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嗚呼(頭の中の)ウズベク語、君は何処へ

今はトルコ語とアゼルバイジャン語を中心にやっておりますが、一時期(10年前くらい)はウズベク語の勉強をしていた時期がありました。それこそ、語学書を作ったりだとか、中央アジア情勢のモノグラフをウズベク語から日本語に訳すとか、そういうことをノルマとしてやっていました。

絶版になってしまったせいもあって、とんでもない価格になっていますね…
この手の本にありがちな価格設定になっていますが(転売ヤー各位、いい加減にしろください)、どうかこんな大枚叩いてご購入なさいませんように。小声で言いますが、この本の在庫、何冊か持っておりますのでご入用の方はひっそりと私までご連絡ください…

個人的にはこの翻訳が大変きつかった思い出があります。なんせ、納期が以上に早かったのと、分量がきつすぎたのとで。ドンピシャで専門でもない内容ということもあって、それはそれは当時この仕事を振られた身の上を呪ったことでした。今となれば、喉元過ぎれば…の心境ではありますが。

そんなわけで、ウズベク語に長く触れた時代もあるにはありましたが、やはり

今はすっかり忘れてしまいましたねえ…

もう定型表現みたいなものも頭にはぱっと浮かんでこないような気がします。やはり外国語、以前も記事にしたことがありますが、使わなければすぐ忘れます。

走行している間に時は流れて、市販でもよい教科書や辞書が出版されるようになりましたね。まず文法を身につける語学書としては、島田志津夫『大学のウズベク語』が出色でしょう。

余談ですが、この本の巻末に参考文献が記載されていまして。その中に自分の昔の仕事を言及してもらっていたのを目にした時はうれしかったです。
当時ぜんぜん乗り気じゃなかった仕事というのも、あながち捨てがたいものなのですね…(しらんけど)

辞書も、以前のものよりクオリティの高いものが出ています。

現在はオンデマンド版ですか。やはりウズベク語、人気はそれなりにあるんでしょうけど、実際に購入する人というのは多いのかどうか。

実際、一番上で言及した自分の本も、当初たしか400部程度しか印刷しなかったのではないかと思います。公刊してみたら、意外に問い合わせが多かったので当時の同僚などがそういうもんなのか、と感心していましたっけね…

さすが、10年以上も経つと時代は変わります。東京外大にはウズベク語の専攻もできているみたいですし、例のオープンアカデミーでもウズベク語が開催されている。この言語、もはや日本ではマイナーとは言えなくなっているだろうなとも思います。
やはり、テュルク諸語の時代はきているのです。たぶん。

ウズベク語学徒にとって、よい時代になってきたのとはうらはらに、私のかつてのウズベク語は忘却の彼方へ。

いやあ、今はモチベーションがさすがに上がってきませんね。語学書は引き続きコレクターとして集めていこうとは思っているのですが。ががが。

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たまにSNSでウズベク語のニュース記事などを目にして、おおなつかしい…これはウズベク語だなあ、とほくそ笑むのみです。親戚関係にあるとはいえ、トルコ語やアゼルバイジャン語とはずいぶん違って聞こえますからね。

今や私ができることといえば、ウズベク語やりたいという人に知り合いを紹介することくらいでしょうか。そんなことより、トルコ語およびアゼルバイジャン語はいいz(以下略)

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