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ぼくのBL 第二十一回

アニメ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」感想


 ぼくには毎週会話をしているオタ友たちがいる。アイマスを通してできた友人だ。近況を話したりするうちに、誰が今、何にハマっているのかも分かる。
 そんな訳だから、最近のぼくが仮面女子にご執心なこともみんなの共通認識になっている。元々がオタの集まりだから、別ジャンルへの執着にも理解があって、応援してくれているのが本当にありがたい。
 そんな友人の一人が「ねえねえ、うえぴーさん最近リアルアイドルにハマってんじゃん? だったら絶対『推し武道』見たほうがいいよ」と、このアニメを薦めてくれたのだ。
 その友人はぼくのアニメ師匠みたいな人で、けっこうな年下なんだけれどぼくの琴線に触れるアニメばかりを教えてくれている。マジでリスペクトしてます。
 過去には『魔法少女まどか☆マギカ』『響け!ユーフォニアム』『荒ぶる季節の乙女どもよ。』『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』『女子高生の無駄づかい』と枚挙にいとまがないくらい多くの作品がぼくの心に刻まれた。
 そんな友人の薦めてくるものなら何の心配もなく飛び込める。
 予備知識ゼロで観たら、ビンゴ! ですよ。
 

ちなみにdアニメストアではこちらのリンクで見られます ↓


 もうね、もうね!
 共感しかないんですよ。
 基本的にギャグ漫画です。アイドルオタク(ドルオタ)の生態を誇張して現実とのギャップを楽しむような。そこに、地下アイドルをやっている少女たちの成長をプラスした物語。
 が。
 これ、ドルオタ自身(ぼくのこと)から見ると、実に含蓄に富んだ内容なんですね。
 岡山県で活躍する、まだまだマイナーな地下アイドルグループ「ChamJam」。そのメンバーのひとり、市川舞菜を単推し(一人だけを推す)する主人公:えりぴよ(♀)の目線で語られていきます。
 舞菜はメンバーの中でも人気投票最下位、あまり人気がありません。それもそのはず、えりぴよさんの応援が凄すぎて他のオタたちが同担(同じメンバーを推す)することを怖がって近寄らないから。
 それでも、えりぴよさんの舞菜に対する愛情は誰よりも深く、ドルオタを始めたぼくの心に違和感なく染み込んできます。
 ドルオタ仲間のくまささん(♂)は、オタクを記号化したらこんな感じ、という「いかにも」な風貌で、古参のオタです。
 しかし、オタ活に関する言葉がいちいち身に染みるし、本当にカッコいい。『紅の豚』のキャッチコピー『カッコイイとは、こういうことさ』を体現しているような人です。
 えりぴよさんと舞菜の関係は、なかなか一筋縄ではいきません。舞菜はえりぴよへの感謝を伝えたいのに、シャイな性格が邪魔をしてうまく伝えられません。一方えりぴよさんは、そんな舞菜と接して「塩対応」されていると思い、ライブのたびにCDを大量に買っては握手会に参加しますが、お互いの真意が伝わる前に時間切れになってしまいます。
 そんな二人がどう距離を詰めていくのか。そしてChamJamは地下アイドルから地上へ転進できるのか。
 そういったお話です。

 アニメでは武道館はおろか、地元のアイドルフェスのトリも飾れないまま終わってしまいます。
 あえて現在連載中の漫画の情報は入れずに、コミックを買って続きを楽しもうと思います。
 武道館への道のりは遠い。しかし、ChamJamの彼女たちは前向きです。
 いつか武道館のステージに立って、えりぴよさんを昇天させてくれる日を楽しみにしましょう。

 ちなみにぼくの推しは(何度でも言う)、最強の地下アイドル、仮面女子の猪狩ともかちゃん! です! よろしく!!!




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