最近の記事

永遠の門 ゴッホの見た未来

最高!最高!!最高!!!! ゴッホの人生をゴッホの視点で。 ふつうに就職して、ふつうに結婚して、ふつうに子供産んで、ふつうに孫出来て、ふつうに死んでいく。 この全てにおいて、普通ではないのだけど、普遍的な何かがそこにはあって。 ゴッホは、ただただ自分の中に何か追求するものがあった。それが美であり、描くことであり、自然であり、、決して普通でないものを求めているのではなく、 そういった人生観みたいなものが溢れ出てた。 ゴッホは療養施設に入れられてしまったり、アルコール依存症

有料
300
    • BELFAST 〜明日に向かって笑え〜

      ひゃー良い!本日より上映!!!映画館で観るべき作品!音楽と映画好きにはたまらんな。 プロテスタントとカトリックの宗教問題を軸に物語は語られる。 元々顔馴染みで、一つの地域で育った住民らが一変、お互いを傷つけ合うことに。 週末の楽しみとして父親に連れてって貰える映画館、お菓子を食べながら家で見る映画、太陽の下で音楽を流しながら踊り合う描写は最高の一言に尽きる。その踊りもROCKで踊り狂うものであったり、JAZZでしんみりと体を寄せあったりと音楽に合わせて、変化していた。ただ

      • MEMORIA

        渋いね。 唐突に爆音が聞こえるようになってしまった1人の女性ジェシカ。その原因を探索すべく、様々な場所や人に出会うのだが、、、というような内容。 タイの巨匠・アピチャッポン・ウィーラセタクン監督の頭内爆発音症候群から着想した内容で、変わり続ける自然と不変的な人工物を対立させながらも、うまく入り交ぜていたように感じた。 自然を人工的に描いているというか、映画だからできる自然の描き方というか、まるで自然を人工的に記憶させた場所というようなニュアンス。敢えて、人の顔に焦点が当

        • pieces of a woman

          死産、裁判、夫婦・家族間の問題という出産を軸にした内容。 経験していないが、十分伝わった。。。経験者は、より痛烈に感じてしまう題材なのかと。 冒頭の出産シーンや出産後に母乳が出てきてしまうシーン、胸の炎症を抑えるために冷やしているシーンなど、かなりリアルな演出になっていた。出産は医師や助産師、母親の力だけではなく、赤ちゃん自身の生命力や生まれ出ようとする力が必要であって、命というものの尊さや美しさが描かれていた。それほど、制作者の真剣なメッセージだと感じ、命を育み産むことは

        永遠の門 ゴッホの見た未来

          ドライブマイカー

          原作、短編集なの?!!って感じるほど、一貫性があった。 挿入歌として流れる4曲を除いて、主には車が走る音や台詞のみ。それだけあって、台詞や表情に集中する。 身内が亡くなった人に残された感情というか、それらがその人らの人生にどう影響するかというか、非常に言語化することが難しい内容だった。 ただ、一つ言えることは後悔してもなお生きていくしかないと言うこと。まさに"この運命から目を逸らさない" 日常の会話ではなく、ドライブ中に流れる脚本で語られるような本音。寂しいような愛おし

          ドライブマイカー

          ちょっと思い出しただけ

          良い良い! 主題歌でもあるクリープハイプのナイトオンザプラネットから作られた映画 新しいというか今時というか。 ギラギラした都心のアパートの一室の中には観葉植物やレコードにラジオ、それから草食系のカップル。モダンな街並みに落ち着いたレトロな雰囲気がとても心地よかった。それも一定の視点や動き方をするカメラワークで、より強調されていた。 大恋愛に限らず、ふとした時に思い出しちゃうこと、あるよねー人間だし。 元気かなあ?とか、あったなーそんなこととか、似つかないことしてんたなー

          ちょっと思い出しただけ

          家族の言い訳

          家族愛について綴った短編集。どのストーリーにも共通していることと言えば、いつもその場の言い訳ばかりして、ストーリーの最後でついに相手の存在の大切さに気づいていたという点。 人はみんな弱い部分があって、つい相手にひどいことを言ってしまったり、時には見捨ててしまうこともある。ただ、それはその人に対する最大の甘えであり、そんなことが出来るのは家族しかないということ。 家族の存在として、一言で例えるならまさに「絶対的な味方」。心の底では相手を大切に思っているのに、現実にはつい相手へ

          家族の言い訳

          waves

          プレイリストムービー、、、イケてました、、知ってる曲なだけに映像と曲のマッチがたまらない。。むしろ、プレイリストを先行して作成しているのだから、マッチしないことはないとも思う。 知らない曲だと楽しめないのかな?というような感じ。 高校生のタイは親から多大な信頼を寄せられているのだが、思わぬ展開が続いてしまい、とうとう自暴自棄に。。 話はタイの妹にフォーカスがあたり、というような内容。 テーマは家族、兄弟、恋愛、そして音楽。娘が涙ながらに家族に思いを打ち明け、自転車を漕ぎ始

