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誰よ、この神様!? - ダグラス・ホール

「キャリアの最終目的は心理的成功だ」といったのは、ダグラス・T・ホール。1976年に「プロティアン・キャリア」という概念を提唱しました。プロティアン(Protean)とは、ギリシャ神話に出てくる、色々と姿を変えられる海神の「プロテウス」。転じて、”変幻自在な”という意味なんですって。

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キャリコン試験範囲にホール氏は2人いて、もうひとりは、アメリカ心理学会を創設したスタンレー・ホールです。

わたし、実は今日までそれを人類に火をもたらしたトリック・スターの「プロメテウス」と混同していました。変幻自在というのは”火”の性質からきていて、そのうえ、鷹に毎日内臓をつつかれても死なないタフな奴だから…という物語を勝手に作ってました。が、全然違った!!!

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誰よ、この神様!?ってなったところで改めて、その概念を見直すと、

★昇進・昇給で成功をはかる古典的なキャリア・モデルにかわり「個人が主体的に持続的な自己成長をなしとげることが現代のキャリアの成功」だという。(ジェラッドの積極的不確実性も似たことを言ってますね)

★キャリアの主体はあくまで組織ではなく個人。外から「これをするべき」と与えられるものではなく、自分が「何をしたいか」のアイデンティティを軸に考えるもの。そして、目的である心理的成功を手にするためには、状況に応じて、変幻自在に周囲との関係性を捉えなおす、柔軟かつ継続的なアプローチが大事である。(これを「関係性アプローチ」と呼ぶ)

★一方で、客観的な視点も失ってはならない。常に変化する環境に対応し、自分の価値・能力を評価してもらおうという働きかけができなければ、どうにもならない。それが、アダプタビリティ

完全依存でも完全独立でもなく、環境と個人との相互依存的な柔軟な関係というのがポイントです。確かに、どこをとってみても、プロメテウスではなかったわ~(汗)

まあ、私の勘違いはさておき、グローバリゼーション、デジタルトランスフォーメーション、少子高齢化などの企業を取り巻く環境の先が読めない現代において、このプロティアン・キャリアの考え方は、転職組だけではなく、一つの会社に勤め続ける人にとっても役に立つ視点ではないでしょうか。

ところで、わたしは先日、第10回のキャリアコンサルタント国家試験の筆記を受けてきました。(第9回筆記でコケたため、再チャレンジ!)正式発表はまだ先だけど自己採点では余裕の合格。

しかも、試験場で、見知らぬ人がキャリコン学者リスト印刷したのを使ってくださっているのを複数見かけました。もともと趣味で作ったものですが、人様の役に立ってるのは嬉しいですね!

改めてこれからの「アイデンティティ」の一部となるキャリコン資格を獲得したところで、いよいよ「アダプタビリティ」を発動して、それをどう生かすか考えていきたいなと思います。

日々、主体的にキャリアを紡ぐプロセスは「スキを仕事に」というフワッとしたものとは全然違う。(しつこいけど、このへんがプロメテウスっぽくない?毎日タカに内ぞ…以下略)

でも、今日も楽しい。さーてがんばるぞ!

どなたさまも、ハッピーなライフキャリアを。

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