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渡仏前に知りたかった!パリで受ける洗礼3選

皆さんはフランスに対してどういうイメージがありますか?
私がイメージしていたフランスは、まさに豪華絢爛。
ルイ・ヴィトンやイヴ・サンローラン等、煌びやかな高級ブランドが立ち並ぶ街並み。フランスの旅番組のBGMでよく聴く‘’あの曲‘’がぴったりな、ロマンチックで朗らかな雰囲気。自分には背伸びをしても到底届かないような、特別なイメージをもっていました。

夫の辞令で突如決まった引っ越し。フランス行きが決まった時、正直私は「おフランスの優雅な暮らしなんて、自分らしくない。楽しめる気がしない…」と考えていました。ところが、願ったり叶ったり(?)で、優雅さとは全く無縁、日々起こるハプニングに奮闘するフランス生活となりました。

フランスに住んでいると、本当に小さいことから大きなことまで、数えきれないほど珍事件が起きるんです。今回はそのうちの、渡仏前に知っておくべき大定番を紹介いたします。

1.下を向いて歩こう!

フランスでは、犬のフンがよく落ちています。十数年前から住んでいた方によると、もう全然落ちてないとの事ですが、しっかり落ちています!(笑)日本だと、ポイ捨てされたガムを踏んでしまう事すらなかなか無いですよね?私が初めて踏んだのは、忘れもしない、初めて知り合った日本人の方の家に遊びに行く途中でした。つるん!となんだか滑りそうになり確認したら、、、お見事でした。翌日、語学学校の先生に報告すると、お決まりの「C'est la France(それがフランスよ♪)」と返されました。この言葉、本当によく使われるので、覚えておくと良いです。笑 何でフランスに来てまでこんな羽目にあわなきゃ…というネガティブな気持ちが吹き飛びますよね。
慣れない海外生活、「上を向いてあるこう♪」と言いたいところですが、しっかり下も見て歩いてくださいね!

2.知っておくべし、スリの手口

犬のフンを踏まないように下を確認しつつ、、常にスリに狙われているという心構えで生活することを強く強くお勧めします。
私がパリの地下鉄に乗っている時、「三人のpickpocket(スリ)が入って来ましたよ。気を付けてくださいねー。」と、車掌さんによる緩い口調のアナウンスがありました。私の心臓はバクバクでしたが、周りは至って平然。そのくらい、パリの盗っ人事情は日常茶飯事なのです。
私は3年間住んだうち、2度スリに遭いそうになりました。一度目は、電車の中でした。あるホームに止まった時に、5.6人の女の子たちが乗ってきて、突然車内が窮屈になったかと思うと、発車する前に女の子たちはパーッと電車からホームへ逃げ出ていったのです。私がきょとんとしていると、周りの人が、「今の子達スリだよ!カバン開けられたみたいだけど大丈夫?」と声をかけてくれ、その時初めて自分のバッグのチャックが開けられていたことに気が付いたのです。
ここで皆さんに知っておいてほしいのは、10代の女の子達のスリもいるということです。何ら怪しさを醸し出していない人も、スリの可能性は十分あります。普通の恰好をした人(スリ)に話しかけられている隙に、仲間のスリが後ろからカバンをひったくるなんて手口もあります。
二度目は、子供が生まれてベビーカーを押して歩いていた時です。その頃は、フランスも3年目でしたので、後ろの若い男女三人組、絶対につけてきてるな…と直感ですぐ分かりました(図らずも特技ができた!)。ただその時私がリュックに入れていたのは子供の紙オムツだけでしたので、堂々と歩き続けていたところ、「今男の子たちがリュック開けて逃げてったよ!!」と、近くにいたおじさんが教えてくれました。私は開けられても別にいいやとは思っていたものの、実際に開けられたことには全く気が付かなかったのです。もう一つ、ここで皆さんに知っておいてほしいのは、スリの手口はマジシャンのように素早いという事です。貴重品をリュックやチャックのないハンドバッグに入れるなんて問答無用。電車の中で携帯をいじりながらリラックスなんて絶対NGです。楽しいフランス滞在のためにも、気を抜かずに日々用心してくださいね!

3.ストライキ情報をこまめにチェック!

ストライキこそ正に、「C'est la France(それがフランスよ♪)」です。
まずストライキとは、労働者が労働条件の改善・維持などの要求をするために、集団的に働くことを拒否することです。日本の労働者にも、ストライキを行う権利は法律で保障されているのですが、駆使する人はなかなかいないのが現状ですよね。フランスでストライキは日常茶飯事です。
もちろんストライキを起こすのは彼らの自由ですが、利用者としては交通機関のストライキにはため息をつく経験が沢山あります。

夫の1週間のバカンス中に、フランスからセネガルへ旅行した時のことです。エールフランスで早朝便チケットを取っていたのですが、出発2時間前に空港に着いたと同時に、キャンセルのメールが来ました。理由は管制官によるストライキの為でした。交渉したくても、エールフランスのカウンターは誰もおらず電気すらついておらず…結局当日の夜行便なら乗れることになったのですが、丸一日空港で過ごしたことがありました。
それから南仏へ旅行へ来ていた時も、エールフランスでパリに戻る予定だったのですが、この時もストライキが理由で、キャンセルに。この時は6時間かけてTGV(フランス高速鉄道)でパリまで戻りました。それからポルトガルに行った時も、それからベルギーに行ったときも、、(笑)本当に何度ストライキが理由で旅行の予定が変更となったかわかりません。

私がパリにいた2020年の冬に、パリ交通公団(RATP)とフランス国鉄(SNCF)による大規模なストライキが起こり、最初は3日間と予告されていたメトロや国鉄の運休が何か月も続いた事がありました。皆自転車で通勤するようになったり、何時間も歩いて帰ることが当たり前になっていました。
日本に住んでいて、いつも通勤している電車がある日突然使えなくなるなんてこと、想像できませんよね!そんな「うそでしょ!?」と言いたくなるようなことが日常で起こるのがフランスなのです。

思い返してみると、ゴミ収集の方々のストライキで、何日もゴミ収集車が来なくて、街にゴミがあふれかえった日もありました。高速道路がストライキで封鎖され、本帰国の日に日本へ帰れなくなったこともありました。
本当に色々なことが起きるので、あまり驚かなくなります(笑)

観光でパリに来られる方は、RATP(パリ交通公団)のサイトでストライキ情報を調べられます。予定していたツアーに参加できないなんてことがないように、天気予報と合わせて、ストライキの情報も要チェックしてくださいね。最近のパリ事情はどうかなと調べてみたところ、2月から9月まで、なんと7か月間にも及ぶRATPのストライキが通告されているようです!(どうなることやら・・)ただ、パリ市内はメトロに乗らずにひたすら歩くだけでも、絵になる場所が沢山あるので、おおらかな気持ちをもって、割り切って文化の違いを楽しむ事が一番の秘訣かもしれません。C'est la France♪





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