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AI時代の子育て戦略(成毛眞)【書評#166】

AIが発展する時代の子育て論。

AIがどんどん発展している。画像認識や言語生成、自動翻訳などさまざまなところでAIが使われている。また、AIに入試問題を解かせるとある一定レベルの大学は合格するレベルにまで到達している。

そのような時代に大学に入る必要性はまったくないというのが筆者の意見である。これからは子どもを塾に無理やり通わせるのではなく、好きなことを追求させて行ったほうがいい。そのほうが、将来AIに代替されない人間になる。

また、新しいテクノロジーにもどんどん慣れさせるほうがいい。新しいテクノロジーに慣れることで新たな職業を自分で作っていくこともできる。

 あなたの子どもが好きなことで絶対に大成できる、などと安易に口にはできない。「素質+のめり込む能力」が完全にマッチするケースはまれである。
(…)
 プロの世界は、一握りの人しか入れない厳しい世界である。
 ただし、プロになれなかったとしても好きなことを続けたという事実には意味がある。子どもは好きなことをしているとき、自信を持つことができる。社会に出たとき、どんな職種に就いても自信を持っている人は圧倒的に強い。だから好きなことをとことんやらせるべきだ。

p.52

 今後、AIが代替するであろう仕事は、2つタイプに大別できる。
 1つは過去のデータが膨大に蓄積されている仕事
(…)
 もう1つのタイプは、AI化することで大量に人員を削減できる仕事

p.153

「つぶしがきく」とは具体的にどういうことなのかというと、次の2つが考えられる。
 1つは、サプライチェーンの上流に位置する企業であること。
(…)
 よほどの例外を抜きにすれば、人の流れは上流から下流へと決まっていて、逆流することは考えられない。必然的に、上流の会社に就職したほうが「つぶしがきく」ということは言える。
 もう1つは、さまざまな職種の人と会う仕事ということ。
(…)
 つまり「つぶしのききやすさ」は「転職のしやすさ」という意味でもあり、転職をきっかけに全く新たな才能を開花させる人もいる。一方で、転職というチャンスを得られたなかったために、才能をくすぶらせながら終わってしまう人もいる。そのくらいの話は、少なくとも子どもの就職前には聞かせておいたほうがいい。

pp.156-157

 お金というのは、面白い仕事をしてうまくいった結果、ついてくるものである。お金になりそうな仕事をしたことでお金が得られるわけではない。
 だから、結論から言えば、お金の教育はしないほうがいい。お金の教育をするくらいなら、損得とは無関係なところでおもしろいことを探したり、熱中したりするスキルを磨かせたほうがいい。

p.177

お金の勉強は必要ないと言い切っているところが意外だった。基本的に著者の考えには同意だが、本書でのお金の勉強というのは「お金の稼ぎ方」という意味に限定されている。しかし、お金の勉強は稼ぎ方だけではない。お金の使い方、守り方も重要だ。お金の守り方を知る上での保険や年金の話、また、クレジットカードの仕組みなどは教えてもいいのではと思った。

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