歌舞伎座

女も男も、若いも老いも、全てを超えて歌舞伎はアナタを待っている

 2019年は私が歌舞伎を観劇し始めてから10周年の年でした。(画質が粗いですが、写真は建替前の歌舞伎座です。)
 その記念すべき年の暮れに“新作”歌舞伎「ナウシカ」を観劇し、「これは“新作”歌舞伎だ…これは“新作”歌舞伎だ〜〜〜〜😭泣」と終演後一人感激していました。

 その感動の余韻に浸りつつ「10年間、ゆる〜くだけど歌舞伎を見続けて、ある程度私の中で歌舞伎の楽しみ方が確立してきたな…。」と、ふと思ったのです。

 わたくし本当に歌舞伎が好きなんですけど、なかなか他人に言い出せない自分が居まして…。と言いますのも、歌舞伎好きなことを告白して「そうなんだ、渋い〜笑」だとか「歌舞伎なんて高尚な伝統芸能、見ないよね〜笑」とか、他人から一線を画して言われるのがとっっっても嫌だから…!

 いや、みんな観てから言ってよ!!!ステレオタイプで決めつけないで!!!めちゃくちゃ楽しいぞ😭😭😭

歌舞伎は何でも有り有りの“don’t think, feel!” な一大エンターテイメント
 「don’t think, feel!って何なのw」って思ったかもしれません。でも私が、こうやって自信を持って言えるのは、10年間観続けて「歌舞伎が歌舞伎たらしめているものとは何か」と気付いたからです。
 歌舞伎が歌舞伎たらしめているのは、究極に洗練された歌舞伎の“型”を通して人々の心へ訴えかけることです。観客の私たちは難しいことを考え過ぎず、"型"を通して視えたもの、感じたことに心を揺さぶられれば良いんだと。

 だって考えてみてください。
 例えば勧進帳(あらすじはこちら)で、弁慶が義経を棒で折檻するシーンがありますが、このシーンでの棒の殴打は舞踊のような所作で表現します。もしここで弁慶が激しくマジ殴打して、義経は痛みに耐えきれずグワアアアと叫びながらのたうちまわり、返り血を浴びながら弁慶は殴打を続ける。。。なんてリアルな表現があったら、それはもう歌舞伎じゃなくないですか?
 そのリアルさよりも、主君を逃すために心に反して苦しみながらやっていることを伝えるため、殴る動きは所作="型"として洗練化されていて、その"型"を通して役者は大いに表現し、観客に「うわ〜〜〜弁慶、本当は殴りたくないのに、めっちゃ苦しい気持ちで義経殴ってるわ…」って訴えるのが歌舞伎なんです。

 それに、歌舞伎は60代のおじ様が20代青年を演じることもあれば(片岡仁左衛門さんの女殺油地獄是非観てください…まじ危なく美しい青年ですよ…マジ罪…。)、七之助さんのようなスッとしてカッコいいのに妖艶な女方の役者さんも居て、もう“型”を通せば年齢も性別も超えてきます。

 ナウシカ歌舞伎も、この“型”のリスペクトがあったからこそ、原作は漫画でありながらも“新作”歌舞伎だと感じられたのだと思います。

「イヤイヤ、そうは言ってもw」って思ったアナタ
 後生だから是非このブログを読んで興味持ってくれ〜!私のカブキハック紹介を通して納得してもらいたい〜〜〜!!!

 だって、実はチケットが千円台で買えるし、カジュアルな服装で観に行っていいし、いつだって応援上映だし、意外と下世話な演目もあるし、休憩中に座席でご飯食べてもいい!ほら、めっちゃ自由で魅力的〜〜〜〜!!!

 ここでは、10年間歌舞伎をゆる〜く観てきた私が、何とな〜く確立されてきたゆる〜くて楽しい私のカブキハックを、勿体ぶらず皆さんにご紹介していきます。

是非気張らずに観に来てください。歌舞伎は"型"を通して、女も男も、若いも老いも、全てを超えてアナタを待ってます。

 と言う訳で、次回は私が一番推している歌舞伎鑑賞方法「一幕見」について紹介します。所謂当日券自由席みたいなものなのですが、私はほとんど一幕見で歌舞伎を鑑賞しています。ほんとめちゃくちゃ気軽でめちゃくちゃ楽しいぞ…!

 それでは〜〜!

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