KYOTOGRAPHIE2023後記 Day1
こんにちは。Yasuhiro(@ueyasu_cam)です。
今年も京都グラフィーに行ってきました。短期間で多くの展示を観たので、自身の頭を整理するためにも展示の感想を書きたいと思います。
評論するにはなにぶん分不相応ですので、個人の感想としてお付き合いください。
KYOTOGRAPHIEとは
今年2023年のテーマは「BORDER」
昨年に引き続き、2泊3日で京都に向かいました。
Infomation Machiya
まずはインフォメーションに立ち寄って、各種パンフレットを受け取ります。
昨年はプリント販売やグッズのガチャガチャなどありましたが、今年は少し規模が縮小?しているようで少し残念。
石内都・頭山ゆう紀|透視する窓辺
期待していた二人展。
石内都さんは『Mother's』、頭山ゆう紀さんは『境界線13』をベースにした展示で、どちらも生と死が共通のテーマになっているようでした。
二人のエリアは分かれているのかと一見して思いましたが、よく見ると一方の写真を背景にしてもう一方の写真を展示していたり、一枚だけ他方の写真が差し込まれていたりとコラボレーションの要素もありました。
頭山ゆう紀さんの展示は初めて観ましたが、強く印象に残りました。生と死がテーマであるものの、写真には人が写っていません。風景を通して被写体と向き合いながら、そこに一つの境界を感じさせる展示のように感じました。
この展示をきっかけに、写真集『境界線13』も購入しました。
山内悠|自然-JINEN
山内悠さんの『自然-JINEN』は、以前に東京都写真美術館の写真新世紀のトークイベントで解説を聞いたことがありました。屋久島という大自然の中で撮影された写真群であり、自然の中で生きる人間の在り方のようなものがテーマになっています。
屋久島の夜道で自身のヘッドライトが照らすの光景がさまざまな表情を持っているとおっしゃってましたが、暗闇の中の展示はそれを追体験できるようなものになっており良かったです。また、階段を登った先にはうって変わって暗闇を抜けるような明るい空間。ここの写真はキービジュアルにもなってましたが、とても好きな写真でした。
自然JINENの写真集もサンプルが置いてありましたが、こちらも楽しみです。
KG+ SELECT @京都芸術センター
KG+ SELECTは公募型のコンペティションで、2会場で10名の展示が開催されています。こちらの会場は小学校校舎の跡地を利用しており、4名の展示が行われていました。
小池貴之|Домой - シベリア鉄道 -
李卓媛|If Tomorrow Never Comes
Jaisingh Nageswaran|THE LODGE
後藤友里|pop ropes
この会場では、小池孝貴之さんの展示が印象的でした。第一に、モノクロのプリントが格好よかった。フィルムライカで撮影されたものと書いてあった気がします。
シベリア鉄道車内の写真から読み取れる人間模様を通して、昨今の国際情勢や国境(=BORDER)についても考えさせられる展示でした。
髙橋恭司|Void
KG+での展示。自室の見える範囲をライカM8で撮影した写真群とのことですが、ただそれだけなのに格好良いのがすごい。写真を撮る時だけではなく、普段の生活から美的感覚というか、写真の構図感みたいなものが出来上がってるのでしょうか。ティルマンスがインタビューで似たようなことを言ってた気がします。
Boris Mikhailov|Yesterday’s Sandwich
こちらはもともとノーマークだったのですが、たまたま近くだったので観てみました。ソファに座ってスライドショーのみの展示でしたが、音楽と写真のマッチングが非常に良く、期待以上でした。
写真自体は多重露光やコラージュを用いており、過激な内容も含まれるものでしたが風刺的な要素も含んでいて、京都グラフィーならではかなと思いました。
Dennis Morris|Colored Black
ジャマイカ系イギリス人写真家であるデニス・モリスの展示。14歳でボブ・マーリーのツアーに同行していたというのに驚き。カリブ系移民の生活を追体験するようなコンセプトで、力強い写真が多かったです。こういった展示を観られるのは京都グラフィーならではかと思います。
展示の最後には、当時のカリブ系移民が持つ典型的な客間が再現されていました。ある程度裕福な家庭にしかなかったようですが、調度品などが数多く並ぶ部屋は彼ら移民のアイデンティティのようなものなのかと感じました。
2日目に続きます。
お読みいただきありがとうございました。
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