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小説~第13話~

 Misaki oasis lab代表の上山浩一です!
 連載小説タイトル未定第13話です!
 お楽しみに!

~前回までのあらすじ~

 海外の有名なアーティストに連絡をとることになった川田。電話がつながり、高野とのやりとりで今から3人で食事をとる提案をすることになる。しかし、彼女の都合が合わず、後日改めて海外の有名なアーティストから川田に電話するとのこと。これから一体どうなっていくのか?・・・

~第13話~再来

 海外の有名なアーティストと電話のやり取りをした翌朝。

 何気なくわたしは、自室のカーテンを開けると、なんとベランダの手摺にバラの花びらが貼り付けられていた。

「ひゃっ!!!」

 わたしは思わず声を上げた。

 しばらく貼り付けられていなかったバラの花びらが、再びベランダの手摺に貼り付けられているではないか。

 昨日の電話の件があり、そして今回のバラの花びらが重なり、わたしは朝っぱらから取り乱してしまった。

 しばらく腰を抜かして衣服はぐちゃぐちゃ。しかし、出勤時間が近づいていた。

「まずい!遅刻だっ!」

 わたしは髭もそらず、慌ただしく職場に向かった。

 職場に到着したのは、始業1分前だった。

 急いで制服に着替えてなんとか申し送りにもぐりこんだ。

 高野さんはあきれた様子で、

「川田くん、今週まだ明日もあるのよ。大丈夫?」

と、申し送りを中断して話しかけた。

「はい。大丈夫ですので、申し送りを続けてください」

 なんとか呼吸を落ち着かせてわたしはそう答えた。

 昼食のタイミングになり、ちょうど高野さんとわたしが休憩に入ることになった。

 わたしは、高野さんのもとに向かい、周囲に誰もいないことを確認してから昨日の電話の件を持ちかけた。

「あの、高野さん。昨日の電話の件なのですが・・・」

 わたしがそう話し始めようとすると、

「何?電話?いったい何のこと?いい、川田くん。これから休憩なんだから、別の場所に行ってくれない?」

 高野さんはそう言うと、スタッフルームの奥の休憩室に一人でサッと入っていってしまった。

 一体どういうことだろうか・・・

 わたしはまたしても動揺の種が芽生えた。

 高野さんは以前のように、まるで今までの食事の件などは何も無かったかの様子だ。

 あれは確か、ちょうどバラの花びらがベランダの手摺に貼り付けられた時だったな・・・

 わたしはふとそんなことを思い出した。

 確か、高野さんたちと食事をした後、土砂降りの雨だった土日をずっとベッドで過ごした翌日の出来事と同じだ・・・

 高野さんは、まるで食事の件が無かった様子だった・・・

 その時わたしは察知した。

 バラの花びらが並べられていない時、高野さんとの食事の件があったんだ!・・・

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