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くだらない愛の話

まだ好きな人の話をしたことがなかったなあ、と思って、テスト期間ではあるが一旦忘れて書いてみることにした。

別に普段オッパ(韓国語でおにいさん・彼氏の意味)と呼んでいるわけでもないが、出会ったときから第三者に話すときは、何故かおにいさんと呼んでいる。ちなみに普段は超絶キュートなあだ名で呼んでいます。

わたしのことを初めはソユン(わたしの韓国名)と呼んだのだけれど、多分片手に収まるほどしか呼ばれてない。どっちでもいいよと言うとはなと呼ぶようになったし、わたしが家族からはなぽんと呼ばれていることを知ると、はなぽんに変わった。電話をして第一声は「ぽんちょや〜」と言うことが多い。

呼び名がいろいろあるけど、一回別れることになったとき、名前を呼ばれることの嬉しさを改めて知った。関係性が変わったとき、もう大好きな声で、わたしの名前を呼んでくれることはないのかもしれないと、何度も泣いた。一週間ぶりに電話したとき第一声はやっぱり「ぽんちょや」だったので、また泣きそうになったことがある。これがはなだったら、少し凹んでいたかもしれない。

おにいさんの好きなところは、キャラメルポップコーンの一番甘いところをくれるところ。「ここあげれる人なかなかいないよ」と自分で言ったところまでセットで。

ほ〜、これが愛か。と思ったので、わたしも真似して一番甘いところをあげてみると、気づいていないのだ。一番おいしいところだって。おにいさんはこういう節がある。自分がしてあげることは覚えているし、自慢げにするのに、わたしがしてあげることは愛だと気づいていないみたいな。そういうの。当たり前だと思わないでよね、と思うんだけど、まあわたしが好きでしてるだけだからいいか、と納得させている。わたしが抱いているのは愛だけど、ふたりでしているのはまだまだ恋だなと思う。

けどわたしは気づいている。おにいさんからの意識的ではない愛に。いつも一口目をくれる。これって素晴らしい愛ではないか、と思ったんだけれど、「お腹が空いてる状態で一口目あげるってすごいことだからね!?」と言われたことを今思い出した。超意識的だったね。わたしが「いつも一口目くれるよね、有難う」と言ったからこう返しただけだろうけど、「一口目が一番おいしいからはなが食べて」「おいしそうに食べてるところ先に見たい」なんて言わないところがまたいいんだ。そんなところも愛おしいということにしよう。

そんなことは言わないけど「花火よりはなが綺麗だよ」とかは言う。花よりかな?星よりかな?何か忘れちゃったけど、言われたことがあって(もちろん大真面目なトーンではない。)、こんな馬鹿なこと言ってきたら引っぱたいてやる、と思ってたんだけど、普通に照れて何も返せなかった。馬鹿がよ…… そんなわたしを見てゲラゲラ笑ってるのが面白かったし、ゲラゲラ笑っても手は繋いだまんまなのが好きだと思った。わたしと手を繋ぐことって日常的なことなんだと。当の本人は本当に何にも考えずに行動してるから、まーたはなが考えすぎてるよ、って思うんだろうけど。わたしはあなたと違って、あなたの行動ひとつひとつが愛おしくて、ときめいているんだから、一緒にしないでよ!と言いたい。

恋愛をやめたい(別れたいとは理由が違うと思っているし、別れたいと言われた記憶はないので、意地が許さず、毎回のようにわざわざ恋愛をやめたいと書いている。)と言われたとき、わたしはおにいさんに「絶対に幸せにできる自信がある」と言ったことがある。これは大真面目なトーンで。

本当に「もうやめたい」と急に言われた、あの日の夜。わたしは原稿を練っていたわけでもないのに、ただわたしたちが離れてはいけない理由をつらつらと話して、最後に真剣に「わたしはおにいさんを絶対に幸せにできる自信がある。だから別れるのは良くない。」と言い切ったのだ。実感が湧かなかったのもあるだろうけど、むしろわたしは笑顔で、準備したスピーチを発表するように、身振り手振りしながら話した。電話なのに。平然なつもりだったけど、本当は怖かったんだろうな、と今になって思う。一回寝て起きたら、その日からずっと泣いていたし、ごはんも食べなくなった。学校には行ったけれど、途中で帰ったり、泣きながら受けたこともあった。帰り道、このまんま誰かが殺してくれたらいいのに、と毎日思った。明日が来なければいいのに、と何度も。結局わたしはおにいさんの気持ちを尊重したくて、一度別れることにした。