          夏フェス革命

          かなり!面白かった!フェスの成り立ちやあり方、それが現在に至るまでどんな風に変化していって社会に影響を与えていたのかということを音楽に纏わる情報だけでなく、ビジネス的な観点や社会学的な要素も取り入れながら分析されていた。フェスとは何ぞや? ただの音楽を楽しむ場所なんだけど、それだけでないような。 フェスとは①出演者のみ②出演者以外の環境③参加者間のコミュニケーションで成り立っていて、当初は①に重きを置いたイベントだったのだが、その後に②や③に重きが置かれるように変化していっ

          夏フェス革命

          ウインド・リバー

          ハラハラ、ドキドキ、ワクワク、しんみりとただここぞと言うところは派手に。凡ゆる楽しみ方のある衝撃の事実だった。 一人の女性の遭難?逃走?と思わせるような冒頭。 ある日、雪山でハンターをしている主人公(コリー)が見つけたのは一人の女性の死。それも裸足で、吐血をした痕跡があり、よく見ると娘の友人だった。 ウィンドリバーという地域には追いやられながらも先住民が暮らしており、原因不明の女性の変死体が多数見つかっていたという。 そんな中でコリーも一人の娘を不慮の事故でなくしており、

          ウインド・リバー

          ヨーロッパ退屈日記

          俳優としてヨーロッパに長期滞在した著者は、当地での見聞を洒脱な文体で綴っていた。上質のユーモアと、見識という名の背骨を通した文章とはこのことだな。サブタイトルの〜この本を読んでニヤッと笑ったら、あなたは本格派で、しかもちょっと変なヒトです〜がとてもわかる気がした。正直クスッとしてしまう。語学力と幅広い教養があるから表現できる、そんな絶妙な感覚がとてもツボだった。 山口瞳は本書をこのように推した。「私は、この本が中学生・高校生に読まれることを希望する。汚れてしまった大人たちで

          ヨーロッパ退屈日記

          CODA あいのうた

          まさに心揺さぶるストーリー。 耳が聞こえない家族の中に一人の健聴者である少女がいた。「通訳」係だった少女は家族が他者と交流する上で必要不可欠。そんな彼女は歌うことを好み高校で合唱をすることとなる。決して家族が知ることのない歌声はやがて家族の夢となった。 生計をたてるためには彼女が必要。彼女の歌声を知りたい!聞きたい!けれど、叶わない、、、やるせない気持ちの家族目線。 一方、好きなことで、挑戦してみたいと思うが、家族を見捨てることは出来ないという娘目線。 そんな立場も目線も

          CODA あいのうた

          麻雀放浪記

          またまた映画関係者のオススメ作品。 テーマはボスと手下と敵、愛、仲間。 自らが生み出した暴力よりもさらに圧倒的な圧力を持つ暴力によって打ちひしがれてしまう仁義もくそもないような時代。 自分1人では生きていけない、様々なテーマで飢えていく人々を描いていた。人間関係って、なに?と考えさせられた。 あくまで、麻雀を中心とした内容だが、ルールや役を知らずとも楽しめる。仲間だと思いきや「死んだら負けだ」と死に対して何らの敬意も表すこと無く、全ての持ち物を容赦無く剥ぎ取る所に身震いを

          麻雀放浪記

          悪なき殺人

          混乱させられ、うまくまとめられ、、 心に響くサスペンス映画だった。 ある日、女性が行方不明になり、、、何故か巻き込まれる5人、、それぞれにシナリオ・ストーリーがあり、、それらは次第に纏まっていく、というような、内容。 同性愛、夫婦間を超えた性的な関係、不変の愛、叶わぬ愛、社会的な関係などなど、、みんなそれぞれが抱く疑問、愛とはなんなのか? 本作のこれは原題で原作小説のタイトルでもある、『Seules les betes(Only the Animals)』を意訳している

          悪なき殺人

          竜とそばかすの姫

          拍手!!! 映画館で鑑賞するべき映画というのはこういう映画のことを言うのだろうな。 学生時代の言わばイジメに近いものを経験した主人公(スズ)は歌うことに対して恐怖を覚えていた。そんな彼女がSNSを通して歌を表現し、歌う自分を解放していた。 ある出来事をきっかけにSNS上で本当の自分を、、、という内容。理想と現実、抑圧と解放 物語は決してバッドエンドでは無くて、むしろハッピーエンド。 挿入歌やBGMなどの音楽、描かれる映像は流石の一言。セリフの数は敢えて少なく、映像や音楽で

          竜とそばかすの姫

          浅草キッド

          はあーーー良い。。 ビートたけしと師匠、その周りの芸人を中心に、たけしの芸人人生の始まりを描いた内容。 何事も笑いに変え、日常から笑いを作るような芸人に誇りを持っている師匠。そんな師匠に一目惚れをして、仕草や教えを忠実に守るたけし。一方、師匠も才能のあるたけしに惹かれ、認めていく、、、 成長していく姿を見守り、陰で支え、最後は自分の元から羽ばたくことをじっと堪える。そんな姿は親というか、魂のこもった、カリスマ的な存在だった。 泣きながら笑うって、、、伝えきれない気持ちや

          浅草キッド