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【企画】“3285の回想”【2014年前半】

初のフルアルバムリリースに向けて

1月
初のインストアライヴを名古屋PARCOで開催。
年末にリリースしたSg
「Clock hands/エンディング」のイベントだ。

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当時は
「どこで自分たちのこと知ったんだろう.....?」
と思うくらい
想像以上の人がライヴを観てくれた。

後にレーベルの担当Sさんが
色々とプロモーションしてくれていたと知る。

Sさんは音楽に詳しくて
オシャレで、スマートで
ワインが好きなダンディなオジさま?お兄さん?で
その後も本当にお世話になったんだ。

肝心のライヴはというと

手が凍えるほど寒くて寒くて。。。

ベースの弦にたくさん
Finger-ease(滑りを良くする潤滑剤)↓これ

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つけても手がめちゃくちゃ痛くて。

隣にいたひょうきんなおじさんに相談しても

「そんくらい我慢しぃーやーーー♪」

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と言われたから我慢我慢。

最終的にこの日左手がボロボロになったね。

でも、これって
ベーシストあるあるじゃないかな。
手袋して演奏するプレイヤーもいるからね。

何はともあれ
アルバムリリースに向けて

「受け取ってくれる人」

がいると思えたこと。

すごく勇気をもらった一日だったよ。

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東京での初企画も開催。

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おい!タイトルが尖ってる!


今見返すとちょっと恥ずかしいよ。

ただ
本気でその気持ちで2014年を迎えていたんだよね。
あと、単純にそれくらいしないと
誰にも見向きしてもらえないと思っていたよ。

前のnoteにも書いたと思うけど

本当に手持ちの手段が無かったんだ。
いい言い方すると
「嫌われる覚悟」みたいなものは
腹を括っていたかもしれない。

出演してくれたバンドにはただただ感謝だった。

特にaquarifa
6ヶ月連続企画の縁でまた出演してもらってさ。

少しずつ活動が点じゃなく線になっていく実感があったんだ。

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2月

最強のライヴバンド「アルカラ」とのツーマン。

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タイトル
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Qaijff × APOLLO BASE presents
『for the future 0412』extra 先輩、勝ちにきました
@名古屋 新栄APOLLO BASE

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だから!
タイトル!!!
尖り過ぎてんだよお前らぁああ!


当時結成間もない僕らのオファーを
快く引き受けてくださって
本当に器が大きい方達だなぁと
改めて振り返り、身に染みているよ。


ライヴを終えて。
ツーマンした喜びは勿論あったんだ。
でも、アルカラが凄過ぎて
悔しい気持ちの方が大きかったな。

演奏力からライヴ運びなどなど

何もかも真っ正面から打ちのめされた気がした。

アルカラのライヴを観て

「あーこりゃすげーなー」

と素直に思ってる自分が悔しかったんだ。

当時の森のブログが残っていた。

森の文面で伝わるよね。
ってか森の考えてること、昔から変わらないね。
改めてブレない人、変わらない人だ、本当。

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この時期から
サラリーマンとバンドマンの二足の草鞋が
かなりキツくなってきた。

「やれる範囲で」

と割り切れば出来ると思うし
そうやって良い活動している人も多くいるけど

自分は性格的にそれがどうしても出来ない。

だから、両方とも120%でやっていたんだ。

しかし
仕事はこの時期、特に大変で
スタジオがあっても無くても
帰宅するのは日付が変わってから。

家に帰っても終わらない仕事の続きと
バンドの連絡を関係者に送ったり
ライヴハウスにセトリや要望書を送ったり
曲を作ったりしていた。

しかも毎日6時半起きで全然寝れないのだ。

要するに
肉体的にも精神的にも
キャパを超えつつあったんだ。

このあたりから
脱サラを考え始める内田。

ちょうどスーツの股間が少し破けていた。

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“このまま破り割いてやろうか”

それとも

“まだ縫うべきなのか・新しいの買うべきか”


バンド的にも個人的にも
選択を迫られる時期が来ていたんだ。

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1st Full Album「クアイフ」発売


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2014年03月12日

満を辞して

1stFullAL「クアイフ」を全国リリース。

収録曲はこちら。
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1. Turn out
2. signal
3. ピラミッドを崩せ
4. ニューワールド (album ver.)
5. Clock hands
6. モンスター
7. 重なる
8. MUSIC
9. 虹を探していた
10. アイトハ
11. escapism (album ver.)
12. future (album ver.)
13. クロスハッチング
14. シーソー

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リード曲は「クロスハッチング」 になった。


“リード曲決め”


この作業は作品作りの中で
個人的には難しい作業だ。

別件だけど、最近こんなことを呟いた。


本当にそうなのだ。
率直に言うとあまり、決めたくない。
でも
決めなければいけない事も当然分かっているんだ。

当時
メンバー的には「ピラミッドを崩せ」をリード曲にしたかった。
ただバンドの行く末を考えたり
その広がり方を想像したりする中で
レーベルとも相談して
最終的に「クロスハッチング」になった。

