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矢部太郎『ぼくのお父さん』の初版部数 『大家さんと僕』シリーズの部数も

矢部太郎さん、名実ともに売れっ子作家です。

『大家さんと僕』がシリーズ3作の累計で、なんと120万部!

では、新しい作品の売り上げはどうなのか?

ベストセラーを出した作家でも、その次の作品はまったく売れない、ということは当たり前のようにあります。

直木賞や芥川賞、本屋大賞の次の作品が売れるかどうかは、受賞作品でどれだけ読者をファンにできるかにかかっているのです。

『ぼくのお父さん』の初版は40,000部です。

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『大家さんと僕』シリーズが累計120万部なのに、初版がこれだけ?

と思う方も多いでしょう。

ですが、これはかなり多い部数です。

いま出版業界で、コミックの初版部数で6,000部や8,000部は、いくらでもあります。

小説は初版2,000部、料理本などの実用書でも初版4,000部というのが当たり前の世界です…

「ぼくのお父さん」の40,000部の多さが分かっていただけるか思います。

ちなみに、一作目の『大家さんと僕』は2017年10月に、初版6,000部で発売でした。

大きな期待は、新潮社からされていなかったのでしょう。

発売翌年の2018年5月に「第22回手塚治虫文化賞 短編賞」を受賞して、売り上げが大きく伸びました!

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二作目の『「大家さんと僕」と僕』はシリーズの番外編で、2019年6月に発売で、発売回一か月で累計58,000部になったと、新潮社が発表しています。

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三作目『大家さんと僕 これから』は初版10万部で、発売翌日に5万部を重版しています。 

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話を戻します。

『ぼくのお父さん』の初版40,000部はちゃんと売れてるの?

と思い、調べました。

見事に売れました!

発売前に2回重版をして、累計60,000部となったのです!

重版分もしっかり売れて、発売から一か月後には累計10万部です!

『大家さんと僕』でつかんだファンが、『ぼくのお父さん』の発売を知り、購入したのです。

矢部太郎さんのお父さんが、絵本・紙芝居作家ということもニュースバリューとなり、いろいろな媒体で『ぼくのお父さん』の売り上げにプラスになりました。

おとうさんの「やべみつのり」さんは、一流の作家です。

お父さん

1942年(昭和17)生まれ。2021年で79歳。

1970年代から本を出していて、60冊以上の絵本や紙芝居作品があります。

絵本『かばさん』『ひとはなくもの』、紙芝居『かめくんファイト!』などがあり、1996年に『どうぶつのてんきよほう』(絶版)で「第34回高橋五山賞奨励賞」を受賞しています。

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一流の児童書出版社から作品をだしています。

『いない いない ばあ』の童心社

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『こぐまちゃん』シリーズのこぐま社

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『はだしのゲン』の汐文社

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『かいけつゾロリ」のポプラ社

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林遣都の主演で映画化、アニメにもなった『バッテリー』の教育画劇

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やべみつのりさんの作品は残念ながら絶版が多いですが、2021年8月に新刊を発売です!

しかも、親子で合作なのです!

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おとうさんが絵のラフを描いたところで体調をくずされ、やべたろうさんが仕上げを引き継いだ、本当の親子合作です!

おとうさんの体調はそのあと良くなったようです。

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やべみつのりさん、矢部太郎さん、親子二人のこれからの活躍が楽しみです!



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