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イーサリアムについて解説

イーサリアムとはどのようなもので、どういうふうに使われるものなのか?


みなさんこんにちは。

ビットコインが2009 年に発売されたとき、多くの人々の関心を集めました。

ロシア系カナダ人のプログラマで起業家である、Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)は、イーサリアムを共同設立し、2014年にクラウドファンディング(インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達すること)が行われました。

今回の記事では、イーサリアムについて、どういったものなのかについて、解説していきます。

また、イーサリアムについて、その使用例や、購入方法などについて、解説していきます。


目次

イーサリアムとは何なのか?

イーサリアムの使い方

イーサの保管方法

イーサの購入方法

イーサリアムの仕組み

イーサリアムのユースケース

まとめ

では次の章より、各項目ごとに、解説していきます。



イーサリアムとは何なのか?


イーサリアムは、スマートコントラクト機能(条件を満たせば契約や取引が実行されるもの)備えた分散型ブロックチェーン技術が使用された、ソフトウェアのシステムのことです。

Ethereum(イーサリアム)は一般公開されている、いわゆるオープン・ソースと呼ばれるプラットフォームであり、イーサリアム上で使用される仮想通貨のことを、主にETH(イーサ)と呼びます。

イーサリアムでは、ブロックチェーン上に構築されたスマートコントラクトとアプリケーションを、ハッキングやシステム障害などの不具合などの被害に合うことなく、取引を成立させることができます。

イーサリアムは、開発者が分散型のアプリケーションを開発するのに、最適なプラットフォームといえます。

イーサリアムは、2019年9月の時点で、市場で2番目に大きな仮想通貨に、発展を遂げました。

イーサリアムが登場することにより、これまでのインターネット上でのプログラムを根底から改変されるものとなることが期待されるようになりました。

イーサリアムは、これまでのインターネット上でのセキュリティ面でのハッキングに対する脅威を、劇的に減らすことに成功したプログラミング技術であり、このことで、多くの技術者が、このプログラムを支持することになりました。

これまでは、多くの企業における、財務データなどの機密事項を伴うような重要なデータの環境が、インターネットでの契約を経ていたので、ハッカーなどに乗っ取られる危険性は大いにありました。

さらに、インターネット上で、資金などを管理することは、第三者のハッカーによる脅威に常にさらされる状況となっていたのです。

しかし、イーサリアム、いわゆる、ブロックチェーンの技術の登場により、このような、ハッキングなどの脅威に怯えることが、必要でなくなったのです。

この、ブロックチェーンの技術は、インターネットの技術を大きく発展させる原動力となりました。



イーサリアムの使い方


ブロックチェーンでは、そのデータの保存先が、複数に点在して、1か所に集約されていないことが特徴となっています。

ブロックチェーン上で公開されたデータは、世界中の何千ものボランティアによって、それぞれのコンピューターに保存されており、その一つ一つが、ノード(各チェーンの節目)と呼ばれています。

ブロックチェーン上のデータの整合性を取る段階で、各データには、ノードと呼ばれる、ブロックごとの節目と呼ばれるノードの暗号が付加されることになります。

この、ノードと呼ばれる暗号化技術を用いることによって、各、商取引などの安全性を確実に保証することができるのです。

前章でも述べましたが、イーサリアムは一般公開されている、いわゆるオープン・ソースと呼ばれるプラットフォームであり、イーサリアム上で使用される仮想通貨のことを、主にイーサと呼びます。

イーサは、他の暗号通貨と同様に、デジタル通貨として金融取引で使用することができ、イーサリアムとは、ブロックチェーン上での、プラットフォームとしての役割を担っています。

イーサリアムは、ユーザーが、コンテンツをより深く、発展的に構築することができるシステムということを目指して開発されたシステムです。

そして、イーサリアム上で、それぞれのアプリケーションを快適に実行していくためには、より多くのEther(イーサ)が必要であり、イーサはいわば、イーサリアムの、手数料のような役割を果たしています。

