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小説~第11話~

 Misaki oasis lab代表の上山浩一です!
 連載小説タイトル未定第11話です!
 お楽しみに!

~前回までのあらすじ~

 喫茶店で川田は、以前高野との食事の席で一緒だった海外の有名なアーティストとばったり会う。川田はバレないように顔を隠したが、喫茶店を出て車に乗り込んだ時、目の前に海外の有名なアーティストその人が立っていた。海外の有名なアーティストは、マネージャー抜きで川田と高野との食事の席をもうけたいとのことで、川田に連絡先の書いたメモを渡して立ち去る。川田は途方に暮れる。

~第11話~電話

 マンションに戻り、わたしは海外の有名なアーティストから渡されたメモをダイニングテーブルに置いて見つめた。

 一体どうしたものか?・・・

 川田はとりあえず考えるのをやめて夕食を簡単に済ませ、シャワーを浴びてベッドに入った。

 次の日、職場に着くといきなり高野さんがわたしに駆け寄ってきた。

「川田くん、昨日もしかしてわたしの友人の仲間のあの人にどこかで会った?」

「あ、はい。喫茶店で」

「あぁよかった・・・」

 わたしが昨日海外の有名なアーティストと会っていたことを知り、高野さんはホッとしていた。

「何かあったんですか?」

 わたしは思わず状況を確認してしまった。聞いた後で、

 また何か巻き込まれるかも・・・

と思ったがもう遅かった。

「実は今あの人、失踪中みたいでわたしの友人から聞いたんだけど、彼女と連絡がとれないらしいの」

「あの海外の有名なアーティスト、わたしと高野さんと3人で食事がしたいって、わたしに連絡先を渡してきましたよ」

 わたしはそう高野さんに報告してメモを渡した。高野さんは少し考えてから、

「わかった。とりあえずこのメモはわたしが預かっておくわ。あとこのことは誰にも言わないこと。分かった?わたしもここだけの話にしとくわね」

 そう言い残して高野さんはミーティングの準備に戻った。

 業務終了後、再び高野さんがわたしに声をかけてきた。

「川田くん、朝の件なんだけど、ちょっといいかな?」

 高野さんはそう言うと、手招きしてわたしをスタッフルームの奥にある休憩室に通した。

「悪いんだけど川田くん、あのメモに書かれた連絡先に連絡してくれない?川田くんがもらったメモだし、川田くんから連絡する方がいいと思うの」

 そう言うと高野さんは少し間をおいてから、

「わたしの友人から、彼女が失踪したって聞いて心配だし、でも、朝の川田くんの話だと、わたしの友人との間で何かあったのかもしれないわね」

 そう言うと、高野さんは、わたしにメモを渡して自分の顔の前で両手を合わせ、ごめんねの表情を見せた。

 わたしは海外の有名なアーティストに電話をかけることになった。

 大事にならなければいいけど・・・

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