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この世で最もお姫様なのはだあれ?

 平野啓一郎『空白を満たしなさい』の中で、主人公が考案した缶ビールと同様のものが、いつのまにか現実にも存在するらしい。
 アサヒスーパードライの生ジョッキ缶というやつで、蓋をあけるとその場で泡が立ち、ジョッキで飲む生ビールのようになるそうだ。
 半分以上何のことだかわからないが、私は酒もタバコもギャンブルもしないからだな。

 でもこの事例を見て、自分の立場では実現できない商品やビジネスを作品の形で発表して、できる立場にいる誰かに作ってもらうという夢が湧いた。他力本願にもほどがある。
 プリンセス症候群というか、誰かにやってもらうことや、察してもらうことを待っているというのは、白馬の王子様の到来を待つようでかわいいのかもしれない。
 他方、黙って察してもらうのを待っているのは、中年以降の男性に多くみられる気がする。介護施設にいたからかな。
 若い女の子が友達や自分のことを指して「中身おっさんだから」と言う事例をまま見る。
 それを言うならむしろ私のようなおっさんこそ「中身はお姫様だから!」「お姫様扱いして!」「うちらマジギャルだから」と言い出したい。
頭おかしくなったと思われるだけだな。

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