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「うえまち」大阪考 03「地域の文化資料として」

情報紙「うえまち」がウェブ版となった経緯

休刊した理由はコロナのせいです。広告収入が激減してしまい、継続することが不可能になりました。そこで準備を重ねて、ウェブ版の「うえまち」を始めたわけです。
情報紙として続けてきて、紙の弱さを実は痛感していました。紙は消耗していきます。連載もので前号を読みたいという時に、その前号が手元にないと再現できない、という事が起こるわけです。また紙媒体のときは、「うえまち」はタブロイド紙のサイズでしたが、それを紙で75,000部を届けるには、4t車に満載しないとダメなんです。ウェブではそういった負荷が全くない。もちろん、紙にしていないと伝わらないこともたくさんありますが、ウェブにすることで伝えやすくなったこともあるわけです。特に創刊号からのすべてをネット上にアップできるようになりました。これは大きい。
また紙の場合、締切がとにかく厳しかったのですが、ウェブにしたら締切に間に合わなければ、部分でアップしていけばよいし、またページの字数制限がないので、表現としても、字数に合わせて書かなくてもよくなりました。さらに動画です。動画が使えることで、表現の幅も広がったように感じます。
山本能楽堂の能楽の動画などは、少なくとも文章では伝えられませんでしたから。

地域の文化資料としてのウェブ版うえまち

「うえまち」自体は、文化にコミットメントしていた内容だっただけに、うえまち文化を考える上で、資料性が高かったのではないかと感じています。取材も、単なるコマシャルベースではなく、本来の文化発信に近い内容のものが多いのです。
それが、単なる情報紙として消費されていくだけの、インフォメーションだけの情報紙ではない、「うえまち」のプライドだったのかもしれません。そのストックを読み直せる、アーカイブとしてウェブ版「うえまち」には、まだまだ可能性があると考えています。是非、ウェブ版「うえまち」をお楽しみください。

https://uemachiweb.com


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