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「あなたと話したい」1.出会ってしまった

昨年後半の、とても幸せな日々について。


1.出会ってしまった

音楽家である彼と出会ったのは、去年の夏のこと。彼は音楽にあかるい人たちや、ほんものの言葉や表現を好いているような人たちから一目置かれた存在で、彼の歌や彼じしんを慕う人々が、この世にはたくさんいる。

私は数年まえから、彼の音楽を聴きはじめた。通勤の車の中や、お風呂の中で。怖くなったり心穏やかになったりしながら、ほとんど毎日を彼の音楽とともに過ごした。そうしてとうとう、彼に会ってしまった。私の暮らす町に、彼が歌をうたいに来たのだった。

私は、彼の歌や、幸運にもその日、彼と交わすことができた言葉から、いのちの本質を教わった。それは私にとってものすごい体験で、その日から、心にある思いを体の内側におさめておくことができなくなった。
彼と会った日のできごとをすぐに言葉にして、インターネットに乗せて放った。大人だから、それなりに仕事や家事もやったけれど、そのあともしばらくは夢の中にいるような、ゆらゆらした心地で過ごした。

そして少しずつ、書きはじめた。

日々の中で感じること、心と体の奥から湧き上がってくる思いについて。ほんとうは誰かと分かち合いたい、でも簡単には分かってほしくない、まあ、どちらにしても身近に語り合える人がいない、そんな行き場のない感情たちを、私は書くことで外に出した。

誰のためでもなく私のために書く、それだけをルールにした。
インターネットに乗せることで、誰かの反応を気にしてしまう自分、が現れてぐらぐらする時もあった。けれど、自分のために書いたはずのものに「いいね」をつけてくれる誰か、も現れて、それはおまけにしては大きすぎる幸せをくれた。あたたかな気持ちがふくらんで、まわりの景色はきらきらと輝いた。

(↑出会った日に書いた文章🖋️)


(↓つづきは、こちら)

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