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新幹線で2人と

正月明け、岡山駅から東京の自宅まで、1人で2人のチビ(ヨーヨー3歳、あーちゃん0歳)を連れ帰るチャレンジ。

日頃から1:2になると、腹が減ったとか、退屈したとか、漏らしたとか、常に何かに追い立てられてどっちか泣かしてしまう不器用なわたしにそんなことできるかしらと不安だったけれど、諸事情によりやむをえず。

東京岡山間は、空港までの移動や待機時間も考えると、移動の合計時間は飛行機を使っても新幹線を使ってもちょうど同じくらい。早割で買える運賃も、実は同じくらい。本来だったら、それでも席に固定される時間は短いし、アテンダントのサポートも得られるし、プレミアムへのアップグレードが比較的安価にできるしで飛行機一択なのだが、これも諸事情により、今回は新幹線を使うことになった。

かなり緊張してのぞんだのだが、ふたを開けてみたら案外スムーズだった。

勝因は、まずベビートイレが近い車両の先頭列に2席を確保したこと。ヨーヨーの席の分も子供用の指定席券を買ったのだ。広めの足元席にコンパクトなベビーカーをそのままつっこめたし、ヨーヨーが「おしっこ!」とコールしたら即座にトイレに連れて行けたし、あーちゃんのおむつ替えの時は「まっててね」とヨーヨーを置いていっても、ドアのすぐそこなので安心だったし。

それから、荷物は極力減らして全部宅配にする一方で、ヨーヨーのためにみかん・おにぎり・クッキーなどの軽食と自分で開閉できる水筒はもっていったこと。

そして、自分の服装。ワイド幅のタートルネックの襟口で、柔らかい布地のゆったりした上着。産後専用の服ではないのだが、まるごとあーちゃんを抱き込んで、授乳しながら、ちょろっと覗いてみることもできる。これが授乳ケープをモタモタ出し入れするよりよほどさりげないうえにラクなのだ。

この冬重宝してきた一枚だが、正月休みを通して、体というものは服の容量に合わせてゆるむのかと思うくらい体重が増えてしまった。ラクっていうのは考えものではあるが、いちいち授乳室に移動してはいられない今回の移動では、やっぱり本当にありがたかった。

幼児との移動において制すべきは、食欲とトイレ周りのロジに尽きる。

あーちゃんは途中で眠くなって一度だけぐずったけれど、さっとベビーカーに乗せ換えて連結スペースでコロコロ転がしたらすぐに寝た。起きている時間もおとなしくニコニコしていて、ヨーヨーが同じ月齢の頃を思うと信じられないほど扱いやすいお嬢さんなのである。

一方のヨーヨーは乗り物が大好きなので、「自分の席」に座って車窓を眺めているとご機嫌で、時々「果物列車がやってくる~、ぶどう、ぶどう、りんご、りんご♪」や「大ブダちゃんの藁のおうち~、さぁさぁさぁさぁ、できました〜♪」などと、ご機嫌が高じて大声で歌ってしまう以外は、とってもお利口さんでいてくれた。

「他のお客さんもいるから静かにね!」というとヒソヒソ声になるのだが、次に歌いたくなった時にはもう忘れて、また熱唱からはじめてしまう3歳児。でも、出掛けに「今日は3人で東京のおうちに帰るから、ママを助けてね」といっていたのを覚えていてのことか、彼なりのがんばりを見せてくれて心がほっこりした。

実を言うと、自分もちょっとうたた寝まで出来ちゃった。

母ちゃんスコアがまたちょっとあがった。


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