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塾でレモネードスタンドやってみた🍋

みなさまお久しぶりです。
8/6土曜日に今年の4月よりかねてから計画を立てていた生徒主導のレモネードスタンドの企画が無事終了しましたので、今回はそちらのレポートを書いていきます。

※記事中の生徒の画像は掲載の許可をいただいており、なるべく顔の正面が映らないものを使用しています。

1.実施の目的

 私が運営している塾は、「自律した学び」をテーマにただ勉強を教えるのではなく生徒自身で宿題のスケジュールを考えていただいたり、復習のペースや苦手分野の見つけ方まで最終的に自分でできるようになっていただけるような授業を行なっています。

塾のHPはこちら


 そんな中、2020年の開業以来ずっとやりたかったのがキャリア教育や体験型の実践教育でした。
これまで塾に通っていただいている生徒に将来のキャリア像や志望校の選択理由を聞いてみても、正直何を基準に選んで良いかわからないという回答が返ってくることがほとんとで、それは私自身もそうだったようにある意味当然だと言えると思います。
 そもそも、中学生や高校生の期間にどんな職業があって、それはどんな業務内容なのかを知る機会が日本の学校教育ではほぼないと言っていいでしょう。(職業体験の実習の時間はありますが)

 しかし、現実的に考えて中高生をインターン等で受け入れていただける企業は希少です。
そこで私が考えたのが「塾で職業体験をやってみよう!!!」です。
(安直ですね笑)
今回は手始めに、以下の二つの目的で簡単な店舗運営を生徒にやっていただこうと考えました。

①店舗運営を通してお金の動きや商売の成り立ちを理解してもらい、スモールビジネスや職業への関心の向上を目指す

②3ヶ月間での出店計画を走らせることでの、生徒自身の主体性の向上を目指す
(この前提があったので序盤以降は私はほぼ企画の進行自体に何か口出しすることを極力避けました)

 アメリカでは、小学生ぐらいの子供たちが夏休みにレモネードスタンドを出店して、お小遣いを稼ぐという話をもとに塾が全面的に資金提供をした上で4月頭に希望制で参加していただく生徒を集めて企画がスタートしました。

2.当日までの流れ


4〜5月
今回は小学3年生から5年生までの6名の生徒に参加していただくことになり上で書いた趣旨を伝えた上で4月から企画会議がスタートしました。

 まずは全体のスケジュールの書き出しと生徒自身の把握から始まり、大まかな会議のペースやリーダー的な役割をする生徒が自然と決まっていました。
この時点で私は傍観者ポジションとなり、たまに助け舟を出すくらいでつつがなく計画は進行していきました。
準備するもののリストの確認やレモネードのレシピ作り、原価の計算のやり方、値付けをしていき順調な滑り出しとなりました。

 特に原価の計算と値付けでは普段自分たちが買っているものの値段がどう決まっているか、原価に対しての販売価格の差などがわかり人件費の考え方もスムーズに理解してくれました。
個人的にこの感覚はすごく大切だと考えています。

また、会議の始めには助言通り「何を決めるか」、「いつまでに決めるか」を明示して話し合いをしていてとてもわかりやすかったです。

会議の様子

6月〜7月
というわけで、4、5月は良い感じに進み6月に入ったところで試作が始まりました。
5月に作ったレシピ通りに作ってみるも…
試作第一号はレモンの酸っぱさがかなり強調された味になり(笑)
味見して悶絶してました。
その後、3回にわたって試作を繰り返し最終的にレシピも確定したのが7月末のことで、かなりギリギリまで試作を続けていました。

 当初は、レモネードスタンドだけで露店を出してみようと考えていたのですが、ありがたいことに南熊本にある洋服屋Sanldk Studioさんのイベントに出店してみないかとのお誘いをいただき出店場所も決まりました。

Sanldk StudioさんのHPはこちら!!!


