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異端者の快楽(見城徹)【#書評171】

幻冬舎社長見城徹氏のこれまでの対談やインタビュー、講演会などをまとめた本。

さだまさしや石原慎太郎など名だたるメンバーとの対談が繰り広げられている。内容自体は当時の社会の状況や出版業界のことが中心で、当時の記憶がない私にとってはよくわからな部分も多かった。ただ、見城徹氏の熱狂はひしひしと伝わってくる文章だった。

 僕の持論で、売れたりブレイクしたり感動させるものには、必ず四つの要素があります。
 それは、「明快であること」「極端であること」「癒着があること」「オリジナリティがあること」。この四つを満たしていれば、本は必ず売れる、芝居もヒットする、テレビは視聴率を取る、と思っています。

p.53

 不可能だ、無理だ、無謀だと言われることを、圧倒的な努力で可能にしたときに、結果というのは出る。それが一番鮮やかなんです。それがその人や、その組織の伝説を作っていく。僕が幻冬舎を作ったときに一番最初に考えたのは、無理だ、不可能だ、無謀だということ全部を、それだけ選んでやっていけば、鮮やかだろうと考えた。

p.65

インテリゲンチャの条件というか、僕には信用できる人の条件が一つだけあるんですよ。自意識が強くてもいいんです、それと同じ量の自己嫌悪があるかどうかだと思っているんですね。人って、話していると自己嫌悪がふっと見えるじゃないですか。その自己嫌悪がない人とは付き合えないと思っています。僕にとっては、自己嫌悪がある人がインテリゲンチャだと。それは、物事を検証する能力がある人だと思うんです。

p.88


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