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【神社仏閣】綾戸國中神社(あやとくなかじんじゃ):京都府京都市南区


▶綾戸國中神社(あやとくなかじんじゃ)

  • 主祭神:

    • 綾戸神社(あやとじんじゃ)

      • 大綾津日神(まがつひのかみ)

      • 大直日神(おおなおひのかみ)

      • 神直日神(なおびのかみ)

    • 國中神社(くなかじんじゃ)

      • 素盞嗚尊(すさのおみこと)

  • Webサイト:https://www.ayatokunaka.com/

  • 住所・地図:〒601-8212 京都府京都市南区久世上久世町446

▶由緒・歴史

綾戸國中神社は、元々は綾戸神社と國中神社の二社でしたが、後に併合されました。現在では、左側に綾戸宮が、右側に國中宮が鎮座しています。
綾戸宮は、第二十六代継体天皇の時代に、大堰川(桂川)七瀬の祓神として創建されました。当初は大井社と称されていましたが、天暦九年(965年)に綾戸社に改称され、社号の額は第七十代後冷泉帝の御震筆によるものと伝えられています。
國中宮はもともと蔵王の杜(現在の光福寺蔵王堂)に社地があり、中世には牛頭天皇社とも呼ばれていました。古くには久世郷全体の郷社であったと推定されています。戦国時代に國中社が綾戸社の境内に移され、以来綾戸國中神社と称されるようになりました。
現在の社殿は、昔は西向きの二社殿でしたが、昭和九年の室戸台風によって倒壊し、約二十メートル北の地に南向きの一社殿二扉の本殿と拝所を再建しました。その後、拝殿と神饌所も造営され、神社としての形態が整えられました。昭和三十九年には東海道新幹線の開通に伴い、社殿などを東に移転し、現在の形態となりました。綾戸國中神社は地域の氏神として信仰を得ており、また馬関係者からも崇敬されています。
興味深い点として、綾戸國中神社には全国でも唯一とされる、(1)國中社の御神体が駒形であること、(2)新幹線開通のため移転を余議なくされたこと、という2つの事柄があります。
また、祇園祭久世駒形稚児はこの神社の氏子から選ばれます。久世駒形稚児は祇園祭の神幸祭・還幸祭では馬に乗って、素戔嗚尊が鎮まる中御座神輿(なかござみこし)の先導を務めますが、この際に胸にかける木彫りの馬の首(駒形)は國中社の神体を模したものです。。通常は神社の境内では長刀鉾の稚児はもとより皇族であっても下馬しなければなりません(皇族下馬)が、久世駒形稚児は神の依りとして下馬せずに八坂神社の境内に参入するそうです。なお、八坂神社の素盞嗚尊は和御魂(にぎみたま)で、綾戸國中神社の方は荒御魂(あらみたま)であるとされています。

▶境内

●案内板

案内板

●鳥居と社標

鳥居と社標

●手水舎

手水舎

●社殿

社殿

●社宮

綾戸宮(左)と國中宮(右)

以上です。


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