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ラーメン食べたい

 「ラーメン食べたい」という矢野顕子さんの名曲を、奥田民生兄貴がカバーしています。大学時代に木村カエラさんが好きで好きで仕方なかった僕はライブに通い、グッズを買っていました。そして「カスタムメイド10.30」に出会って改造ズーマーに憧れて、ひとり股旅ライブを観て、初めて「ラーメン食べたい」を知った。

 ラーメン(拉麺)。日本人にとってはかなり親しみのある食べ物だと思う。なんか異質だよね。ルーツは中華だけど、これだけ市井の人々に受け入れられている食べ物はないんじゃないかな。日本で老若男女全ての世代の人に愛されるソウルフード。ハンバーガー、牛丼、ラーメン。これが僕たち日本人の身近にある。ルーツはバラバラなのがまた面白い。

 ラーメンには色々な楽しみ方がある。小さい頃は外食でラーメンを食べることは楽しみであり、家でお母さんが作ってくれるインスタントラーメンには各家庭の味わいがあった。一平ちゃん、サッポロ一番、九州人ならうまかっちゃんと棒ラーメン。

 学生になると、部活終わりに仲間と麵を啜った思い出。待ち時間に読むマンガ。なぜラーメン屋にはグラップラー刃牙が置いてあるのだろうか。大学生になって酒を覚えると、締めのラーメンが身に染みた。社会人になっても同じように、先輩後輩と明け方の最後に時間を語り合いながら別れて家路につく。これはまだしばらく続いていくと思う。

 もはや、「ラーメン」という食文化のジャンルが確立されていると言っても過言ではない。

「ラーメン食べたい?」って聞かれたらラーメン食べたくなるんですよ。ラーメンほど、固定観念が強い食べ物はないと思う。ラーメンの話を聞くとどうしても食べないと満足しない。スープの味、具と麺の絡み具合、全てが「ラーメン」なのだ。

 僕にとってのラーメンの原体験は九州豚骨。今は違うかもしれないけど、地元には基本的にこのラーメンしかなかった。東京に来て、中華そば(日高屋)とか家系、つけ麺、まぜそばを初めて知った。今はどれも好きだけど、やっぱり豚骨特有の匂いがする店で細麺バリカタ、辛子高菜と紅生姜を山ほどトッピングして、替え玉するのがラーメン。

 具とトッピングが混ざったあのスープの味。これでまた頑張れる気がするほどにラーメンは僕らの生活の中にあるんだな。

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