針を定めるにあたって、自社の現状の消費量を調べてみました。
消耗品の購入は全てASKULを使用しているので、履歴をさかのぼって集計したものです。(集計期間は昨年度、2021年11月~2022年10月)
※上記集計に含められていないものとして、ゴミ袋、蛍光灯、送付時の封筒類があります。請求書をさかのぼって集計できたら今後含めていきます。
主な購入品は、コピー用紙、トナー、はがきと印刷・送付物関連が大半を占めていることが分かります。
確かにお客様にチケット類を送ったり、案内書類を送ったりするのでその分の印刷関連の消費量は多くなりそうです。
この集計をしてみて初めて気づいたのですが、ASKULの購入時と現在の価格差がスゴいことに・・・
紙やトナーの価格が軒並み30%くらい値上がりしているではありませんか!
マイカタログに登録してある中からポチポチ買っていたので、こんなに値段が上がっているとは気付いていませんでした。
ちゃんと消費量をモニタリングしつつ、お客様へのチケット・資料送付もなるべくデータやオンラインに移行していこうという気持ちに早速なりました。
調達方針って何書けばいいの?
さて、現状を押さえたところで、定めるべき調達方針にはどんな項目を記載すればいいんだろう?と思って他社さまの事例を調べてみることにしました。
そこではたと気付いたのですが、環境に配慮した調達方針って、どのワードで検索すればいいんだろうか?
それらしい調達方針にも、グリーン調達、CSR調達、サステナブル調達方針と何パターンか聞いたことがあります。
これらの違いってどこかにまとまってないかな、と思ったらありました。
大まかに言うとグリーンは環境にフォーカスしているのに対して、CSRとサステナブルは社会(人権や労働環境)の要素を含んでいて、後者2者の方がスコープが広いようです。
と、違いが分かったところで、公開されている他社さまの調達方針にいくつか目を通してみます。
参考にさせていただいたのは、旅行関連でサステナブルレポートの評価がすこぶる高いANAさま、サステナブル調達を掲げていらしたJR東日本さま。
そして小売りから同じくサステナブル・持続可能を掲げているセブン&アイさま、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングスさま。
最後に金融からこれまたサステナブルレポートの評判がいいSOMPOホールディングスさまです。
(※某BM事件発覚前に参照していました)
調達方針というと無味乾燥な文書のように思えますが、複数読み比べてみると、表現振りや言い回しに社風というかその会社らしさが垣間見えて、味わい深いものだなぁと思いました。
各社共通して見られたのは、環境への配慮、人権への配慮、コンプライアンス、公正・公平な取引、といった項目です。
いわゆるESG(環境・社会・ガバナンス)を広くカバーするのば一般的みたいです。
そして、名前が調達方針だから当たり前なのかもしれませんが、買う前提から入っているんだなぁというのが気付きでした。
どんな時に買うのか(あるいは買わないのか)という考え方も、調達方針なんじゃないのかな、何ならいの一番に示さなきゃいけないスタンスじゃないのかな、というのが感じたことです。
もちろん、各社仕入れとしての調達も念頭に置いているから、という違いもあるかもしれません。
今自社について考えているのはあくまで自社の経営管理のための消耗品・備品についての調達方針なので、そこについてはなるべく買わない、というのを一番に持ってこようと思います。
自社の調達方針
ということで、上記のリサーチや考察ふまえて自社の調達方針は以下の通り定めたいと思います。
完全ではない部分もあるかもしれませんが、まずはここからスタートしたいと思います。
また運用していて気づくことがあれば、理由を添えて改訂していきます。
うちと同じような小さな会社の参考になれば嬉しいです。
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