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盲点ノート

山下=筒井文化圏というのがあるらしいが、おれは星=筒井中心主義だぞ。

星の『できそこない博物館』は、ヤスパース&仁斎が背後にあるんではなかろうか。「超電波」とか、最後の心理学みたいなところとか。変な中学生が出てきて、宇宙に果てがあるのか聞かれたりするところと、「アインシュタインの説くらい知ってるが」と言ったりして。まあ、昔は流行って読まれてたんだろうし、ヤスパース&仁斎はSF っぽいのかも。

筒井の『敵』にも変な中学生が出てくるが。『日々不穏』『幾たびもDIARY』ではハイデッガー&江戸歌舞伎などを読んでいる。野矢茂樹との対談では、フッサールの本は小松左京が好きだったようだ。野矢は筒井に『哲学探究』を読むよう言ってるが読んだんだろうか。

星の『きまぐれ学問所』では、フランクリン&老荘に至っている。「学者」に対して怒ってるらしく、貝塚茂樹先生もとばっちりを受けてるみたいだ。

それで「日本の名著・伊藤仁斎」を読むと、長編『声の網』は儒学SF ではないかと思う。

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