 試作も無事終わり、出店の日時もきまったところで当日の仕入れを考えることになり、生徒たちは50杯売り切ることを目標に挙げました。
仕入れする材料自体や量も生徒たちが計画し私はその指示を受けてAmazonとスーパーに行って仕入れるという役割で念の為80杯分は作れる計算で仕入れを行いました。

 また、事前にチラシを学校で配ったり習い事の友達に声をかけたりと宣伝・集客活動にも余念がなく子供ながらに周りの人たちを巻き込んでいく様子は大人から見ても見事でした。

レモネード試作中!!!


イベントのポスター


3.当日の様子

 仕入れも完了し、夏休みに入ってすぐの8月6日土曜日当日を迎えました。
当日同じイベントに出店されていたイラストレーターのkaeさんにロゴを、消しゴムはんこクリエイターのもっつーさんにロゴのスタンプを作っていただき子供たちは大喜びでした。

kaeさんのInstagramはこちら!!!

もっつーさんのInstagramはこちら!!!


作っていただいたロゴ
作っていただいたスタンプはコップのラベルになりました


 11時のイベントスタートに向けて9時に集合し準備開始。
準備開始の時に私から生徒たちに「今日の自分はみんなに指示されないと動かない人だよ」と一言伝えて完全に裏方に徹する宣言をしました。

いよいよイベント開始
 開始からお客さんの足は途切れることがなく生徒たちのお友達やその保護者様、さらには私のお知り合いの方たちにも足を運んでいただきました。
開始から2時間で目標の半分以上である30杯を買っていただきかなり順調に進んでいきました。

当日私が最も素晴らしいなと感じたことは、生徒たちの中でシフトを決めて休憩を回し、ひとりひとりの消耗を軽減していたことでした。
小学生でその考えに至るのは凄すぎません?(激甘)
お昼ごはんの時間もずらして計算していて当日かなり感動したのを覚えています。

実際に販売したレモネード

ついに完売
 その後もコンスタントにお客様が続き、あっという間に目標の50杯は15時になる前には達成していました。
途中みんな疲れてしまったようで、一時的に私がお店に立ちましたが最終的にコップや材料が80杯分あるということで80杯の完売を目指し、ついに17時前に80杯全て完売、収支を見てもしっかり黒字となりました。

当日の様子

 終盤はどうしても疲れの色が見えていた生徒たちでしたが完売した途端みんなで喜んでいてとても微笑ましい光景でした。
そして何よりも大半を生徒たちだけでお店を回し目標以上の成果が出たこと、実際にお金に触れて自分たちが作ったものを買っていただくということ が大変大きな経験になると確信しています。

 生徒たちから「企画自体はレベルが高かった」、「楽しかった」とそれぞれの感想や意見が聞けたことが私自身にとっては1番の収穫となりました。

また、当日足を運んでいただいた全ての方に感謝申し上げます。

4.次回に向けての反省


 さて、今回のこの企画自体これ以上ないほどうまくいったと言っていいと感じているのですがその中でも反省すべき点はありました。
大きく分けるとふたつ

①生徒間での会議の日程調整
②事前の情報発信

 ①については、今回学校が違う生徒が同じグループで計画を進行していったためなかなか全員揃っての会議ができませんでした。
来年実施する際は、もう少し参加人数を増やし集まりやすい複数のグループでの活動を検討しています。

 ②については、私個人や塾のSNSアカウントでの告知や発信はしていたのですが夏期講習の準備や面談と重なる時期ということもあり、メディアに向けて事前のPRの手をほぼ打てませんでした。
私自身この点はかなり悔いており、来年はそこまで手が回るように準備を行なっていきたいです。

5.まとめ


 企画終了後には、それぞれの保護者様からもお褒めの言葉をいただき大変嬉しかったです。
今回のレモネードスタンドのように、これからも生徒のために「自律した学び」をテーマに勉強以外の学習環境も整えていけるように日々私自身も学び、成長していきます。

 9月以降は中学入試や高校入試も控えており、こちらもまた毎年ハードな日程が続きますが生徒の成長も楽しみです。

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。


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