ドニプロ市中心部への攻撃

9月11日深夜、ロシア軍のミサイルがドニプロ市の中心地を攻撃した。
建築中の建物であったこと、休日深夜であったことから、建物が崩壊して近くの小学校の窓ガラスが割れるなどの被害があったものの怪我人は1名とのこと。
少しでも弾道がずれて集合住宅や学校、まして平日の授業が行われている時間だったと思うと被害の状況は全く異なるものとなっていただろう。

本日、経理担当者と物流担当者がオフィスの様子を見に出社している。
ミサイルが着弾した建物から我々の本社オフィスが位置するところまで、若干700mとなっている。幸い、オフィスの被害は一切なかったとの連絡があった。

ここ数日のウクライナ軍の東部・南部での領土奪還により、今後、ロシアによる大規模な報復の可能性が高まっていることから、オフィスの確認は不要であること、空襲警報が鳴っている際は極力外出を控えるよう指示した。

我々のビジネスの現場は鉱山となっており、本社にH/Q機能のみとなっており、貴重品はおろか高価な設備も一切なく、せいぜいオフィス家具やプリンター等のみとなっている。
また、当方の退避生活が長くなったことから、ドニプロ市のアパートを引き払った際の電子レンジ、コーヒーマシン、空気清浄機もオフィスに置いてあるが、何れも資産価値として、危険を冒してまで確認するものではないものばかり。

Nova Poshta(ウクライナ最大の宅配業者)によると、10月1日までにハリキウ州全土での配達を80%まで回復させることを本日発表している。
解放直後のバラクリヤ市でも移動式支店による業務が直ちに再開されたとのこと。
スタッフ達と話している時に感じることだが、こうしたウクライナ軍による攻勢の報道に対して、素直に喜びを表す人、占領時の惨状が明るみに出ることで怒り悲しむ人、更に、今後のロシア軍の報復に更なる警戒感を強め人など様々。どういう感情が正解か分からないが、自分はただ素直に喜んでいる人だったと感じた。
 
本日のワルシャワ:
本日、フランスに退避している経理部長とTEAMSを使って打合せしていたところ、突然、ワルシャワの臨時オフィスの窓を掠めるように5台の戦闘機が隊列を組んで通り過ぎていった。
経理部長もTEAMSの画面越しに戦闘機が見えたようで、「ワルシャワが攻撃されたのですか?」と冗談を言うほどの距離感だった。
もちろん実際にはもっと上空を飛んでいたもののだが、さながら映画トップガンのF14戦闘機が管制塔を掠め、管制官がコーヒーを零してしまうシーンのようであった。
恐らく飛行訓練ではあるのだろうが、たとえ訓練にせよ、このタイミングでワルシャワ中心地を隊列を組んで低空飛行することに何か意味があったのだろうか。
ここ数日のウクライナ情勢と何か関係あったのだろうかと勘繰ってしまう。

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