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残り30分で本当に決着がつくのか

マッサマンのアドリブは流石にズルくない? という『リビングの松永さん』11話の感想。



今回は健太郎と朝子の話の前に、メインである松永とミーコの話に少し触れておきたい。
二人が想いを通わせた後、松永がシェアハウスを出る流れは同じなのだが、そこにミーコの両親が絡んでくるとは思わなかった。これは原作とはまったく異なる展開だが、ミーコ父が出張でこちらに来るという事前情報があった以上、予想出来なくもない流れではあった。

そんな訳で「シェアハウスを出た後もミーコとは連絡を取らない」なんて原作と違う方向に舵を取った松永だけど、それもその筈、ドラマの松永はミーコ母に向かって「俺が保護者をやる」と声高らかに宣言しているのだ。「近所に住む叔父が保護者の役割である」という原作とは前提が違うので、両想いになった後の締め方も原作と異なる流れにならなければおかしいっちゃおかしい。

自分がミーコ両親の立場だったらと思うと、保護者としてきちんと管理するから娘さんをこっちに住まわせてくれ、と言っていたアラサー男が、まだ女子高生である娘と想いを通わせた挙句同じ家に住んでいるなんてなったら、そりゃもうとんでもない! という感想に至る。やましい事は無いと言われても信じられない。
何も聞かずにシェアハウスに乗り込んで娘の手を引っ掴んで帰ってもおかしくないのに、保護者・責任者である松永に一度話を聞く時点で、まあ冷静な親御さんだなぁという印象だ。

別の場所に住む、学生時代は不埒な接触はしない、という辺りで上手い事手打ちにする感じだろうか。ミーコはまだ子供だけれど、自分で考えて意思表示をする強さはきちんと持ち合わせている子なので、ドラマも綺麗にハッピーエンドに漕ぎつけていただきたい。



でもって、健太郎と朝子の話。

久々登場あかねのカレー試食会シーン、女子三人が恋バナでキャッキャしてる風景は何とも微笑ましい。朝子が「お試しでキスした」と言った時、あかねがボソリと「どっかで聞いたような」と呟いたのが個人的にツボだった。そうですよ、お試しキスって元々はお宅の話ですからね。
そこに健太郎が合流して、気まずい朝子がサッと逃げてしまう。そんな朝子を見送る時の健太郎の顔がそれはもう切ない。空元気で能天気を装っていた次の瞬間、お前……あんな切ない顔を……するのか、お前……。見た瞬間、思わずテレビに向かって項垂れた。数秒前までマッサマンがどうのこうの言って(わざとらしく)テンションを上げていたじゃないか……。朝子だけじゃなくて健太郎もしっかり気まずさを感じちゃってるのが、なんとも切ない。

原作の朝子はミーコと恋バナをしている時、健太郎とのキスについて自分もドキドキしたとあっさり認めていた。今回の恋バナシーンでそういう流れにならなかったのは、ドラマの朝子が原作よりも歳を取っているからだろう。十代の子の恋バナを聞く事は出来ても、三十代の自分の恋愛相談をする訳にはいかない。大人としての矜持のようなものだ。(あの場にあかねしか居なかったら、もしかしたら素直に話してたのかも)

それにしても、松永とミーコ+凌の方もここへ来て拗れてるし、最終回で健太郎と朝子の方に割く時間はあるのだろうか。
次回予告で映った健太郎の姿が同じシーン(リビングに居てオレンジのニット着てる)だけなのは、バーでのシーンのネタバレを防止しているのだと思われる。なので、めちゃめちゃ期待をしているのだけど、果たして30分という時間で全部収まりきるのかが不安な所だ。
あのシーンが来なくても仕方ないけど、あのシーンを見たいという気持ちが九割ぐらいあってこのドラマを追いかけてきたので、どうか健太郎の新境地開拓を何卒よろしく頼みたい。

ちなみに、たこパのシーンで健太郎が朝子の隣に座っていなくて「えっ、隣に居ないの初めてでは!?」と思い過去回を確認した所、ミーコの歓迎会でも健太郎の隣にはあかねが座っていた。気まずさの表現かと思いきや、別にそういう訳でもないらしい。
もしかしたら、たこパ限定で朝子の隣から外れるのかも知れない。何だそのマニアックな限定シチュエーションは。

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