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東京在住の高校国語教師です。 趣味は読書・音楽(邦ロックメインでフェスと箱ライブ参戦…

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東京在住の高校国語教師です。 趣味は読書・音楽(邦ロックメインでフェスと箱ライブ参戦中)・スポーツ(バスケアメフト陸上・観戦)・古着・スニーカー・ロードバイク・ジョギング。 つらつらと思ったことを書いていこうと思います。

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100日後に死ぬワニは100日後に死んだワニになった

Twitterで話題となっていたきくちゆうきさんの「100日後に死ぬワニ」が一昨日完結しました。ワニはひよこを助けて事故で死んでしまいました。 マンガの在り方、生と死、読者の読み方など、色々なことを考えさせてくれたこの作品。 まずはマンガの新たな在り方を示したこと。ワニは明らかに今までとは違った形で僕らに届いていました。元々は手に取って触れる書籍だったマンガでしたが、ネットの普及によって作者がそれぞれのホームページに公開するようになった。それらをまとめるコミックサイトも出

    • 絶対に負けられない戦いが、そこにはある

       テレビ朝日系列がサッカー日本代表を中継する際のキャッチフレーズであるこの言葉。ただいま高3の現代文担当で評論、小説の新しい教材を読み込んでいることもあり、「言葉」にとても敏感になっています。  こういってしまうと変な奴に思われるかもしれませんが、これは国語教師の職業病だと思っていただければ幸いです。他の先生がどうかは分かりませんが、ほぼ現代文専門で11年目を迎える僕の場合、 ・斜め読みで小説やマンガを読むスピードが尋常じゃなく速い。 ・入試の時の読み方(全てを読むのでは

      • サブカル好きおじさん

         どうも。僕はサブカルが好きです。ポーズから入ったかもしれないけど、高校の頃から続いてるんだから結構本当に好きなものの一つなんじゃないかと思ってます。  サブカル、正式に言うとサブカルチャーは、メインカルチャーの対概念で、簡単に言うとそこまで多くの人が知らない文化。流行りのファッションではなく古着屋。お洒落な小物ではなくヴィレバン。大ヒットした映画ではなく時計仕掛けのオレンジ。  そういうものを知って「誰かとは違う」自分がかっこいいんじゃないかって思うところから僕のサブカ

        • 黄昏サイキック

           好きなバンドの原点には何があるのか、考えてみました。ポルカドットスティングレイを知ったのは結構前で「一大事」くらいですが、それから昔の曲も好きになった。そんな中で特に忘れられないのが「黄昏サイキック」です。文芸に関わる仕事をしているのに、語彙力が無くて申し訳ないけど、もうとにかく、なんというか黄昏のサイキックなんです。疾走感、臨場感、切迫感。黄昏というワードと字面も、その時間にしかない力も、カタカナのサイキックの形も、全部がはまった。 夜の帳抜けて 掻き分けても森の中

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        100日後に死ぬワニは100日後に死んだワニになった

          新学期

           始まりました。一週間が経過。3学年が揃って校舎の中は賑やかです。不思議なもので、学年って見ると大体分かるんですよね。  どこか緊張しているかめっちゃはしゃいでいるのが1年生。なんとなく様になっているのが2年生。受験を自覚して少し不安そうなのが3年生。  色んな声が飛び交い、笑い声が聞こえる。これが高校の4月の始まり。先生たちも新しい学年に配属されて、持ち上がりの人もいればそうでない人もいる。学年によって役割も異なってきます。新入生を慣れさせる1年生、学校の中心として自覚

          新学期

          徳を積むように

          徳について考える機会があって、吉野弘さんの「夕焼け」を読んだ。何とも言えない気持ちになった。 電車で席を譲った少女は何を考えていたのだろうか。何を求めていたのだろうか。 いいことをする。それは誰のために?自分のために?誰かに感謝されるためじゃないと、思いたい。だってそうじゃないと悲しくないですか。それは裏を返せば偽善だということになる。 真心って何でしょう。真の真心なんてないのかもしれない。僕の心はそんなにきれいではない。無償の、なんて言葉を本当に実行している人がどれだ

          徳を積むように

          2024年度の抱負というか、どうなっていきたいかの諸々

           さて、エイプリルフールを終えて明日よりいよいよ新年度が始まります。教員生活も11年目に突入です。長いようで短かった10年という節目を終えて、明日からまた頑張ります。  新人の頃から10年も経つと考え方も色々と変わってきます。若手と呼ばれていたのは今は昔。とにかく全力で駆け抜けていた時期は過ぎ去り、たくさんの後輩も出来て、有難いことに役職も任せてもらうようになりました。  皆が社会の担い手。ただ、その中心とならないといけないのは今の自分たちの年代かなと思っています。自分の

          2024年度の抱負というか、どうなっていきたいかの諸々

          旅立ちの空 桜色

           担任だった子たちが卒業していく。地方の大学に進学する子もいる。この前学校に挨拶しに来てくれたけど、東京から離れたくないらしい。その話聞きながら、うんうんと頷いて、急に自分のことを思い出した。  東京の大学を受けて合格し、しばらくは有頂天だった。ただ、新しい家が決まって実家を出る日も決まり、段々と寂しくなってきた。地元の大学を受けた方がよかったんじゃないかとか思ったりして、不安が募っていった。  旅立ちの日、中学から毎日のように使っていた最寄りの無人駅に立って、電車を待っ

          旅立ちの空 桜色

          あなたが私のこと好きなのを、私は知ってるよ?

          https://note.com/ufreez76/n/n7f2a48b1c4ca?from=notice かなり前に書いた記事にいいねを貰って、久しぶりにこの曲を聴いた。木村カエラさんの初期の名曲。  当時の僕は、上京してロックを実際に感じることが出来るようになった時期だった。地元でライブが行われることもあんまりなくてお金も時間もない。大学で上京したら実物を見ようと心に誓い、受験勉強を頑張って無事に東京の大学に合格した。そして、バイトしてチケット取って観に行くようになっ

          あなたが私のこと好きなのを、私は知ってるよ?

