伊藤詩織さんと『強姦神話』について

この事件について、時系列など整理しています。情報提供者からの快諾あり、近く一覧表にして公開する予定です。急いで作って「あら」のある物を出してもみっともないので、時間をかけて見直しをしています。

さて、関東が梅雨入りした今日、伊藤詩織さんの支援者が主張する「『強姦神話』への反論」や唐突にこの裁判ウォッチャー界隈に登場したフリージャーナリストの常岡さんとのやり取りも記録しておかなければと思い、久々ブログを更新することにしました。

今はこの話題に対して飽きてしまい、ツイッターの議論を眺めるに終始していますが、このブログに「性被害者の伊藤詩織さんへの呼びかけ」として伊藤さんの言動に不信を訴える木村洋子さん(仮名)が伊藤さんの強姦神話について触れていましたので、久々、ムクムク、と伊藤さんに対して批判精神が心の中で蠢き出しました。


伊藤さんの事件相談は事件の五日後

伊藤さんは、この後出す時系列を見てもらうと分かりますが、警察相談、被害届がかなり遅れているんですね。当然、証拠が無い訳なんです。で、それを警察や山口敬之氏(加害者とされる元 TBSプロデューサー)の所為にしている。

ツイッターのやり取りなど見てると、山口氏を逮捕すれば、証拠が出たんじゃ無いか、という意見をよく聞きます、逮捕されなかったから証拠が無いんだと。でこれは一見合理的のようで、世の中の仕組みがよくわかってない情弱さんの意見です。

強姦事件で日にちが経って、加害者を調べて何か出てきますかね。むしろ、被害者をよく調べて証拠を取る。これが刑事事件の基本です。

しかし、高輪署の刑事たちは、逮捕状を取ったか取ろうとしたか、の時までに、伊藤さんが受診した産婦人科のカルテも調べてないし、伊藤さんが散々言い散らし、書き散らした「山口氏にデートレイプドラッグを盛られたかもしれない思い」(伊藤さんはこのように主張してますのでママ)の薬の検査をしていないんですよ。

逮捕状を取り消されたから、捜査ができずに証拠がでなかったんじゃくて、証拠もないのに逮捕しようとしたから逮捕が止められたのが真相なんじゃないですかね。

皆さんおちついて。

いいですか、「現行犯逮捕」以外は、逮捕してから捜査するんじゃなくて、捜査して容疑が固まったら、逮捕状が出るんです。

あなたは一人の勝手な言い分でいきなり逮捕される人生、楽しめますか。

ンなの、「密告社会」の誕生じゃないですか。

現行犯逮捕じゃなかったのがこの事件の特徴ですが、それはなぜか。伊藤さんが被害を受けた直後、警察に通報しなかったからなんです。何度も書きますが、事件があったホテルは、入館するとき、退出するとき、フロントの前を通ります。その時に「私、連れ込まれそうに!助けて」とか帰る時に泣きつけば、なんか違った未来があったのにな、と思いますが、そのどちらもない。

強姦神話の否定は冤罪を量産できる


それで、伊藤さんが直に警察に連絡しなかったのは

「とにかくその場から離れたくて飛び出してしまったけれど、ホテルから110すべきだった」と後悔した。(P.69/第3章「混乱と衝撃」)

という理由からです。また、被害届の遅れの理由として、相手の社会的地位や同じ業界人として訴えることの恐怖など、挙げられています。

「強姦されたら必ず被害を訴えるはず」とする『強姦神話』の否定として

「この時点では、強制的に性行為が行われていたことはわかっていても、それがレイプだと認識することができなかった。普通に考えればそうだったのだが、この時の私はどこかで、レイプという被害を受けたことを認めたくなかったのだと思う。(P.64/第3章「混乱と衝撃」)

が当てはまると思うのですが、彼女が山口氏から受けた被害はレイプだけじゃない。分類すると三種類あります。

①デートレイプドラッグを盛られて意識を無くされたれたかと思う思い(ママ)

②強姦致傷

③盗撮

です。

みなさん、伊藤さんが盗撮された!と告発してるの忘れてませんか?

盗撮疑惑に関しては以下のように伊藤さんは訴えています。

『週刊新潮』官邸お抱え記者「山口敬之」、直前で“準強姦”逮捕取りやめに 警視庁刑事部長が指示 より引用

「撮られているかも、じゃ何も出来ないわけですが、本当に撮られているなら証拠になるし、その隠滅の恐れも、そして逃亡の可能性もあるからと『準強姦』の逮捕状が発付されました。日付はわからないのですが、私が連絡をもらったのは6月4日になります」

『ブラックボックス』より引用

「しかし、今考えてみれば逮捕状が発行された理由の一つは、山口氏があの夜の行為を彼のパソコンで録画していた可能性があったからである。それなのにその逮捕状を執行しなかったのは警察の判断なのだ。」(p162.「第5章不起訴」)

