見出し画像

ぼくの哲学 Andy Warhol


愛や美しさ、雰囲気や知名度や肩書、働くことや時、死や成功、芸術に関してAndy Warholの哲学を淡々と述べていく、所謂伝記。第三者に対して語り口調で述べることで、わかりやすく伝わった、尚且つとても納得がいった。銀髪に無機的な顔のwarholは、クールな男のイメージや厳格なイメージだった。そんなイメージは彼の単なる外側からのイメージであり、本質的な彼の面白さは頭の中にあった。かしこまった内容でなく、ユーモアのある彼だからこそ、どんどん興味が湧いていってしまうことがこの本の醍醐味なんだろうな。フラットな考えで、かつ広い。芸術に対して全くロマンがなく、クール。ただ、子供っぽさも持っている。不慮の事故によって亡くなった彼。【死】についての簡潔な『死:ご愁傷様です。なんだか魔法にかかったみたいで、こんなこと絶対起こらないと思っていました。』という発言は予言のように読める。誰しもが自分の中に哲学を持っていて、思考の過程になっている。本質を捉えるための作業であるがあくまで考え方であり、主観的。それらを客観的にする作業ができるwarhol、あっぱれ。興味持って良かった、めちゃめちゃかっこいい。『本当に豊かだということは空間を持つことだと思う。大きな空っぽの間を一つ。』『空間を占めるもう一つの方法は香水ね。』『"自分自身"以外の売り物を持たなくてはだめ。』『今みんな寿命が延びて老人でいる時間が長くなっているのだから、もうちょっと赤ん坊でいる時間を延ばすことを考えた方がいいね。』『ぼくの好きな台詞-だからどうなの。幸せであろうとすればできるのにわざわざ悲しい時間を引きずって生きるというのはなぜだろう。悲しまなくてもいいのに悲しがっているのを見ると不思議な感じがする。』『君である君が好きなら、想像力を逞しくして一時的な美容上の問題のないときのことをちゃんと見てくれる。』『ぼくは美しくない人に出会ったことがない。だれでも一生のうちに美しい時期がある。』『空想の恋の方が実際の恋よりずっといい。やらない方がずっと興奮する。1番強い引力は、絶対にやらない2人の間にある。』『感情をある角度から見てしまうと本物ではなくなる気がする。』『ぼくはブルージーンズを穿いて死にたいな。』『芸術家とは人が必要としないものを作る人で、その作ったものを人にやったら喜ぶだろうとどういうわけか思っているのだ。』『芸術に対してロマンチックな幻想が全くない、ただの職業だ。』『なんで芸術家をそんなに特別扱いするんだよ。世の中にごまんとある職業の1つじゃないか。』『普通、空間というのは大きな限りのない空間のことで、考えというのは大きな意味で考えるという意味だよね。人の頭は空間の中に空間を作る。』『オーラというのは他人だけが見えるもので、見たいだけ見える。』『ぼくにとって最高の雰囲気は映画じゃないかな。物理的には3次元のものだけど、感情的には2次元だから。』『うまくいっている商売は1番最高の芸術だと思う。』『時とは何だろうと思ってみるが、考えられることは...時と思ったらもう過去になってる。』『僕にとって最高の時というのは金を使って始末しなくてはならないような問題がない時だ。』『死:ご愁傷様です。なんだか魔法にかかったみたいで、こんなこと絶対起こらないと思っていました。』『お金はぼくにとってその瞬間なんだ。金はぼくのムード』『"規律"という言葉で言いたいのはそういうこと。どうやって新しい良い癖は身につくのか?君は規律正しい人間だから訊いているんだよ。』『ぼくが好きになるのはそのものというよりそのモノの観念なんだ。』『"買う"は"考える"よりずっとアメリカ的。』#paperbacks #ぼくの哲学#andywarhol

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?