１．ベスパ・オーナーのイベント初参加

ＳＮＳで、ベスパ愛好家が集まる秋のイベントを見つけた。
"Festa di Autunno”
茨城県守谷のイタリアンレストラン施設を貸し切って、ベスパ・オーナーが一同に会するイベントである。
そもそも、人見知りで、引っ込み思案で、イベントに打ち解けない性格の私ではあるが、５０代半ばにして、そろそろ趣味の生活を充実させたい。
ベスパとは、ブランクがあるにせよ、ずっと縁があった。
どんな人たちが集まっているのだろう？
ベスパＧＴＳに乗るようになってから、見知らぬ人から「いいバイクですね」と声をかけられたことがある。
そんな愛車を軸とした趣味の展開ができれば良いと思って、今回は、おひとり様でイベントに参加を決意した。

２．世田谷ナンバーのお兄さん

場所が不案内なので、最寄の常磐道の守谷ＳＡで待機して、ベスパ仲間についていこうと計画。
しかし、出発間際の自宅付近では、どしゃぶりの雨。
雨の中、走行したくない。
空をみやげると、なんだか、止みそうな天気なので、１０時くらいまで粘って、雨が止むを待ってみた。
そして、雨が止み、出発を決意。
ところが、外環から常磐道に進行したあたりから、激しい雨にやられた。
どしゃぶりの中、守谷ＳＡへ。私の目論んだとおり、ベスパが何台が駐車していたが、他のバイクのライダーの皆さんも「雨宿り」をしていて、駐車スペースがいっぱいで、バイクを置けない。泣く泣く先へ急ぐことにした。
会場最寄りのインターを降りて、そこから場所がわからない。
おそらく、こっち側だろうと、公道を走っていると、信号待ちのところで、世田谷ナンバーのワインレッド色のベスパのお兄さんにあいさつをされた。
間違いない！このお兄さんは、イベントの参加者であると…。
こちらも、あいさつを返して、あとは、世田谷ナンバーのベスパに着いていって、会場を目指した。

３．守谷にあるイタリアレストラン

「さくら坂ビバーチェ」
それが、今回のベスパ・イベントの会場。
世田谷ナンバーのベスパの後を追って、会場入り。
赤いジャンパーをきた先輩オーナーさん（運営ボランティアの方？）の誘導もあって、無事に駐輪。
まだ雨が降っていたが、駐車場では、何台もベスパが集まっていた。
さながら、映画「さらば青春の光」のワンシーンのよう。
ベスパに乗っていると、たまに、他のベスパにすれ違うこともあるが、これだけ集まった光景は目にしたことがない。
会場は、グループ（仲間連れ）や、ご夫婦、中には家族連れもいた。
ひとりで参加される方もチラホラ見かけた。
でも、性格上、私は、自分から殻を破って、話かけるタイプではない。
いつものように、イベントでは「壁際の花」ではあった。
それでも、古民家をイタリア風に改造した会場の雰囲気は最高。
他のオーナーさんのベスパを眺めたり、施設にデコレーションしてあるクラシックタイプのベスパを眺めたりしていると、ひとりでも、ぜんぜん寂しくない。
イベントでは、東京ベスパクラブのスタッフさんから挨拶があった。
新ロゴも披露され、ミールクーポンの案内もあった。

４．相席はWELCOME！

ベスパのカギを見せることで、イベント施設で使える1,200円分のミールクーポンを貰った。
お腹も空いてきたし、せっかくクーポンがあるので、使わない手はない。
それでも、テーブルを共にする仲間はいない。
「おひとり様」だけれども、レストランを待つことにした。
雰囲気が楽しいし、いつもは、カミさんと一緒だけれど、そろそろ、ひとりでイベントに参加することに慣れておかないと…。
レストランスタッフから、「相席でもよろしいですか？」との提案あり。
私はＯＫだが、相席してくださる方はいいんですか？
そう尋ねたら、店員はこういった。
「相席はＷＥＬＬＯＭＥだそうです！」
会場では、ずっとひとりだった私。
実は、会場では、人恋しくもあった。
だれかとおしゃべりできたらなぁ…、そんな胸中もしかり。
イベントで、相席できるなんて、ベスパ談義ができるまたとないチャンス。
そして、テーブルに案内されたのは、とてもおしゃれな紳士さん。
名前はＫさんで、チョコレート色のＬＸ１５０に乗っている方。
ちょび髭にネクタイ、小粋なおしゃれ先輩という感じ。
三鷹から来たと言っていた。
以前、山中湖へツーリングに行った際、故障してしまった、など、ベスパにまつわる話をいろいろと聴かせてくれた。
おいしそうに、ノンアルコールのスパークリングワインを飲んでたので、私も注文したところ、残念ながら「品切れ」だった。
まあ、コーヒーでもいいや…。
注文したランチは、「ポルペッタのトマト煮込みとペンネ」。
ベスパ談義も弾み、食事も美味しかったこと…。
今日は、だれとも話せないと思っていただけに、ベスパのオーナーさんのひとりと、おしゃべりが出来て嬉しかった。
これも、なにかの縁である。

５．ケーキのお裾分け

食事が終わり、しばし散策。
レストランに併設されている「小さな雑貨店」で、エスプレッソのチョコレート菓子を買う。その雑貨店には、パスタやオリーブオイル、ワインなんかが売っていたので、今度、カミさんを連れてきたいと思う。
午後２時半ごろ、東京ベスパクラブの「新しいエンブレム」のお披露目を記念して、メンバーにケーキのお裾分けがふるまわれた。
私の列に並び、ケーキをいただく。
これだけのイベントを企画してくれた、ベスパクラブ東京のスタッフさんに感謝の意を表したいので、お気持ちを寄付、これで遠慮なくケーキもいただいた。
午後３時、会場を後にした。
私のベスパのある生活も、まだはじまったばかり。
これからも、ベスパのオーナーさんイベントには、参加してみたい。
そして、カミさんにも「茨城県守谷にあるイタリア」を紹介して、おいしい食事と素敵なひとときを共に過ごしたい。