改めて見ると、山口氏への逮捕状って「可能性」だけで発付された可能性があるのですよ。その可能性を疑える可能性があります。

「直感的に撮られている」と思ったのに何事もなかったように振る舞う

それはそれとして、時にレイプ被害者が「何事も無かったかのように振舞おうとする、被害について口を開くのに時間がかかる」と、伊藤さんの被害届が遅れたのをかばう声もありますが、この事件に盗撮の容疑があり、伊藤さんは「直感的に撮られている」と感じたそうなので、「何があったかわからないとか、事件後何事もなかったように振る舞う」とかそんなことを言ってる場合じゃない。

直ちに警察に駆け込まないと、いつ世界に拡散されるか、脅迫のタネにされるか、その恐怖は計り知れないと思うのですが、彼女はその被害についてあまりにも鈍感で悠長なんですよね。

この事件、逮捕状が出た容疑が「盗撮疑惑」であると、そこを基軸にしてBBを読み直してみてください。

彼女の言ってること、主張してること、矛盾だらけです。

証拠がないのは彼女が直ちに警察へ通報しなかったからだ、警察へ通報しなかったのはその場から早く逃れたかったから、レイプがあったと認めたくないからだ。山口氏は『強姦神話』で伊藤さんを貶めようとしている...

でも、盗撮があったんでしょ?その容疑で証拠隠滅の恐れがあるからと逮捕状が出たんでしょ、そう書いてる。そう言ってる。

だったら一刻も早く、警察に通報しないとダメなんじゃないの?これは『強姦神話』じゃなくて、性被害の二次被害を防ぐ適切な行動でしょう?

伊藤さんの場合、盗撮されたと主張する以上、被害届が遅れたのは「何事もなかったように振る舞うことがある」と本人の思考がそうなるには無理がありすぎるんですよ。直ちに警察にパソコンを抑えてもらわないと、複製、拡散されたらもう終わりですもん。

この盗撮も、暗い部屋で離れた場所から固定したパソコンで性行為を撮られていたと書いてあり、かなり無理な話です。テレビ局に努める敏腕プロデューサーがそんな雑な盗撮しますかね?

証拠がないのは実は性被害がなかったからじゃないのか。被害届が遅れたのはVISAや仕事の駆け引きに時間を使っていたからじゃないのか。それを言うと『強姦神話』と言われしまうのか。

強姦神話を否定し続けると、嘘の性被害をいくらでも量産できる。性被害者を守りたい団体はこの言葉を慎重に扱うべきです。

賞賛され続ける虚像


まあ、皆さんが掘り下げているように、ブラックボックスにはたくさんの嘘が散見されます。ピアノバーというのも嘘だし。原宿のアパートも嘘。伊藤さんはそういう嘘を身につけて何がしたいんでしょうか。

こういう細かな嘘があると「あの本」の本筋も信用できないですよね。

私は賞をもらいブルガリでモデルをする伊藤さんが日に日にみすぼらしくなって行ってるようで、その末路が恐ろしく感じます。虚飾に満ちた人生は「真実を追い求めるジャーナリスト」とは真逆のものでしょう。

それってフェミニズムとかヒューマニズムとかそういう素晴らしいものから遠ざかる一方だと思うのですが、皆さんはどうでしょうか。

ジャーナリストになりたい、とNYの片隅で夢見ながら、小さな嘘を積み立てて有名になったその姿は周囲の賞賛とは別に、人間としての大切な何かを切り売りしている寂しさを感じてしまうんです。

砂浜で屋台骨のない砂の城は作り上げるのも早いけど、小さな波で崩れ去る時も早い。その波は間近まで来てるんじゃないかなぁ、と梅雨の雨音を聞きながら思うのです。

常岡浩介さんとのやり取り

画像1

「伊藤詩織さんの訴訟で伊藤さんが勝訴したのは山口側が自ら提出したホテルの監視カメラに映っていた映像が、伊藤さんの前後不覚の状況を証明する証拠になったなどの物証があったからだ」と伊藤詩織さんと山口氏の裁判について告知しています。これについて、私の情報取集の結果とは全く違うので、ツイッターで警告したところ、「ネトウヨ」とレッテルばりされ、ブロックされました。

画像2

常岡浩介さんはフリーランスジャーナリストです。どこからどうやってこんな情報をひきだしてきたのか、この件に関しては情弱とのそしりを免れないでしょう。よほど、素人の人たちが頑張って裁判資料を閲覧してしっかりした根拠を基にして議論している。

そんな人たちに対して「教えてやる」風な態度がもうびっくりしましたね。

フリー記者が大手メディアのカウンターカルチャーを捨てたら存在意義ないですよ。なぜ伊藤さんの事件に限ってマス・メディアに迎合し、検証者を叩き、謗るのか。非常に悲しい。

常岡浩介さんに幻滅し、情けない思いをした六月の初めでした。









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