こんな状態のまま、一緒に横浜のクリスマスマーケットに行った。そのあとは、横浜にある、小さな遊園地に行って、ふたりで子どものようにはしゃいだ。「また来ようね」というと「うん」って返ってくる。当の本人は口を開けてアトラクションを見ているから無意識なんだろう。本当に何にも考えていないんだよ、この子。馬鹿野郎と思いながらも、うれしかった。けどわたしたちはクリスマスに別れることが決まっているから、わたしの気持ちは帰り道になると沈んで、「今死にたいなあ」と、本当に勝手に口から零れた。横浜の観覧車を見ながら、この幸せな気持ちのまんま死ねたらどんなにいいだろうかと。おにいさんの反応は覚えていない。取り敢えずわたしは死にたい自分の気持ちでいっぱいいっぱいだった。

そのあと一杯しようか、ってなって渋谷に帰った。気になってた居酒屋さんで、別れ話をした。そのときに「別れ話なう」とかいうパンチ効きすぎBeRealを投稿したのを覚えている。何がどういう経緯でここに至ったのか覚えていないけれど、わたしが鬼のように話して、説得した。とにかく別れるべきではないと。東京に来てから、何回も「もう別れることは決めてる」と言われたんだけど、やっぱりおかしいと思って、必死になった。わたしが話して、おにいさんの気持ちを聞くまで黙って、けどその沈黙がもどかしくて、わたしが話し続ける、みたいなことを一時間もした。またそのときに「わたしはおにいさんを幸せにできる自信がある。絶対に幸せにしてあげるから、別れないで。」と大真面目に言ったのだ。それを聞いてもまた黙り込むから「幸せにしたるって言うてんねんから、黙って幸せになれよ…」と何故かわたしがため息をついたことを思い出した。こんなセリフ一生言うことないだろうな。

なんでそんな自信があるのか、なんで自分に拘るのかを聞かれたけれど、初めて離れたいと言われたときから理由はひとつしかなかった。わたしといるとき、本当に幸せそうな顔をするんだもの。絶対にわたしにしかできない顔だと思ったし、わたしも同じだからだよ、と。好きなところはいろいろあるけれど、わたしのことを幸せにできるのは今のところあなたが一番だからだよ、と。ちゃんと答えられたかは覚えていないけれど、こう思っている。

この世にスングァンちゃんほど好きになれる人はいないと思っていたときに、おにいさんと出会って、結果おにいさんのことが大好きになったし、同じように、どうせおにいさんよりもいい人はこの世にたくさんいると思う。それでもわたしはおにいさんとの運命を信じたいし、一緒になれると思いたい。この歌詞最近バズってたけどほんとにそう。おにいさんは自分みたいな人いっぱいいるよって言うけれど、星の数ほどいるから、あんたのこと見つけるの本当に大変だったんだよ。だから놓지면 안돼なんだよ。

これ付き合う前に「はなは本当に素敵な人だから、놓지면 안돼」って言われたの。「ノッチミョン…?どういう意味?」って聞くと「本当に韓国語勉強してる?」って言って、笑って教えてくれた。逃したらダメだと思ったんだ、って。ばーか、じゃあ手放すなよ。あほか。

結局最後の最後に「ね、わかった?」と聞くと、弱々しく「はい」と頷くので別れないことになった。全部に疲れたからって、わたしの手を離そうとしたとき、あのときはなが引き止めてくれてよかったと、思える日が早く来てほしい。来ると思ったからこんなに説得したんだけど、いつになるかな。今幸せそうなところを見ると、ほら、別れなくてよかったでしょ!と思うけれど、おにいさんがどう思っているのかはわからない。たまに自信が無くなる日がくるんだ。

は〜〜〜、わたしばっかり好きで馬鹿みたいだな、と思うこともある。めっちゃある。けど、それでいい。いつか、ちゃんと返ってくるって、一緒になれる未来が来るって、今は信じられるから。いてくれるだけで本当に本当に十分なんだよ。クリスマスプレゼントがなくたって、おにいさんの存在自体がプレゼントなんだよ。こんなことを言うとまたドラマの見すぎだって言われるんだろうけど。(別れ話中に5回くらいドラマの見すぎだって言われた。ドラマの見すぎじゃないよ。生まれつきのロマンチストでごめんね。。。)

会いたいも愛してるも、同じ言葉が返ってこなくたってそれでいい。最後の言葉が愛してるで良かったって思うときがいつか来てしまうから、せめてそう思えるようにしたい。ねえ、聞いてる?愛してるよ!!!

わたしが急に死んだとき、これを書いて良かったと思うだろうな。幸せにしてあげることも、普段からの愛の言葉も、全部わたしの押しつけで、負担に感じていたらごめんね。けど愛は持ってるだけじゃ傷んでしまうからさ。溢れた愛 一つを拾ったとき、ときめいたり、同じ気持ちになってくれたらいいな。もう時期別れてしまうかもしれないけれど、それでもいいんだ。

本当に本当に愛してるよ!(びっくりマークつけないと恥ずかしい)

へへ、結局ラブレターみたいになってしまったね。許してね。

くだらない愛を読んでくれて有難うね。


(付き合っているときに見つかったら、本当にやめてほしいと関係に亀裂が入りそうだから、結婚したあとか、わたしが死んだときに届いてほしい。)

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