大人気(？)シリーズ第6弾。
↓前回の記事では、男子校から共学の大学に飛び込んで出会った恋愛を書きました。

③では学食で出会った人の話、④⑤は学部で出会った人の話。
そして今回⑥は部活で出会った人の話です。

自分を変えたい…！

前にも書きましたが、中高時代は男子校で部活にも入らず、孤独を極めた時代でした。
実家を離れ、見知らぬ土地で大学生活を始めればリセットできる、自分を変えたい…！と意気込んで大学生活をスタートさせました。
中高と部活に入っていなかったことに対する後悔や後ろめたさがあったので、サークル活動は充実させようと思いました。

↑記念すべき初noteでも書きましたが、私はとても人に流されやすく、影響されやすいです。
ですので、キャンパス内で繰り広げられる新勧には掴まりまくります。
本当に色んなサークルの新勧イベントに行き、積極的にコミュニケーションを取りました。
毎日のように違う先輩にごちそうになって、21時とかに帰宅。
最速で帰宅を決め込んで16時には家にいた高校時代と比べると、本当に生活
がガラリと変わって、充実感、心地いい疲労感に包まれていました。

ボート競技って？

その中でも一番最初にキャンパスで掴まったのはボート部(漕艇部)でした。
現在はローイングという競技名で呼ばれ、五輪種目にもなっています。
レールに車輪をかませたシートに腰掛け、膝を曲げてシートを前方に移動させます。
オールの持ち手を持って腕を伸ばすことにより、持ち手と反対側のブレードを最大限まで体後方へと移動させ、浸水させます。
持ち手をグッと引き寄せると同時に足を伸ばしてシートを後退させます。
するとてこの原理でブレードが水をグッと前方に押し、その反作用でボートが後退します。
脚の力、腕の力、そして背筋をはじめとした体感の力、全身を酷使するスポーツです。
しかもレース距離は2000m。
例えば陸上で、100m走は全力を出すけど一瞬で終わる。フルマラソンは長いけどペース配分をしてコントロールしている。
でも2000mという距離は長い時間全力を出し続けなければいけなくて、一番キツイ距離なんです。
乳酸出まくりです。
ちなみに乳酸は真ん中の炭素原子から4方向に手が伸びていて、それぞれの手にどういう順番でくっつくかによってL体とD体と2種類の物質ができます。
(これを鏡像異性体といいます)
運動をした際に「乳酸がたまる」と言われるときの乳酸はL体です。
乳酸というと「疲労の原因物質」というイメージが強いと思いますが、むしろ最近の研究では、乳酸が産生されることにより、筋肉を回復させていると言われています。

そんな激しいスポーツですが、ボートを進めるための動作は先ほど説明したような手と足の動きで単純なもの。
この単純な動作を何回も繰り返していきます。
単純だからこそ突き詰める価値がありますし、研究と鍛錬でパフォーマンスを向上させることが出来ます。
自分を追い込んで努力した分だけ数値に結び付く非常にわかりやすいスポーツでやり甲斐があります。
「みんな初心者だよ！運動神経とか関係ないよ！努力次第でいくらでも強くなれるよ！」
と熱く勧誘されます。
運動音痴で運動経験がなく、流されやすい私には刺さりますね。
しかも中高男子校だったので女性耐性がなく、女子大生にこんなに必要とされることが嬉しくて嬉しくてたまらなかったのです。
ということでまんまと新勧イベントに行きました。
人見知りの自分の性格は簡単には変わらず、イベントでも隅っこで全然喋りませんでしたが、そんな私にも先輩たちは優しく話しかけてくれ、自分の状況を聞いてくれ、「そんな人こそボート部だよ！」と言ってくれました。
体験乗船しておだてられ、先輩におごってもらってたくさん楽しい話をして。

イベント参加を重ねて…

誘われたら断れない性格なので、2回目、3回目…とどんどんイベントに参加していきました。
徐々に他のサークルの新勧に行く回数も減っていき、自分の中でも気持ちがボート部に絞られていきました。
でもやっぱり高校時代までの自分とはあまりにも大きな落差なので、葛藤はありました。
両親も最初はあまり賛成ではありませんでした。

「よっ、名門！！」
「大学では～？？？」
「ボート部に～～？？？」
と煽られながら返事を保留し、新勧最終日に来ることを約束しました。
そして新勧最終日。入部を宣言し先輩からの胴上げを受けました。
こんなに人から歓迎されたことは初めてです。
嬉しくて嬉しくてたまりませんでした。
その日のうちに新勧コンパがあり、夜遅く帰宅してもなんかふわふわした感じ。
勉強しかしてこなかった自分が、勉強以外のことでこんな忙しくて充実している状況が信じられない感じです。

ということで私のボート部生活がスタートしました。
結構長くなったので続きは次回。
恋愛遍歴と言いながら恋愛のれの字もまだ出て来てないじゃないか！笑