決めるのにかなり時間は掛かったけど
今思えば正しい判断だったと思っているよ。

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あ、この時期のアーティスト写真は、今でも好きだなぁ。

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カメラマンはヤオタケシさん。
ヘアメイクは森の親友ゆうぃーん(写真左)

ヤオさんの写真も
ゆうぃーんのメイクも最高なんだ。

信頼感抜群の二人。

幸運なことに
僕らは周りの人たちに恵まれていた。
本当に素敵な人たちに囲まれていた。


彼ら彼女らがいたからこそ、走れていたんだよね。

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リリース直後には初のZEPP NAGOYAのステージに立った。
(※修正※ ファンの方からのありがたいツッコミによりこのライヴの数日前にもZEPPのライヴに出ていたことが判明。なのでこれはじゃなく2回目のステージ、自分の記憶力を過信していたよ、ソーリー!)

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ACT:怒髪天 / Nothing's Carved In Stone / サンボマスター
OPENING ACT:Qaijff

いやはや。凄いメンツだ。

自分がよく足を運んでいた箱に
出演するのはやっぱり感慨深いものがある。

初めてのZEPPのステージは大き過ぎてさ
メンバー間の距離感が遠く感じて
すこし演奏に戸惑ったことを覚えている。

でも、逆に思ったんだ。

「このステージで演奏が凄い人って本当に上手いんだ」


そう考えると
まだまだ自分たちは全然足りてないと思ったし
それがモチベーションにもなった。

ただでさえスタジオ練習が多いバンドだったけど
更にその頻度を増やしていったよ。

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名古屋クアトロワンマン

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まず最初に

どこにも話していないサイドストーリーを話そう。

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メンバー全員
クアトロワンマンは当然やりたかったんだ。

(※前回の記事の冒頭読んでね)


でも

「もしお客さんが全然入らなかったらどうする?」


という不安だけはどうしても拭いきれなかった。

noteには簡潔に書いたけど、実際は躊躇していた。

でも僕は絶対にやるべきだと思っていた。

だから最終的には

内田
「もしお客さん入らなくて赤字になったら俺が全部払うから、やろうよ♪」


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メンバー
「お前、大富豪かよ。」



実際に本当にこう言って、メンバーに納得してもらったのだ。


って


それだけ書くと
僕がやたらとカッコいい?けど
そんなんじゃないのだ、残念ながら。

別にお金も持ってないし
成功する根拠も無かったんだ。
だって当時結成して半年だし。
そんなもんあるか、あってたまるか。
でも
自分が腹を括らないと進まないと思ったんだ。

実際お客さん入らなかったら自分大変なことになるけど(笑)
でもそれもいいプレッシャーだと思って
6ヶ月連続企画もCDリリースも
本当の意味の必死さで進めてきたんだ。

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タイトル
Qaijff 1st FullAlbum『クアイフ』release  tour
"ピラミッドを崩せツアー”ワンマンライヴ


裏タイトル
“内田の貯金口座を崩すなツアー”ワンマンライヴ

ダウンロード



2014年4月12日@名古屋クアトロ

いよいよ幕が明けたのだ。







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内田「よかったあああああああーん
(嬉泣)!!!!!!」


蓋を開けてみればソールドアウト。
写真の中の僕は最高の笑顔だ。
当時森に

「君ってこんな笑うんだね」

って言われたが

その理由はそう、それなのだ。

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サイドストーリーはさておき

結成して2年やってきたことが
一旦ではあるけど、報われた気がしたんだ。

一緒に歩んできてくれたメンバー・スタッフ
出逢ってくれたファンのみんなに対して
本当にありがたいと思った瞬間だったよ。

バンドをしているとさ(特に結成当初は)
「もっとこうした方がいいよ」
とか色々言われるんだ。

これは悪いことじゃないし
むしろ有難いことではあるんだけど
何が自分たちにとって正しいのか
分からなくなっちゃうことってあるんだよ。
他のバンドもあると思うし、僕らもあったんだ。

でも
応援している人が目の前にいること
それ以上に信頼できる景色ってマジで無いんだよ。
それがいつでも最高地点なんだよ。
だから
僕らバンドにとってライヴは絶対に必要なんだ。

相変わらず
この日もらった寄せ書きも僕は内山だったけど
(※伏線はこちら)


それすら愛おしいと思えるくらい
みんなへの「ありがてぇな」って気持ちで
僕の倫理観はバグっていた。

今更だけどさ
あの時すごい勇気をもらったんだ。


ありがとうね。

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この4月。

僕は会社に辞表を出した。脱サラしたのだ。
結成当初からの目標であるクアトロワンマンも無事終えた。
いよいよ本当の意味での僕の音楽人生が始まる。

入り混じる期待と不安。

それでも音楽がやりたかった。
バンドが、好きだったんだ。
どこまで行けるか分からないからこそ
分かるまで進んでみたいと本気で思っていたんだ。






【2014年後半へ続く】


最後まで読んでくれてありがとう。サポートは新しい音楽を届けるために、すべてQaijffの活動に使わせて頂きます。