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ディープな高知の宴の愉しみ方

“角打ち行こか?”
呉服屋の旦那は呟く

はよ 着替えにホテル戻って…
すぐ 迎えに行くからと…

そう 四国カルストを走り 海を観て
自転車で 馴染みの呉服屋さんへ…
抹茶を一服 およばれに

宿へ戻り 直ぐ着替えて
向かったのは…

前日 スマートおやじと
前を通った時
昼間から皆飲んでる居酒屋だと 
話していた。

“角打ち 貸し切りで まだ
席が準備出来ないからと…”

カンパチが絶品で...
ソースを絡めて 熱々を食べる

腹膨らません程度にと言っても
ここは 高知...

日本一 一人当たりの酒の消費量が多い県である

程よく 呑んで...
角うちに 向かう

日も暮れて
まだ 席空いて無いから...と

この店は 後ほど...
行ってみるかと…

“貸し切りです”

でも 大丈夫….
“昨日も 一人来ててん”と旦那さん

VIP席が用意されていた

元々 酒屋さん
冷蔵庫から 自分で飲みたいものを
取り出す

その日の旬に

脂の乗った 鰹を….

なんやら 店の中
トライアスロンに
100キロマラソンに表彰状がいっぱい
根っからのアスリートのお父さん
店の奥から持って来た一台

パナのチタンに カンパのレコード
自転車話で 盛り上がる

“あんな嬉しいそうに話す
お父さん見た事無い”と 旦那が呟く

こちらも 嬉しい

最近 雑誌に紹介されたようで
大賑わい過ぎて
予約が 取れないと…

メインルームは 何故かギャラリーのよう

その答えは 暫くしたら 分かる事に

“あれ 先生 お席譲ってくださって
ありがとうございました”と 女将さん

嵐が やって来たように 賑やかに

酒文化 高知のお猪口

ベク杯 
呑み干すまで 下に置けないように
穴が空いてたり 高台の無い円錐だったり

絶好調の先生
ほら飲めと 次から次にお酒が空いていく

先生に 質問した。
“クリエイターと 職人の違いは”

益々 熱く熱く熱弁の先生
合間に 鋭いツッコミを入れる女将

呑め呑めと…

旦那は 呟く
龍馬も こうやって 持論を
述べてたんだろな〜って...

そんな 旦那さん
何処か 太宰治の雰囲気が...
“太宰みたいですね”….

太宰のファンだったようで…
そこに被せる
女将のバッサリも心地よい..


上機嫌の先生

“酔わんのか?”
“はい ギランバレーに恋をして 酒呑んで 酔わんように なりまして”

嵐のような 先生だった

“そら あかんがな”って.... 泣き出す

これらの作品は 皆 教え子の作品

角うち 竹内酒店である

大賑わい 嵐のような 角打ち

次に訪れたのは...

とても とても 歴史ある
ディープな 空間...

世界中を 渡り歩いて来た バックパッカーだと....

どうも 旅先で出逢う人は 
そんな人が多い...

“もう誰も来ないだろうからと...”
色々深い話をしていた

“なんで あそこに ゾウ🐘いるんですか?”

“一杯だけ 良いですか?”と
現れた彼女は 数日後から

“インドへ 行く事になりまして”....

わからぬものなりと...

宴も お開き 深い深い
ディープな 夜だった

ラーメンを また 食べて...


明日 朝目覚めれたら

この自転車旅のスペシャルステージが
始まる

旅は続く....

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