そういう意味で、イーサリアムの、プラットフォームが使用されれば使用されるほど、イーサの使用料金(今後は単にイーサの価格かもしれませんが)は、高くなっていくのです。



イーサの保管方法


イーサリアムのユーザーとして、データなどを保存する場合には、イーサリアムウォレットが必要になります。

これらのウォレットのほとんどはデジタルであり、イーサリアムへは、パソコンまたはスマートフォンからアクセスすることができます。

イーサリアムウォレットには、ユーザーのシークレットキー(ユーザーがイーサリアムにアクセスするときに必要なシークレットキー)が保存されます。

もし、イーサリアムのユーザーが、シークレットキーを無くしてしまった場合、ユーザーはEtherを完全に紛失したことになります。

イーサリアムには、シークレットキーを回復させるための、ヘルプセンターやカスタマーセンターなどのサービスはありません。

イーサリアムのウォレットには、以下のような、さまざまな種類のウォレットがあります。


ハードウェアウォレット


ハードウェアウォレットとは、オンライン上でなくても、イーサリアムト取引に署名および送信することができる、USBメモリなどの電子機器を指します。

これらはインターネットから切り離されており、より高いレベルのセキュリティを提供することが可能になります。

ハードウェアウォレットを第三者がハッキングするのは極めて困難であり、大量のEtherを保存するのに最適な機器だといえます。

ハードウェアウォレットの欠点として、他のソースと同じように、紛失してしまう可能性があります。


デスクトップウォレットとモバイルウォレット


デスクトップウォレットとは、パソコンで実行されるウォレットのことで、モバイルウォレットはスマートフォンで実行されるウォレットのことを言います。

カストディアルウォレットとは、第三者によって管理されているウォレットのことを言います。

カストディアルウォレットは、第三者によってシークレットキーの管理を依存しているため、ハッキングされるリスクがあります。

非管理ウォレットとは、シークレットキーを第三者に依然せずに保護することを言います。

非管理ウォレットは、それらはユーザーによって安全に保たれます。


ペーパーウォレット


ペーパーウォレットとは、シークレットキーを紙片に書き留めるか、印刷するかして、保管することをいいます。

ペーパーウォレットでシークレットキーを管理する場合、それがどこに保管されているかを覚えておく必要があるということです。


ウェブウォレット


ウェブウォレットは、シークレットキーをオンライン上で保存することを含む、最も安全性の低い保管方法です。


インターネットに接続されているウォレットはホットストレージと呼ばれ、インターネットに接続されていないウォレットはコールドストレージと呼ばれます。

最大限のセキュリティを確保するために、コールドストレージウォレットとホットストレージウォレットの両方を組み合わせることをお勧めします。



イーサの購入方法


Ether(イーサ)を購入するには、次のような、さまざまな購入方法があります。


販売所


販売所とは、通常、暗号通貨を購入するのに、最も簡単な方法となります。

オンライン交換プラットフォームには、Ether(イーサ)を有料で売買するプラットフォームが含まれます。

販売所から、銀行振込またはデビットカードまたはクレジットカードを使用して、法定通貨(ドル、ユーロ、円)を使用してEther(イーサ)を購入することができます。

販売所では、本人確認手続きに準拠して売買を行うことが必要であるので、ユーザーがプラットフォームで取引を行う前に、ユーザーの身元確認を行う必要があります。


取引所


取引所は、仲介所(取引業者)を介して、売り手と買い手を接続し、暗号通貨を別の暗号通貨と交換することができるプラットフォームとなります。


P2P(ピアツーピア)