          晴れのち曇り。曇りのち雨。雨のち晴れ。がループする。時々、青天の霹靂。

           最近めっちゃ忙しい。と勝手に思い込んでるだけかもしれんけど、まあ実際に忙しいんだから仕方ない。  絶対に正解のないパズルのような宿題(ちゃんとした仕事)に取り組んでいまず。まず大前提として、この宿題に正解は無い。誰かに良い形で合っても、他の人にはいい形にならないから難しい。それを決める責任を持つ立場にあるということを毎年この時期に実感している。出来るだけ完璧にしようと頑張るんだけど、歪みが生まれは消えていく。  しかも性質上、じっくり考える時間は全然ない。一昨日条件が明

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          いいこともわるいことも全部ひっくるめて青春

           今は部活動で鍛錬期の高校生と日々頑張ってます。目標は明確に、成し遂げるために日々努力を続けています。でもね、高校生って先生がいないとなかなかに上手く出来ないんですよ・・・。  これは自分が高校生の頃も同じでした。先生がいる時は頑張るけどそうじゃない時はこれでいいかーってなる。その油断とか惰性って一生埋まらないと思うんですよね。  「いいこともわるいことも全部」合わせて考えるんだけど実際にはそうもいかない。こちらの思惑との間にどうしてもギャップが生じる。ただ、毎日の練習は

          いいこともわるいことも全部ひっくるめて青春

          忘れてはいけない日があると思うんだ

           今日は朝起きて、眠い目こすって普通に仕事に行って、なかなか捗った。卒業生を送り出してから1週間が経ったけど、僕はまだ腑抜けている。そんな中でも毎日は勝手に過ぎていくんだから、必死で生きていかないといけない。あの日までは違った。でも、あれからはずっとそう思うようにしている。  今日は3月11日。東日本大震災から13年が経った。あの日から僕らの、少なくとも僕の世界への認識は変わったと思っている。当時大学3年だった僕は、地方から上京して東京を満喫しつつ、卒業後について少し考えだ

          忘れてはいけない日があると思うんだ

          コトバと言葉

           コトバと言葉という内容の評論を読んだ。コトバというカタカナの意味は、僕たちの胸の中にあるまだ言語化していない情念のようなもの、らしい、なるほどね。言語化していないものって確かにあるよなーって考えた。  その表出が言語で表されたのが言葉。読み進めると、「決して満足するものではない」「上手く書こうとするものではない」「書けない時には書けなくてよい」「そもそも書く行為に至ろうとすること自体が、コトバが胸の内にある」といった記述があって、なるほどと思った。筆者自身も書きたいけどう

          コトバと言葉

          もうすぐ今日が終わる。やり残したことはないかい?

           昨日、勤務校の卒業式が行われ、生徒たちが高校から巣立っていきました。どんな時でも別れは寂しいものです。一日経って心にはぽっかり空いていて、今日一日はぼーっとしてだらだらと過ごしていました。  初任から1年生(入学)→2年生→3年生(卒業)→1年(入学)・・・、というサイクルを3度繰り返していました。そして10年目となった今年、初めて2年連続で3年生を受け持つことになりました。  1年生から3年生まで持ち上がる場合、知っている生徒がたくさんいます。また1年毎にクラス替えは

          もうすぐ今日が終わる。やり残したことはないかい?

          面白くて不思議な言論空間noteの使い方

           最近、少し自分の記事を読んでもらえることが増えてきて嬉しい。「いいね」ってリアクションを考えた人はとても素晴らしい言葉を使っていると思う。「いいね」ってシンプルに気持ちが伝わるよね。  僕は文章・文字に関わる仕事をしている。他の人よりも幼い頃から慣れ親しんでいたものを大学で学び、大学院でさらに専門性を深めて、今に至るわけです。そんな中、いつもどこかで誰かに読んでもらいたいって気持ちがあった。恥ずかしいなって感情もあるんだけど、それでもどこかで読んでほしい。なんでかなって考

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          歩いて帰ろう

           散々飲んでよし今日はお開きと飲み会が終わった後、最寄り駅への終電を逃したり乗り換えがめんどくさくなったりする。そんな時は歩いて帰ろう。  今はもう知らない人も多いかもしれないけど、ポンキッキーズのオープニングは斉藤和義さんの「歩いて帰ろう」だった。  走る街を見下ろして のんびり雲が泳いでく  この歌は多分に夕方から夜になる前の歌なんだと思う。仕事終わりや授業終わりに皆それぞれ家路につく街の様子と僕自身。雲が見えるうちに僕も帰ろう。だから歩いて帰ろう。の、だからが好き

          歩いて帰ろう