【寺山修司記念館】にわかが触れた寺山の世界
6月1日から新しい職場で日々を過ごすことになる。時間に急かされることなく悠々と過ごしてきた昨日にさよならを告げる瞬間が迫る。そんな思いに急かされて、結局時間に急かされてしまった私は、何かしなければ、どこかに行かなければと焦る。やはり人間が活動的になるためには締め切りが必要なようだ。
ということで青森県三沢市にある寺山修司記念館に行ってきました〜。
もちろん他にも朝市とか航空科学館とか、なんと津軽まで車を走らせて太宰治の生家である斜陽館にも行ってきたんだけども、そっちはまぁ色々興味深かったけど「面白かった」に帰結してしまうので気が向いたら書きます。
寺山修司。と聞いて「まじで行ってきたの!?いいなぁ」って人はまず私の周りにはいないでしょう。日本史で大学受験を挑んだ人なら語感くらいは頭に残ってるかもしれません。
どんなの人かというと、劇作家で詩人。あとはWikipediaを読んでください。ぶっちゃけ私もよく知らない。代表作「書を捨てよ、町へ出よう」と映画「田園に死す」、あとは寺山全集をちょびっと読んだくらいで熱烈なファンではないですし、作品の背景もちゃんと把握してません。ただ「なんか面白い人だなぁ」とずっと思っていたので「なんか行ってみようかなぁ」くらいのテンションで訪れました。
うーん、これは万人受けしそうにない記念館だ。これが第一印象。そもそも寺山修司自体そういうもんか。
扉を開けて中に入るとあら普通。地下にある劇場のような湿っぽい空間かなと思いきや、いたって普通の記念館でした。
そしてチケットを買って常設展へ。
これが、驚いた。
この記念館は寺山の功績や遺品を見せるわけではなく、世界観を魅せてきた。「なんか、すごい」この感想は決して間違いではないだろう。不気味だし、きみが悪い、だけど、なんか、すごい。
気づけば観覧者はこの空間の全てが寺山ワールドに見えてくる。地面に落ちてるビニール袋、欠如した指差し案内板、入り口の廃れた看板、濡れたレンタカー、傘を叩く雨粒……
どこにでもある空間が突如としてドラマになりえる。
この記念館を通して寺山にすこーしだけ近づけた気がする。近づいた先に何があるのかは知らんけど。近づきすぎると戻ってこれない気もするけど。
だいぶアクセスが苦しいところにあるけど、なんか興味ある人はせひ行ってみてほしい。
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