P2P(ピアツーピア)とは、買い手が売り手に直接連絡し、価格を交渉します。

この取引には、仲介業者などの仲介者を必要とせず、したがって、手数料は、発生しません。

ニューヨークやトロント(カナダの都市)などでは、イーサリアムについて頻繁に取引がされています。

イーサリアムのP2P(ピアツーピア)の取引所として有名な取引所に、LocalCryptos(ローカルクリプト)があります。



イーサリアムの仕組み


ここからは、イーサリアムの仕組みについて、解説していきます。


スマートコントラクトと従来のコントラクト


イーサリアムは、いかなる第三者または団体によっても管理されていません。

イーサリアムは、特定の組織などに管理されない代わりに、イーサリアムは、コードによってコントロールされています。

人々が、イーサリアムが適切に機能していることを確認するために、いくつかの要素の組み合わせで、その機能を確認します。


スマートコントラクト


イーサリアムが第三者によってコントロールされるのではなく、コードによってコントロールされるシステムであることの最も重要なポイントとして、各商取引が、スマートコントラクトによって行われるということです。

スマートコントラクトとは、外部機関の介入を必要とせずに、特定の条件が満たされると自動的に実行される取引のことを言います。

スマートコントラクトはあらゆる暗号通貨で広く使用されている取引です。

ビットコインについては、基本的なスマートコントラクトも使用されていますが、ビットコインのアプリケーションはイーサリアムと比較すると、制限されていると言えます。


イーサリアムブロックチェーン


イーサリアムで使用されているブロックチェーンの特徴としては、実行されたすべてのスマートコントラクトの履歴が収納される場所になっているということです。

世界中の何百ものノード(ブロックとブロックをつなぐ節)がブロックチェーン全体のコピーを保存しています。

何千ものコンピューターがスマートコントラクトを実行するたびに、イーサリアムブロックチェーンが処理され、記載されたすべてのルールが遵守されていることを、誰でも確認することができるようになります。

すべてのノードは、トランザクションを検証するための同じルールセットに従い、すべてが単独ではなく、接続された状態となっています。


イーサリアム仮想マシン (EVM)


EVM(イーサリアム仮想マシン)は、スマートコントラクトを実行する役目を担っています。

EVM(イーサリアム仮想マシン)は、読み取れない言語のコンピューターで書かれたスマートコントラクトを、読める言語(バイトコード)に変換するプログラムを実行しています。

EVM(イーサリアム仮想マシン)は、特定の取引においても、少なくとも140以上の異なるコードを実行することができます。


エーテル


すでに述べたように、Ether(イーサ)はイーサリアム上使用される、暗号通貨です。

Ether(イーサ)はアカウントに保存され、アカウントには次の2つのタイプのアカウントがあります。

・外部所有のアカウントは、ユーザーがEther(イーサ)を保管および送信するために使用されます。

・内部所有のアカウントはスマートコントラクトを実行するためのアカウントとなります。


プルーフ・オブ・ステークス


トランザクションのブロックが作成されると、マイナーと呼ばれるシステムが、ブロックの正しい値を取得しようとして、取得するまで値を生成します。

次に、ハッシュ値がネットワークを介して送信され、マイナーがそれを見つけたときに、ノード(ブロックとブロックの節)がハッシュ値の整合性を検証します。

ハッシュ値の整合性が検証されると、マイナーがハッシュ値の整合性を確認したときにロック解除され、マイナーがEther(イーサ)を受け取ります。

イーサリアムでは、ビットコインで採用されていた、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)から、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)へのアップデートが2022年に完了し、イーサリアムを保有する可能性を大きく伸ばすことになりました。

プルーフ・オブ・ワークは「採掘者(マイナー)」が膨大なコンピューティング能力を使って難解な数学問題を解く競争をして、その労力の報酬として暗号通貨を受け取るという方法です。

一方、プルーフ・オブ・ステークは、保有する暗号通貨の保有量、つまり「ステーク(イーサリアムの場合はイーサ・トークンのキャッシュ)」によって、トランザクションを承認して少額の報酬を得られる仕組みになります。

イーサリアムが、プルーフ・オブ・ステークのアップデートを行うことによって、これまでのイーサリアムの消費電力よりも、99%以上の電力削減になると発表され、今後ますます、イーサリアムへの期待が高まります。



イーサリアムのユースケース


イーサリアムのプラットフォームを使用した新しいサービスが次々と出てきており、次のようなサービスが有望視されています。


分散型金融(Defi)


分散型金融(Defi(ディーファイ))とは、イーサリアムを利用できる人なら誰でも利用することができ、誰でもアクセスすることができる、金融サービスや製品を指す用語のことを言います。

分散型金融(Defi)では、ユーザーのアクセスを拒否したり、支払いをブロックしたりすることはできず、市場は常にDefiで開かれている状態となります。

Defiでは、誰でもコードを検査することができ、サービスが自動化され、コードによって管理されるため、人為的ミスのリスクがなくなりました。


従来の金融では、次のような、いくつかの問題が存在します。

金融サービスによる、個人利用者への拒否


従来の金融サービスは、個人が支払いを受けるのを妨げる可能性があります。


特定のタイムゾーンの取引への、取引時間の制限

従来型の中央集権的な金融機関や政府などは、市場を自由に閉鎖することができます。

Defiシステムでは、ユーザーは自分のお金を保持し、自由にコントロールすることができます。

またDefiシステムでは、資金の移動には数分しかかからず、誰でも利用可能で、市場は常に開いています。

Defiユーザーは、世界中のどこにでも送金したり、安定した通貨にアクセスしたり、担保の有無にかかわらず、資金を調達することができます。

またDefiでは、機密書類について、金銭的な取引したり、保険を購入したりすることもできます。


代替不可能なトークン(NFT)


NFTは、一つ限りのアイテムに人つずつ付与することができるトークン(しるし)であり、他のアイテムと交換したり、コピーすることができません。

NFTはデジタル通貨の観点から、アート、音楽などに価値を与えることを可能にします。

それらはイーサリアムブロックチェーンで保護されており、一度に1人の所有者しか持つことができません。

生成されたNFTをコピー&ペーストすることは不可能で、同じNFTを作成することができない資産となります。

これらは、イーサリアムプラットフォーム上に構築された、すべてのプラットフォームからアクセスすることが可能となります。

NFTは世界中のどこからでも販売することができ、NFT所有者は、グローバル市場にアクセスすることが可能となります。


分散型自律組織(DAO)


DAOは、それぞれのメンバーによってサークルごとに所有および管理され、スマートコントラクトに基づいて機能します。

それらはインターネットベースであり、グループからの許可が与えられない限りアクセスできない決済権限が組み込まれています。

彼らは、グループの全員が、自分の意見を表明できるように、提案と投票によって決定を下すよう、組織化されています。

DAO には、CEOやCFOは存在せず、支出を管理するルールはDAOコードの一部がコントロールする仕組みとなっています。

DAOコードとそのすべての活動は透明性が高く、民主的なシステムで運用されています。

DAOでは、組織内で変更が生じる前に、で自動的に集計される投票が行われる仕組みとなっています。

DAOの例としては、慈善団体、ベンチャー企業、フリーランサーネットワークなどがあります。



まとめ


イーサリアムは、ビットコインを追随する形で、成長し続けているプラットフォームです。

イーサリアムは、2023年1月の時点で、世界で2番目に大きいブロックチェーンです。

今後数年間で、イーサリアムはビットコインを追い越していく可能性を持っており、GoogleやFacebookなど、世界大手企業に使用されていくことになるでしょう。

イーサリアムの可能性は、今後の世界のビジネスの形式を根本から変えていくものになっていくことでしょう。

私たちは、イーサリアムの技術に早くから触れていくことで、その可能性を実感することができ、さまざまなビジネスケース応用していく未来が見えるようになります。

あなたも、イーサリアムを単なる仮想通貨としての見方をするだけでなく、未来のビジネス取引が行われていくプラットフォームであるという認識を持つべきではないでしょうか?


今回の記事は以上になります。


ここまで読み進めていただき、ありがとうございました。






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